飲食店を経営している方の中には、予約のキャンセルに頭を抱えている方も多いのではないでしょうか。
特に無断キャンセルは悪質で、営業に大きな影響を及ぼすため早急に対処が必要です。
本記事では、飲食店経営者向けに、キャンセル問題や必須のキャンセル防止対策、キャンセル料の設け方について解説します。この記事を読んで、キャンセル問題への対策を考え、早急に実施してみましょう。
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この記事の目次
飲食店に多い無断キャンセルの問題
キャンセル問題において、特に悪質なのが無断キャンセルです。
無断キャンセルが起こる理由や影響を解説するので、飲食店を経営している方はその実態を把握しましょう。
無断キャンセルが起こる理由
無断キャンセルが起こる理由には、以下のような理由が考えられます。
- キャンセルの連絡をすることが面倒に感じる
- そもそも予約したこと自体を忘れていた
- 予約をキャンセルするために連絡をしたがつながらなかった
大きく分けてこの三つが、無断キャンセルが発生してしまう原因でしょう。この中でも悪質なのが、キャンセル連絡をしたがらない人です。
利用者が予約を忘れていたり、予約キャンセルの連絡を入れたが店側が対応できなかったりするパターンであれば、事前に予約日をメールで通知したり急な電話やメール対応ができるように人員整備をしたりして対処することはできるでしょう。
しかし、そもそもキャンセル連絡をしない人に対しては、店側のアプローチが無に帰す場合があります。無断キャンセルの中でも、面倒に感じ予約キャンセルをしない人への対処が必要といえるでしょう。
無断キャンセルによる影響
無断キャンセルが発生することで、飲食店にとって大きな影響が生じます。そもそも予約が入る時間帯はお客様の来店も多く、ただでさえ満席になる可能性が高い時間です。
予約がなければ座席が埋まる可能性が高い時間帯のため、その時間に来店することのない人のために席を空けていてはその座席の分だけチャンスロスになってしまいます。
また、人数と同時にコースや料理も一緒に予約を受け付ける飲食店の場合、来店前から下準備を始めるので、もし無断でキャンセルされればその用意した食材が廃棄になる可能性も高いでしょう。
大人数の予約が入れば対応に備えるために人材も多く配置し、人件費も無駄に発生することもあります。日本の場合、お客様を信じて待つ飲食店が多いため、無断キャンセルに悩まされている飲食店経営者は五万といるでしょう。
キャンセルは法的に損害賠償請求できるが、難しい
お客様がキャンセルをした場合、法律上は法的損害賠償請求をすることは可能です。しかし、現実的には損害賠償を請求することは難しいといえます。その理由は、以下のような理由があるからです。
- 損害の立証が難しい
- 裁判にお金がかかる
- 相手を特定できない
- 飲食店側に穏便に済ませたいという意識が働く
お客様が予約をキャンセルしたことで店側にどのくらいの損害が発生したのか明確に証明することは難しく、損害賠償請求をするために裁判にかけても、予約キャンセル者から支払われる賠償金より裁判の費用の方が高い場合があります。
また、嘘の個人情報で予約をされると本人の特定が困難でかつ、キャンセルにより損害は発生するもののわざわざ手間とお金がかかる裁判をする気にならないオーナーが多いのも現状です。
百人規模の予約キャンセルであれば解決するための一つの選択肢になるかもしれませんが、全てのキャンセル対策として損害賠償請求を実施するのは非現実的といえるでしょう。
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キャンセルによる損害は事前に対策することが必要
キャンセルによる損害は事前に対策することが重要です。
この段落では、飲食店経営者がキャンセル対策として何をすべきなのか紹介します。キャンセル問題に頭を抱えている方は、対策の参考にしてみてください。
キャンセルポリシーを確立する
キャンセルポリシーを確立することは重要です。キャンセルポリシーとは、サービスを提供する事業者と予約者の間で結ぶ予約キャンセルに関するルールのことをいいます。キャンセルポリシーを作るときは、以下のポイントを踏まえましょう。
- キャンセルが可能な期間
- キャンセル可能期間を過ぎたキャンセルに対する処置
いつまで予約のキャンセルができて、予約キャンセル可能期間を過ぎたキャンセルに対してどんな罰則(主にキャンセル料)が発生するのかを明記しておきましょう。読む者によって解釈が変わるあいまいな表現を避けることがポイントです。
なお、新型コロナウイルス感染症に関する注意書きは記載しておきましょう。
キャンセルポリシーをお客様にしっかり伝える
キャンセルポリシーを作成したら、しっかりお客様に伝える必要があります。電話での予約の場合はしっかりキャンセル料に関する説明をし、メールやLINEなどのコミュニケーションツールで予約を受け付ける場合は、予約をする前に確実に目に入る場所に明記しましょう。なるべくキャンセル可能期間内にキャンセルをしてもらえるように、周知していくことが重要です。
キャンセル問題が発生しないためのシステムを作る
キャンセル問題が発生しないためのシステムを作るのも効果的です。キャンセルされることで飲食店側に損害が発生するのであれば、極力損害を少なくするための対策を取ることをおすすめします。たとえば、損害を最小限にするために以下のような対策を取りましょう。
- 一部前払い金制にする(急なキャンセルが飲食店にとって致命的な場合)
- 細かく個人情報を記入してもらう
- 予約キャンセル可能期間が過ぎる前に一度確認の連絡をする
一人ひとりの料金が高く事前に食材を準備しなければならないコース料理や、数十から百人規模の予約の場合は、一部前払い制を採用すればキャンセルになったとしても売上が0円になることを防ことができるので、損害を最小限に抑えられます。
また、予約時に個人情報を細かく記入してもらうことで、心理的に無断キャンセルがしにくい状況を作ることもおすすめです。可能であればお客様の予約忘れ防止のために、予約キャンセル可能期間内に確認の連絡を入れておきましょう。
POSレジを導入して事前決済で予約できるようにする
事前決済サービスと連携しているPOSレジサービスの一つがスマレジです。クラウド型のPOSレジサービスで、様々な業種や業態に対応しています。専用の予約管理アプリを入れることで、予約時にWEB決済を行うことが可能です。
またキャンセル料の徴収ができる予約管理システム「トレタ」とも連携可能です。
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キャンセル料の設定方法
この段落では、キャンセル料の設定方法について紹介します。
どのような基準でキャンセル料を設けたらよいのか分からない飲食店経営者は参考にしてみてください。
少人数なのか大人数なのかで決める
予約人数が少人数か大人数かで相当なキャンセル料は変わってきます。数十人の団体の予約や店舗座席数の1/3を占める予約の場合は、キャンセルの損害が大きくなるのでキャンセル料を設けるべきです。キャンセル料は予約内容(コース料理か席予約か)やキャンセル日に応じて請求しましょう。
コース料理の予約なのか席のみの予約なのかで決める
コース料理か席のみの予約かでキャンセル料の割合を決めましょう。コース料理の予約の場合はすでに料理を用意していることが多いため、当日キャンセルに対して料金全額の請求が一般的です。席予約のみの場合は、平均客単価の5~7割程度の請求が相当とされています。
事前キャンセルなのか当日キャンセルなのかで決める
キャンセルが事前日なのか当日なのかでキャンセル料を決めましょう。事前日であれば、コース料理などで食材を仕入れている場合を除いて直接的な損害は出ていないので、予約時の代金総額の3〜5割が相場です。
当日キャンセルの場合は、大きな損害につながる可能性が高いため、予約時の代金総額の半額から全額を請求しましょう。
キャンセルの事前対策として予約システムを見直しませんか?
飲食店は急なキャンセルによる損害が大きくなりやすいので、事前にキャンセル対策をしておくことが求められます。
キャンセルポリシーをしっかりお客様に伝えたりキャンセル料を設けたりして、キャンセルしにくい状況を作ることがポイントです。今回紹介した内容を参考にして、飲食店経営者は損害を最小限に抑えるためにキャンセル対策をしておきましょう。
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