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お店ラジオ 2023/07/12 2023/07/13

人件費はコストではない!理容師の年収700万円を目指す

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「お店ラジオ」は、店舗経営にまつわるトークラジオ番組です。小売店や飲食店など各業界で活躍するゲストをお招きし、インタビュー形式でお届けしています。この記事は、InterFM・FM大阪で毎週日曜日にお送りしている「お店ラジオ」で放送された内容を未公開放送分も含めて再編集したものです。

今回のゲストは、独自の出店戦略やスタイリストファーストの経営方針で大阪のど真ん中である本町へ「Barber the GM」を開業し、現在は11店舗を経営するギークマン株式会社の代表取締役CEO 田中 慎也さんです。

「Barber the GM」を開業するまでの経緯から、独自の出店戦略、キャッシュレスの導入や予約を取らない理容室である理由、そして、田中さんのお店への思いを2回に分けてお送りします。

第1回は、「Barber the GM」オープンから、スタイリストファーストのお店づくりについてお送りします。

 

この記事の目次

 

異業種から理容業へ。創業者の変遷と理念とは?

ギークマン株式会社は、大阪を中心に11店舗の理容室を運営しています。

私は、大学卒業後、分譲マンションなどを販売する不動産会社に5年ほど務めたあと脱サラし、葬儀の仲介を行う会社を起業しました。その会社を売却後、カレー屋や広告代理店も起業しています。

そんな中で成功も失敗も経験し、最終的に「私が一般的な理髪店で感じる苦痛や不便を解消できるようなお店を作れば、人気になるのではないか」との考えから、自分で理髪店を始めることにしました。

2018年、私は理髪店を運営するギークマンという会社を立ち上げ、大阪の本町という大阪の中心部に、1店舗目の「Barber the GM」を開業しました。

お店の特徴は、カットをする席と隣の席の間に衝立を置き、隣のお客様が見えない半個室の落ち着いたプライベートな空間を作っていることです。

また、一般的な理髪店では、お客様が前を向いてシャンプーを受けるスタイルが主流ですが、それを苦痛と感じるお客様もいらっしゃるため、椅子に座ったまま背もたれを倒して、その場でシャンプーを受けるスタイルにしています。

このように、「Barber the GM」は、お客様が心地よく髪を切れる環境づくりやサービス設計を追求しています。

 

スタイリストを重視「人件費を投資と捉える理由」

お客様に提供する環境やサービスと同じくらい大切にしているのは、私たちのお店のスタイリスト、つまりスタッフの存在です。私たちはスタッフを“スタイリスト”と呼んでいます。

スタイリストは私たちのお店の商品そのものであり、彼らが楽しく仕事ができれば、お客様の満足度も高まると思います。

その実現には、スタイリストに対する報酬が最も重要だと考えています。

私たちは、受付システムの改善や料金のキャッシュレス化など、さまざまな方法でコスト削減に努めています。

しかし、人件費は「コスト」とは捉えず、より多くのお客様に満足していただくための「投資」と位置付け、コスト削減によってより多くの報酬をスタイリストに支払うことができるようにしています。

 

スタイリスト報酬の革新「目指すは年収700万円」

一般的に、理容師の平均年収は日本の全体平均より低く、約300万円前後です。しかし、私自身も、彼らが立ちっぱなしで働く様子をそばで見てきましたが、その仕事は本当に重労働です。

そのため、私の店ではスタイリストに高い報酬を支払うことで彼らのモチベーションを向上させ、結果としてサービスの質を高めることを目指しているのです。

これによりお客様の満足度も向上し、リピートするお客様が増えるという好循環を生むことが目標です。また、スタイリストの年収目標は「700万円」を設定しており、現在、売り上げの約55%をスタイリストに還元しています。

今年の4月にはサービスに見合った適正価格を設定するため、価格を引き上げました。他にも、社内コンテストを開催し、優秀なスタイリストには報酬に加算したり、一定の再来店率を達成したスタイリストへのパーセンテージを上乗せするなどしています。

私は優秀なスタイリストには1,000万円以上稼いでもらいたいと思っており、それを実現するための取り組みを続けています。

 

ネット広告や店舗レビューを巧みに活用した集客戦略とは?

1店舗目の開店以来、集客については多くの試行錯誤を重ねてきました。最初はチラシ配布などを試みましたが、反響は限定的であったため、私自身が得意なインターネットを活用することにしました。

具体的には、Google検索広告を使って店舗周辺で散髪屋を探している人々をホームページに誘導し、来店を促すというマーケティングを実施しました。

店舗周辺2~3km以内の地域で、「散髪」「近くの散髪屋」「バーバー」「理容室」「髪切りたい」といったキーワードをGoogleで検索しているユーザーをターゲットにして広告を出稿するというやり方です。

それら以外にもインターネットを活用した取り組みは積極的に行ってきました。

例えば、ご来店いただいたお客様に対して、Googleレビューへ遷移するQRコードを掲載したカードを配布し、レビューの記入をお願いしました。新店舗でこの手法を導入すると、だいたい50人~100人のお客様からレビューをいただけます。

Googleレビューの獲得は、新たなお客様の獲得にも大きく寄与します。もちろん、良い評価をいただくために、サービスの質を高めておくことは大前提です。

店舗の口コミを良くするための効果的な方法として、既に人間関係が築けているお客様にレビューの記入をお願いすることがあります。また、人間関係が築けているお客様から改めて評価していただくことで、お店の改善点なども発見できます。

 

第1回は、「Barber the GM」オープンから、スタイリストファーストのお店づくりについてお送りしました。
次回は、出店戦略とBarber the GMのこだわりについてお送りします。

執筆 横山 聡

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