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特集 2024/03/25 2024/04/05

【大阪-第5回】2024年2月27日(火)「アキナイラボ」Meetupを開催しました!

スマレジコミュニティのプロジェクトオーナーをしております真鍋です!2024年2月に大阪で開催したスマレジユーザー会「アキナイラボ」Meetupの様子をご紹介いたします。

「アキナイラボ」Meetupはお店の運営に関わる人が参加しているユーザーコミュニティ。毎回店舗運営にまつわるテーマを掲げて、みんなで知見をシェアする場です。

Facebookのグループもありますので、興味がある方はぜひ参加してくださいね!

 

「アキナイラボ」Meetup大阪 第5回目は、2024年2月27日にスマレジ大阪本社のセミナールームにて開催しました。

前回のMeetup後のアンケートで参加者の関心が高かった「人材採用と育成」をテーマに、4社の登壇者による事例紹介とワークショップが行われました。

 

この記事の目次

「人材採用と育成」をテーマに4社の事例紹介

株式会社マルブン 真鍋さん

まずは、愛媛県西条市に本店を構える老舗の外食企業、株式会社マルブンの真鍋さんから、動画を活用した人材育成についてお話いただきました。

弊社は顧客の満足度に繋がる、自主性と創造性のある社員を育てることを大切にしています。

新入スタッフの教育に関して、以前は育成担当のスタッフが店舗を回って直接指導していたのですが、教える人によって教え方や習得期間にばらつきがあり、味の平準化が難しいという課題がありました。

そこで私は、自ら調理工程を動画で撮影し、各店舗の新人スタッフが自分のペースで視聴できる環境を整備しました。これにより、指導者によって習得期間にばらつきがあった問題を解消し、独り立ちまでの期間を大幅に短縮することができました。また、料理だけでなく接客やお皿の持ち方など、様々な場面で動画を活用することで、効率的な教育が可能になりました。

また動画以外に、リーダークラスの社員には毎日の振り返りシートの共有や、月1回の社内合同異業種勉強会、社内勉強会などを行っています。

 

株式会社 ヌーブラジャパン 速水さん

つづいて、女性用のインナーを販売している、株式会社ヌーブラジャパンの速水さんから、紹介予定派遣の活用についてお話をいただきました。

採用に関しては、以前は一般募集を行っていましたが、現在は主に紹介予定派遣を利用しています。

紹介予定派遣とは、派遣会社から紹介された人材を一定期間(通常3ヶ月)試用的に雇用し、その後、双方の合意のもと直接雇用に切り替える採用方法です。

社内教育や育成については、紹介予定派遣によってスキルを持った人材を採用しているため、特別なことは行っていません。

業務の属人化を避けるために、一つの業務に対して最低2人から3人が共有して対応できるような体制を作るようにしており、これにより休暇や有給の際にも代わりの人員が対応可能となっています。

 

タビオ株式会社 井上さん

つづいて、靴下の企画・製造・卸・小売・フランチャイズを行う、タビオ株式会社の井上さんから、採用に関してお話いただきました。

弊社は採用に関して、昨年5月から自社の社員から友人や知人などを紹介してもらう「リファラル採用」を開始し、3名の採用に成功しました。また、弊社から応募者にお声がけする「スカウト型採用」もおこない、ミスマッチなどの、時間的コストを減らすことができました。

最近では、タイミーを活用したスポット採用も試験的に導入し、良い感触を得ています。SNS採用についてはまだ実施していませんが、今年からTikTokを活用していく予定です。

人材育成については、動画や店舗マニュアルを、マニュアル作成・共有システム「Teachme Biz」を活用し配信しています。代表のメッセージや成功事例なども動画で共有し、全体会議も動画配信に切り替えていく予定です。

最後にチームビルディングに関してはメンバーの強みを生かすことを重視しています。仕事以外の趣味なども含めて関心を持ち、コミュニケーションを図ることで、メンバーの特徴や強みを把握し、適材適所での配置を行っています。

 

WHATNOT HARDWEAR STORE 山田さん、高橋さん

最後にDIY、アウトドア、ガーデン、雑貨などを扱うセレクトショップ、ワットノット・ハードウエアの山田さんと高橋さんから、個性的なメンバーの採用・育成事例についてお話いただきました。

弊社の採用活動はSNSのInstagramを通じて行っており、これまでに社員2名、アルバイト2名の採用実績があります。単にWHATNOTが好きという方は断ることが多く、現在のメンバーにはない新しいスキルや、キャラクター、ファッションセンスを持った人材を求めています。

良い人材に来てもらうためには事前準備が重要だと考えていて、具体的にはInstagramで日々の商品紹介や店舗の様子を投稿する際に、スタッフの顔を出しながら発信することを心がけています。このような取り組みを通じて、WHATNOTの雰囲気や働く人の個性が伝わり、共感を得られる人材が応募してくれることを期待しています。

人材育成では、個人の強みを最大限に伸ばせるよう、仕事の枠組み自体を変えることを実践しています。アパレル業界出身の高橋の入社によりアパレルラインを立ち上げ、専門学校のゲスト講師まで務めるようになりました。また、キャンプ好きで英会話ができるリサちゃんは、ノルウェーのライフブランドのアンバサダーに抜擢され、ナイフワークの技術を披露するなど、個人のスキルを活かしたコンテンツ作りを行っています

情報共有には、LINE、Slack、Notionを活用しています。LINEでは自由な発言を記録せずに行い、Slackでは業務連絡やカテゴリーごとの報告、他部門との情報共有を行っています。Notionでは、自社ブランド商品の詳細情報をアーカイブし、誰でも商品紹介ができるようにしています。これにより、メンバー同士の価値観のズレを防止しつつ、円滑なコミュニケーションを図っています。

 

 

グループワークショップ

アキナイラボ アドバイザーの常盤木さんより、自身が開発した「トッキー流Gビジネススクリーン」というグループディスカッションの手法について解説がありました。

このワークショップでは、実現可能性と有効度という2つの軸からなる9つのマスに、参加者が自分の考える施策を付箋などで書き込んでいきます。左上の実現可能性も有効度も高いマスには、最大3つまでの施策を置くことができ、これを四半期ごとに見直していくことで、状況の変化に応じて施策の優先順位を変更できます。

ポイントは、部門や年次の異なる多様なメンバーを交えて行うことです。前半は各部門のリーダーが中心となりますが、後半ではリーダーを外し、代わりに経験の浅い若手メンバーにリーダーを務めてもらいます。これにより、忖度のない率直な意見を引き出すことができます。最終的に経営陣も交えて判断を仰ぐことで、イノベーションが生まれやすい環境を作ることができます。

また、実現可能性や有効度が中程度の施策も大切で、これらをストックとして蓄えておき、定期的に見返すことで、状況の変化に応じて取り組むべき施策を見直すことができます。このワークショップを通じて、現場の社員も経営に参画している実感を持つことができるのが、このフォーマットが最強な理由です。

この後4人ずつのグループに分かれていただいて、それぞれチーム代表者にどんな議論か発表していただきたいと思っます。

 

ワークショップでは、経営者、人事担当、店舗スタッフなど、様々なバックグラウンドを持つ参加者が集結。普段の業務では接点の少ない人々が一堂に会し、活発な議論が繰り広げられました。

 

グループ1

私たちのグループでは、人材採用についてディスカッションを行いましたが、様々な職種や職人気質などを考慮すると、まとまりをつけるのは難しいという意見が出ました。しかし、将来的に働く人数が減少していく中で、どのような対策を講じていくかが重要だと考えます。

現在働いている人々の多くが承認欲求を持っており、特に若い世代は認められないと行動に移せないという現状があります。そのため、実現可能性を高めるためには、会社全体で一丸となって取り組むのか、個人の頑張りで盛り上げていくのかという部分も見極めていかなければなりません。

人事関連の施策としては、評価制度や理念の具現化が挙げられましたが、実際に実行するのは容易ではないという課題も指摘されました。

 

グループ2

私達のグループには飲食や小売など様々な業界の方がいらっしゃったので、経営的な視点や各自の立場から多岐にわたる意見が出ました。

マーケティングの話題が中心で、新たなサービスの展開や商品開発についての意見が多く挙がりました。特に、飲食や小売業に関する話題が目立ちました。一方で、採用の枠組みについて深く議論する流れもあり、話が脱線気味になってしまった面もあります。

メンバーからは、このワークを通じて自分の思考の癖や現在の課題が明確に見えてきたという感想が聞かれました。店舗ごとや全体でこのワークを取り入れることで、さらなる気づきが得られるのではないかという提案もありました。

 

グループ3

このチームはシステム系の会社とアパレルの会社の方々で構成されており、育成について議論しました。興味深いことに、両社から挙げられた育成に関する項目はかなり似通っていました。

システム系の会社からは、自社のサービス品質を向上させるために、チームのスキルをどのように育成していくかというテーマが提起されました。一方、アパレル会社からは、チームの年代が比較的高めであるため、マインドをどのように変革していくかという課題が挙げられました。

議論の中で、このフォーマットを用いることで気づいた点として、重要度の低い項目を出すことの難しさが指摘されました。左上の領域(実現可能性が高く、有効性も高い項域)に分類される項目は比較的簡単に考えられるため、すぐにできることが多く書かれていました。

しかし、右下の領域(実現可能性は低いが、有効性は高い項域)こそがイノベーションを起こすために重要であるという認識で一致しました。この領域に分類される項目は実現が難しいと考えられがちですが、チームの成長にとって不可欠であるという共通の理解が得られました。

 

グループ4

私達のグループでは、人事や採用に関するテーマが中心となりました。主に自社が取り組んでいる人事施策や、さらに実施可能な施策について意見を交わしました。

実現可能性が高く、有効性も高い施策として、社内レクリエーションや食事会などが挙げられました。これにより、従業員が楽しんで働ける環境を整え、顧客満足度にもつなげることができると考えられています。また、そうした社内の様子を公式SNSで発信することで、企業イメージの向上と採用活動にも好影響を与えられるのではないかという意見もありました。

一方で、福利厚生の充実は会社にとってコストがかかるため、実現しにくい側面もあります。しかし、従業員の満足度や採用活動には有効であるため、経営者と採用担当者の間で意見の相違が生じる可能性があるという指摘もありました。

また、メンバーからは、企業規模によって採用戦略やポジショニングに違いがあることも指摘されました。大企業では企業ブランドを重視する傾向があるのに対し、中小企業では、まず従業員が楽しく働ける環境を整えることが重要だと考えられているようです。

 

今回大阪で5回目の開催となりましたが、今回も本当にたくさんの方にお越しいただきました。参加者の皆さん、本当にありがとうございました!

次回の開催が決まり次第、Facebookのグループでシェアしますので、登録がまだの方や興味のある方は是非グループにご参加ください!

執筆 横山 聡

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