「給与計算ソフト」とは、従業員の勤怠を集計し効率的に給与計算するツールです。度重なる税や保険の制度改正や、多様化する従業員の就労・賃金形態への対応に苦慮する人事労務管理者にとっては頼れる存在でしょう。
ただ、給与計算ソフトを利用するにあたって、導入コストが気になる方も多いと推察されます。そこでおすすめしたいのが、無料で使えるソフトの活用です。有料版に比べるとできることが限定されますが、無料ソフトでも事足りることもあるので、検討の余地は十分あります。
今回の記事では、無料でもおすすめできるWebツールを5つ紹介し、併せて有料版を検討する目安となるポイントを解説します。最適な給与計算ソフトをお探しの方はぜひ参考にしてください。
この記事の目次
おすすめの無料の給与計算ソフト5選
無料で利用できる給与計算ソフトは複数ありますが、企業や店舗の重要な情報を処理・管理するために、安心して使えるものを選びたいところです。ここでは、多くの利用者から支持されているメジャーなソフトを5つ厳選してご紹介します。それぞれの特徴や無料期間、無料版でできることなどをチェックしておきましょう。
スマレジ・給与計算
「スマレジ・給与計算」は、クラウド型勤怠管理システム「スマレジ・タイムカード」の有料プランに付帯するサービスです。60日間の無料お試し期間が用意されており、期間中は人数の上限なく、全機能の利用が可能です。
スマレジ・タイムカードでは、打刻機能で得た正確な勤怠データをもとに業務をまたいだ人事労務の一元管理が可能です。同ツールでは給与計算やシフト管理、プロジェクト管理までカバーできます。
給与計算ひとつみても、自動計算のみならず法改正や年末調整対応、WEB給与明細発行、給与情報管理まで叶える充実ぶり。これだけ高機能でありながら、同等機能の他のクラウド型ツールよりシンプルで使いやすいことも大きな魅力です。
マネーフォワード クラウド
「マネーフォワード クラウド」は、バックオフィスのさまざまなデータを連携し、事業にまつわる作業を効率化するクラウドサービスです。給与計算に特化するのは「クラウド給与」で、勤怠との連携や自動計算、Web明細発行などが行えます。
有料プランしか用意されていませんが、トライアルとして個人では「パーソナルプラン」、法人であれば30名までの「ビジネスプラン」の機能を30日間無料で試すことができます。ただし、あくまでもお試しであり無料期間が短いことや「クラウド確定申告」はトライアル対象外である点には注意が必要です。
freee
「freee」は会計・人事労務・確定申告・マイナンバー管理の4つのサービス区分でビジネスを包括的にサポートするソフトです。「freee人事労務」では、給与計算や年末調整、労務管理等の効率化が期待できます。
料金プランは4つで、全プラン有料ですが、20名までであれば30日間の無料お試しが可能です。無料で体験できる内容はプランによって異なりますが、基本的な給与計算機能と年末調整情報の入力については全プランでお試し対象です。
フリーウェイ給与計算
「フリーウェイ給与計算」は、5名までの利用であれば期間を問わず無料で利用できる給与計算ソフトです。無料版でも給与計算や各種保険料の自動計算に加えて、年末調整機能まで使え、バージョンアップ料も必要ありません。
6名を超えると月額2,178円(税込)の有料版になりますが、人数の上限はなく何名登録しても定額です。退職などで5名以下に減った場合には、無料版へのダウングレードが可能な点も魅力的です。
エクセル利用者向け|EXCELで給料
「EXCELで給料」は、WEBから無料でダウンロードできるフリーウェアです。ここまでに紹介した4つのソフトと比較すると、シンプルな作りになっており、余分な機能を省いた使い勝手のよいソフトに仕上がっています。
その名の通りEXCELを用いて給与計算を行うことを想定したもので、EXCELに慣れた人であればすぐにでも使える点が魅力です。一方で、最低限の機能しか備えていないため、時給計算や年末調整機能を望む場合には、有料版(「EXCELバイト給料αまたはβ」「 EXCELで年末調整**年版」)をダウンロードする必要があります。
無料の給与計算ソフト|基本機能は?
給与計算ソフトでは、無料版や無料期間中であっても次のような機能は利用できるものが多いようです。
- 給与・賞与の自動計算
- 各種保険料や年末調整の算出機能
- 給与明細の作成・印刷もしくはWEB閲覧
- 給与情報の管理
クラウド型の場合には、システムの不具合などにもアップデートで迅速に対応されることも考えられますが、フォーマットをダウンロードするようなケースでは最新版を再ダウンロードする必要があります。
有料版を検討する5つのポイント
給与計算ソフトでは、一定の期間や登録人数までであれば無料で使えるケースが多いですが、企業や店舗の規模や状況によっては有料版の導入が効果的な場合もあります。
ここでは、有料版の検討目安となる5つのポイントをご紹介するので、自社状況と照らし合わせながら確認してみてください。
1.社員数の増加
社員数が増加傾向にある場合には、有料版も検討してみましょう。人数の目安は「2桁を超えたとき」です。
先にも述べたとおり、多くの給与計算ソフトには無料で登録可能な人数に限りがあり、最大数は10~30名程が一般的です。超過する場合は有料プランへ案内されることがほとんどなので、あらかじめ超過が予想されるときは有料版の導入をはじめから検討しておきましょう。
有料版の給与計算ソフトは、無料版よりも豊富な機能を備え、幅広い業務にも対応できます。たとえツールにかかるコストが増えたとしても、業務全体が効率化されることで結果的に人件費などの削減につながる可能性も少なくありません。
2.法改正への対応
給与計算ソフトに「法改正への迅速な対応」を期待する場合には、有料版も選択肢に入れておくとよいでしょう。理由としては、無料版では法改正に合わせたアップグレードが約束されていないケースもみられるためです。
クラウド型ソフトでは無料版でも法改正に対応するものも増えてはいますが、アップデート対応は有料版から優先して行うことが多い傾向です。
従業員にごとに多様な賃金形態を定めている企業では、賃金パターン別に法改正のタイミングや頻度が異なることから、給与計算処理も煩雑になりがちです。法改正への迅速な対応を備えた給与計算ソフトの導入こそ、大きな業務効率化につながると予想されるでしょう。
3.他のシステムとの連携
社内の既存システムとの連携を考えるのであれば、有料版も検討しておきたいところです。給与計算ソフトでは他システムとのAPI連携が有料版に限られていることもあるためです。
「Slack」などのコミュニケーションツールが社内のメイン連絡手段として浸透している企業では、連携を希望するケースが少なくありません。さらに人事労務部門では、すでに「ジョブカン」や「KING OF TIME」といった業務管理システムを導入しているケースもあるでしょう。既存システムと柔軟に連携できれば、導入もスムーズで業務負担も叶いやすいと考えられます。
ツール費用と業務削減を天秤にかけたとき、お金をかけてでも最適なツールを導入したほうが結果的に事業コストを削減できる可能性もあるため、導入時には既存ツールとの兼ね合いを考慮するとよいでしょう。
4.幅広い機能を使いこなしたい
給与計算ソフトをアクティブに活用したい場合も、有料版も含めた検討がおすすめです。給与計算ソフトでは、グレードが上がるほどサポート機能が充実し活用の幅が広がる傾向がみられるためです。
給与計算ソフトの導入目的は、企業によってさまざまです。「最低限の給与計算処理ができればいい」という場合もあれば、「勤怠管理やプロジェクト管理といった幅広い業務への対応も期待する」といったケースもあるでしょう。
ソフトの有料・無料だけにとらわれず、自社の導入目的に沿った機能を備えるツール選びが大切です。
5.アルバイト/パートなど時給社員に対応したい
時給社員が多い業種や、さまざまな賃金形態の従業員が混在している職場では、有料版の検討は欠かせないでしょう。なぜなら、無料版の給与計算ソフトのなかには、月給制にしか対応していないものもあります。また、今後予定されているアルバイト/パートの各種保険料法改正にも備える必要があるためです。
時給の計算処理は、月給と比較すると出勤日や打刻のより正確な情報が必要であったり、昇給頻度が高かったりと、ヒューマンエラーがおこりやすい環境にあります。さらに、現在政府によってアルバイト/パートといった非正規雇用者の労働環境の見直しが進められており、再度法改正が行われる可能性は高いでしょう。
有料版では、さまざまな賃金形態や労働環境に対応した給与処理が行えるものが多い傾向です。先にもご紹介したとおり、迅速なアップデートも期待できます。ツールの導入費用を上回る業務負担の削減が考えられることから、給与計算ソフトの有料版は要検討といえるでしょう。
店舗での給与計算ならスマレジ・タイムカードがおすすめ
給与計算ソフトは、無料で利用可能なもの、幅広い業務管理ができる有料版までさまざまなタイプがあります。少人数の職場であれば、まずはいくつか無料で試してみて、自社にあったデザインや使い心地のものを選択するのもひとつの手です。
スマレジ・タイムカードは従業員の勤怠と給与計算をセットで行えることから、小売業や飲食業の小規模店から人気のクラウドシステムです。60日間と長い無料期間が用意されていますので、一度じっくりと自社との相性を確かめてみてはいかがでしょうか。