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特集 2022/11/10 2023/09/01

【福岡-第1回】2022年10月26日(水)福岡にて「#スマレジ会」改め、「アキナイラボ」Meetupを開催しました!

スマレジコミュニティのプロジェクトオーナーをしております真鍋です!

2022年10月に開催したスマレジユーザー会「アキナイラボ」Meetupの様子をご紹介いたします。

「アキナイラボ」Meetupはお店の運営に関わる人が参加しているユーザーコミュニティ。毎回店舗運営にまつわるテーマを掲げて、みんなで知見をシェアする場です。

もともと「#スマレジ会」として、2017年にスタートしたコミュニティですが、2020年からコロナの影響もあり長らく活動を休止していました。ようやく情勢も落ち着き、リアルなコミュニケーションも可能となったため、コミュニティ名を変更し心機一転!活動を再開しました。

Facebookグループもありますので、興味がある方はぜひ参加してくださいね!

 

この記事の目次

さてさて記念すべき再開の第1回目となる今回のMeetupは、昨年ショールームも開設した福岡にて開催しました。ユーザーでもあるBREWMASTERの代表 加藤さん、新三郎商店の常務取締役 万野さん、EBILABのエバンジェリスト 常盤木さんにご登壇いただきました。

トップバッターはお酒の製造と販売をされている、BREWMASTERの代表 加藤さん。実は加藤さん、今年の9月にスマレジがスペシャルスポンサーとして協賛していた「スマレジpresents 九州オータムフェスティバル」の主催者さんでもあります。

元々は大手製缶会社に勤めていた加藤さん。ビール会社との商品開発にも携わっていた関係から、当時アメリカでの地ビールブームを耳にし、2年間勤めた会社を退職。1994年に単身アメリカ西海岸のマイクロブルワリービジネスへ飛び立ち、現地でビール作りを学ばれたとか。帰国後「日本にない、自分たちのビールを作りたい」という熱い想いから、2001年に有限会社ケイズブルーイングカンパニーを設立し、ビールの製造を開始されたそうです。

そして今年開業した、ららぽーと福岡店に初となる実店舗「THE BREWMASTER STOREHOUSEららぽーと福岡店」をオープン。こちらの店舗でスマレジをご利用いただいています。実は私、先日福岡に行った際に実際にお伺いしてきまして。試飲コーナーもあり、あまおうを使った「あまおうノーブルスイート」をいただいたのですが、いちごの甘酸っぱさとビールの苦味がなんとも絶妙で大変おいしかったです。ごちそうさまでした(飲みかけですみません)

実は日本ではビールに果汁を入れる文化がなく、果実を使った発泡酒を日本で初めて販売したのは加藤さんだそうです!すごい!!

そんな加藤さんがお話してくださったテーマは『イケてる店舗とイケてない店舗の違いは?』について。

 

従業員が働きやすい環境を整備することが、経営者の責任

加藤さん:
アイテム数が多いと、スタッフが在庫の管理や発注業務に時間を取られ、接客やクリエイティブな業務に時間を使えなくなってしまう。スタッフがイキイキ働けるような職場環境を作るために、在庫管理を徹底しシステム化をすることが経営者の責任だと思います。

スマレジを導入するまでは、いわゆるガチャレジしか使ったことがなく、果たして使いこなせるかという不安はありましたが、使いやすさから心配は杞憂に終わり、目に見える管理だけでなく在庫管理の設定もスムーズに行えました。

またお酒を扱っている以上、一般的な小売店と違い酒税の設定もあるのですが、この部分に関しても想定よりは大きな問題もなく運用にのせることができました。改善点があるとすれば、在庫管理が現状パソコンを開かないと対応できず、現場のタブレットでも下限を切ればアラート出る仕組みがあれば良いなと思っています。

当社ではクラフトビールだけでも100種類以上あり、焼酎・ワイン・季節商品なども含めると商品数が多く存在しています。まだスマレジを導入して半年ほどですが、これらを全てシステムで管理し、昨対で比較してどう販売していくのかなどの戦略を立ててるようにしていきたいと考えています。

 

続いて、新三郎商店の常務取締役 万野さんのお話です。

エンジニアとしてGMOやメルカリなどで経歴を積んだ後、地元福岡に戻って働きたいという想いから「またいちの塩」で有名な糸島の新三郎商店の門を叩いたそうです。また万野さん、糸島では害獣の被害を多く耳にし「そうだ、自分がハンターになれば良いんだ」と思い至り、今では檻に猪がかかっている事がわかれば、slackで報告しハンティングした後に出社する、という日々を送っているそう。色々すごいです。

糸島市は福岡市のすぐ西隣、空港から車で40分程度の場所に位置しており、新三郎商店の製塩所は糸島半島の突端にあります。海を臨む風光明媚な土地で、潮の流れも良い。海と山からの豊富なミネラルがいい形で混ざり合うこの立地なら、いい塩が作れるのでは、と20年ほど前に塩作りをスタートしたそうです。

一般的にはプラスチックの容器で販売されている塩ですが、SDGsの観点から、国内で唯一アイスカップの様な紙カップで塩の販売をスタート。自然海塩を使った「おむすび塩」や「しおをかけて食べるプリン」などを製造販売しています。紙の容器にすることで、発送コストなどの面から以前と比較して商品単価は上がったものの、見た目にこだわり、リニューアルの背景もしっかりPRすることで昨対で2倍の売れ行きだとか!まさに「持続可能な塩づくり」です。

塩作りの多くは、昔ながらの技法による手作業・手作り。だからこそ効率化は直近の課題だったと語る万野さん。

 

アナログな塩づくりを支える、API連携を活用したデジタル化

万野さん:
入社してすぐ「在庫管理をどうしているか」という問いに対して返ってきた答えは、まさかの「していない」でした。売り切れたから発注する、という状態で管理ができておらず、管理できるツールの検討からスタートしました。

すでに他社のレジシステムは入っていたのですが、連携などが全くできずでしたので、前職のGMOが提供しているオンラインショップ「COLOR ME」との連動、またAPI連携がとにかく充実していた点から、スマレジ導入に至りました。

導入してまずはやはり、在庫管理ができる様になったのは大きいのですが、それ以上にAPIを使ってその日の予算や営業終了後の売上など、全てslackで通知が来るよう設定をしたことにより、現場のスタッフも携帯ですぐに見れるよう可視化が可能になりました。

結果、スマレジを中心とした社内のデジタル化が進み、スマレジへ見にいかないと分からなかったデータも全てslackで通知が来る仕組みを実現することができました。

また主力商品の一つに「しおをかけてたべるプリン」というのがあるんですが、お客様から電話で「まだプリンありますか?」や「30個買いたいんですが在庫ありますか?」という問い合わせを受ける事が多かったので、1時間ごとに在庫数の通知も出すように設定、接客対応をスムーズに行うことも可能になりました。

私自身、ベースがエンジニアですので、他社のAPI活用事例や、スマレジDevで提供されているアプリの利用事例などのインプットの場があると嬉しいなと感じています。

 

そして最後は、様々な企業でDX推進を行い「DX軍師」として名高い常盤木さん。

常盤木さんは経験や勘に頼っていた経営をITの力で変革すべく、現在20社以上の企業の支援をしながら、世界中を飛び回っているそう。その中の1社である、有限会社ゑびやの事例をご紹介いただきました。

ゑびやは三重県伊勢市の伊勢神宮内宮にほど近い場所で、観光客をメインに飲食店を営む創業100年以上の老舗。昔ながらのそろばん計算や手切り食券で経営をしていたことに課題を感じた社長と共に2013年から改革に乗り出し、今やITを駆使して劇的に大変革を成しとげたことで世界的にも知られています。

積極的にIT技術を活用してきたゑびやは、自分たちが構築してきたシステムを同様の悩みを抱える飲食・小売業へ提供するために、2018年「EBILAB」を創設。常盤木さんは取締役ファウンダーとして活動されています。

そんな常盤木さんには「データ経営という観点からDX成功事例」というテーマで、実際にスタッフさんたちの動きがわかる「ゑびやの一日」動画を映しながら熱く語っていただきました。

 

新しい店舗運営のかたち。勘と経験からデータとロジックへ

常盤木さん:
スタッフは、私を除き全員が基本的に、IT業界未経験者ばかりです。ですが、これまでのキャリアや経験は全く関係ない。積極的に勉強すれば、誰でも使いこなせる事ができます。プログラム自体がコモディティ化し、AIもIoTもシステムを組めるようになってきています。

店は機械学習や天候などを踏まえた来客予測データに基づいて運営しており、朝礼時にはその日のメニュー別数量予測を確認することからスタートします。来客予測的中率は96%と高く、コメの炊飯量もわかるため、フードロスにも繋がっています。

お店がオープンするとスタッフはお客様との会話の中で、どの地域からの来訪が多いかをシステムに入力していく。そうすると「今日は関西からのお客様が多いのでオススメメニューはお肉にしよう」などの判断がお店を営業しながら可能になり、それだけで1日の売上が数十万も変わってきます。

またメニュー予測は、自動発注も可能にしています。予測によって必要な材料の数量がわかるため、在庫が減ったら自動的に発注できる仕組みに。

今まで人の手で確認・発注していたことを自動化することで、その分の労働力をほかに割くことができます。来店数が減りスタッフの手が空く夕方の時間帯には、お土産品の梱包などの対応をし、外注していた業務を社内でまわすことで、一人当たりの売上を増やすことにも繋がります。

いいお店を作りたいなら「時間がない・余裕がない・人がいない」、この3つの言葉を封印すること。経営者が預かっている従業員は、誰かにとって大切な人です。この人達に生きる場所を提供するのが経営者の責任であり、3つの言葉を吐いた瞬間に従業員たちの未来はかげっていきます。時間と余裕と人をどのように捻出するかが経営の本質、それを可能にするのがスマレジから取れるデータであり、未来に対しての貯金でもあります。

先代時に従業員40名で売上1億だった家族経営のお店が、ほぼ従業員数変わらずに今年3月には5.8億にまで伸ばすことができました。ゑびやがITを駆使して改革を行った目的はシステムを入れることではなく、従業員を守るためです。

皆さん、せっかくスマレジを導入したり検討されているのですから、ぜひスマレジから取れるデータで、自分たちが「どんな店に、どんな働き方にしたいのか」をぜひ考えていただければと思います。

 

東京や大阪ではなく、これまでユーザーさん向けイベントを実施したことがない福岡での開催ということで、スタートまでは内心ハラハラ・ドキドキしていた運営メンバー。実際フタを開けてみると、たくさんのユーザーさんにもご参加いただけて、3名の熱い登壇に、とても学びの多い会となりました。

また登壇後に実施した懇親会では、ユーザーさん同士でたくさんの質問や課題の共有、そこからの解決策など店舗運営にまつわる濃いお話がたくさん飛び交っていました!美容業界、小売店、カフェ運営など業種を跨いだ交流ができるのも、「アキナイラボ」Meetupの魅力なのでは。

ご登壇くださったBREWMASTERの代表 加藤さん、新三郎商店の常務取締役 万野さん、ゑびやの常盤木さん、そしてたくさん質問やコメントを寄せてくださった参加者の皆さん、本当にありがとうございました。

次回は11月25日に大阪本社で開催します。ご予定合いましたら是非遊びに来てください!

▼詳細はこちらです▼
https://peatix.com/event/3352440/

執筆 真鍋 誠人

スマレジにて主にイベントマーケティング・コミュニティマーケティング・SNSマーケティング担当。スマレジユーザーのコミュニティ「アキナイラボ」の統括責任者をしており、店舗運営にまつわるヒント・コツを共有し相互発展していけるよう環境作りに日夜奮闘中。

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