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お店ラジオ 2024/02/29 2024/03/14

種の気持ちになるお店

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「お店ラジオ」は、店舗経営にまつわるトークラジオ番組です。小売店や飲食店など各業界で活躍するゲストをお招きし、インタビュー形式でお届けしています。この記事は、InterFMで毎週日曜日にお送りしている「お店ラジオ」で放送された内容を再編集したものです。

今回のゲストは、1926年(昭和元年)京都で甘納豆屋として創業されたし「斗六屋」の4代目として、遺伝子の研究者から一転、家業を継ぎB to BのビジネスからB to Cへ業態を転換。壬生寺での祭りなどでお客様目線の商品開発を行い、種の気持ちになるお店「SHUKA(種菓)」を立ち上げ、カカオ豆の砂糖漬けという新しい商品開発により「種」の魅力を高める有限会社斗六屋 代表取締役・甘納豆研究家 近藤 健史さんです。

「斗六屋」の創業以来の変遷や遺伝子の研究者から一転、甘納豆屋の後継となったきっかけ。さらに、跡を継いだのをきっかけに、約100年続くB to Bの業態からB to Cへと転換し、お客様目線で、種のお菓子のブランド「SHUKA(種菓)」を立ち上げなど、3回に分けてお話しいただきます。

第1回は、「斗六屋」の創業から家業を継ぐことになったきっかけ、B to Cへの挑戦についてお送りしました。
第2回は、伝統の味の再解釈とイタリアへの挑戦、甘納豆から種のお菓子への進化についてお送りしました。
第3回は、SHUKAの店舗コンセプトや価格設定の考え方、種の気持ちになるお店についてお送りします。

 

この記事の目次

 

SHUKAの店舗コンセプトと価格設定

以前勤めていた滋賀県の「CLUB HARIE」は、ガラス張りの作業スペースでお菓子作りのプロセスを見学できるユニークな店舗でした。私はこのユニークで透明性のあるコンセプトを新店舗「SHUKA」にも採用することに決めました。製品の品質だけでなく、製造過程や職人の技術に対する理解も深めることができると考えました。

出店地については、多くの選択肢の中から、既存店舗の隣に新店舗を開くことに決定しました。この決定は、製造現場が見える店舗レイアウトによって、SHUKAのブランドアイデンティティをより鮮明に伝えるためでした。

商品価格に関しては、「Shuka Basic 6 seeds」という贈答品を例に挙げると、6,600円(1箱あたり1,100円)で提供しています。この価格設定はかなり積極的であると考えています。価格設定は赤字を避ける原価計算と、「種」の価値向上という目標を反映させた二つの要素に基づいています。私たちは、お客様に受け入れられる価格を設定し、SHUKAの製品価値を高めたいと考えています。

 

価値を認識していただくための価格設定

人々はしばしば価格によって製品の価値を判断する傾向があります。価格が安いと、それに伴って製品の価値も低く見られてしまうことがあります。私たちの場合、原価は直接農家の収入に影響を与える要素であり、農家から仕入れる素材は私たちが作るお菓子と密接に関連しています。適正な価格で高品質の原材料を農家から購入し、農家にもそれに見合う品質を提供してもらいたいと考えています。

この観点から、小売価格をどの程度設定するかが重要な課題です。私たちの目標は、お客様に「種」の本質を丁寧に味わってもらうことです。私たちの商品は、甘納豆カテゴリーではおそらく日本で最も高価な製品であると思います。
そこで、私たちの重点は製品の価値をお客様にどのように伝え、感じてもらうかにあります。価格設定は、単にコストに基づくものではなく、素材の品質、製品の独自性、そして提供する体験全体の価値を反映するものであるべきだと考えています。私たちは、SHUKAというブランドでお客様に本物の価値を提供し、その価値を認識してもらえることを目指しています。

 

種の気持ちになるお店

店舗は商品の価値を伝えるための重要な役割を果たしています。私たちの店舗は「種の気持ちになるお店」というコンセプトで、土壁で覆われ、天窓から自然光が差し込む設計になっています。この空間により、お客様に種になったような体験を提供し、店舗体験の価値を高めることができればと考えています。
このユニークなストーリーを通じて、お客様に商品価格の背景を理解してもらうことを目指しています。

売上の面では、従来の甘納豆のみを取り扱っていた時期に比べ、200%の増加を達成しました。これまで甘納豆を専門に扱ってきた当店に、新しいお客様が訪れるようになったことは、大きな成果でしたし、新しい顧客層へのアプローチが重要な価値を生み出していると思います。

農家が豆をどのように栽培しているかをお客様に伝え、その背景を理解してもらうことで共感を得ていると考えています。私たちの店舗に来るお客様は、商品の本質的な価値を深く理解し、ロイヤルカスタマーになりやすいと感じています。ストーリーを持つ商品は、その価値を正確に伝え、適切な顧客層に届けることが重要です。店舗はこのストーリーを具体化し、体験を通じてお客様に価値を伝える重要な役割を果たしています

 

レジは箱からスマレジへ

以前は贈答品の箱をレジとして使用していましたが、消費税の軽減税率導入を機に、現代的なレジシステムへの移行を検討しました。その候補の一つとして「スマレジ」が挙がりました。スマレジの本社を訪れた際、私はその専門性と直感的な使いやすさに魅力を感じました。また、スマレジはレジシステムに特化しているため、こだわりを持つ私たちの専門店にはその専門性が魅力的でした。そして、幾つかのオプションを検討した結果、スマレジの導入を決定しました。

実際にスマレジを使用してみると、その柔軟性と効率性に驚きました。特に最近始めたジェラート販売では、フレーバー選択やカスタマイズが必要で、お客様ごとに異なる会計処理が求められました。しかし、スマレジではオプション機能を利用して簡単に調整ができ、不明な点は迅速にサポートを受けられます。

私自身、レジのキー登録や設定も自分で行えるため、複雑な操作も簡単になりました。特に、新商品の取り扱い時の直感的な操作性や拡張性は、ビジネスにとって大きなメリットとなっています。

スマレジを導入することで、レジ業務がより柔軟かつ効率的になりました。今後はシステムのアップグレードを期待し、SHUKAの成長に合わせてこのツールを進化させていきたいと考えています。

執筆

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