レジドロアはレジで受け取った現金や商品券を保管する場所のことです。
ドロアはどれも同じように見えても、収納力やサイズ、周辺機器との連動ができるものなど種類が豊富なため、実際の使用シーンをイメージしながら選ぶ必要があります。
今回はPOSレジ導入時には欠かせないレジドロアとは何か、機能や選び方、おすすめの機種まで紹介します。
この記事の目次
レジドロア(キャッシュドロアー・ドロワー)とは
レジドロアは、レジの現金を収納する部分のことです。「ドロアー」や「ドロワー」とも発音され、キャッシュドロアやレジドロアとも呼ばれます。
紙幣・金券・小銭を分けられ、鍵やレジでのコマンド操作で開けられます。以前はレジとドロアが一体になったものが主流でした。しかし、最近ではタブレット端末やPCにPOSシステムを導入して使うケースが増え、ドロア単体の商品も登場しています。
レジドロアの機能と選び方
レジドロアはさまざまな機能があるため、目的に合ったものを選ぶことが大切です。ここではレジドロアの機能と選ぶポイントを紹介します。
レジやタブレットとの連動性
レジやタブレットとドロアが連動できるかどうかは選ぶポイントの一つです。「DKD」と記載があるものは、レジやレシートプリンターと接続できます。接続することで、レシートの印刷時や会計時に自動でドロアが開くため、会計業務がスムーズになります。また、ドロアだけではなく、レジやレシートプリンターがDKDに対応しているかも確認しておきましょう。
連動性があるドロアを選ぶと、作業効率が高いだけではなく、データ集計や分析にも利用できる点がメリットです。ただし、レジやレシートプリンターとの連携はレジの設定が必要で、設定を行わなければいけません。
仕切り板・収納構造
仕切り板や収納構造は確認が必要な部分です。日本では小銭が1円玉、5円玉、10円玉、50玉、100玉、500円玉の6種類、お札はメインで使用するのが1万円・5千円・千円の3種類(2千円含むと4種類)です。多くのレジドロアはこれらが区分けされ、収納できるようになっています。
店舗によっては上記のお金に加え、クーポンや金券、棒金を入れられるスペースも考慮した方がよい場合もあるでしょう。またドロアの中には、仕切り板を取り外してカスタマイズできるものもあります。実際の使用シーンをイメージし使い勝手を考えておくことが大切です。
収納量や収納しさすさを重視する場合は大きいドロアを選んだ方が良いため、次の章で説明するドロアサイズもあわせて確認してください。
サイズ
レジドロアは事前にサイズを確認し、置きたい場所に置けるかあらかじめ確認することが大切です。一般的には棚の下などお客さまの目に見えない位置に置いています。ドロアの大きさの例としては400(W)×480(D)×110(H)mmほどになります。
大きいものほど、多くのお金を収納できますが、大きすぎるものは置き場所に困りやすいです。そのため、大きすぎるものは避けておく方が失敗しにくいでしょう。
また、デザインが店舗の雰囲気にマッチしているかどうかも確認が必要です。店舗のデザインや内装などの雰囲気と合わない場合があります。雰囲気を重視する場合はサイズが小さいものを選ぶのがおすすめです。
防犯性能・固定ができるもの
ドロアは防犯性能があり、固定できるものであれば盗難のリスクを下げられます。ドロアはお店の売り上げを管理するものです。動かせるものである場合、店員が目を離したスキに盗まれてしまう可能性があります。
防犯用のセキュリティケーブルの取り付けができるものも効果的です。セキュリティケーブルはドロアと家具や柱などに結びつけて固定するために使われます。必要に応じて取り外して持ち運びができる点も使い勝手がよい点です。
しかし、ドロアは不用意に持ち運びなどをすると紛失するリスクもあります。持ち運びしない場合には、固定してしまえば動かせなくなり、ドロアごと持ち出されるようなことはなくなるでしょう。
自動釣銭機能が付いているか
自動釣銭機能は検討するべき項目の一つです。自動釣銭機は釣銭を自動で出してくれるため、レジでの金額の差異が起こりにくい点が大きなメリットです。釣り銭の確認作業も不要になる上、釣銭を持ち出すことも難しくなるため、防犯対策にも効果が期待できます。
デメリットとしては、導入コストが高くサイズが大きくなってしまう点です。レジ周りに一定以上の広さが必要になり、かなり目立ってしまいます。そのため小規模の店舗での設置にはあまり向いていません。また、自動釣銭機能がついたドロアを扱っているメーカーも限られています。
持ち運びできるか(手提げ金庫)
レジドロアは持ち運びをする必要がないものですが、持ち運びのしやすさを重視する場合、手提げ金庫を使う方法もあります。手提げ金庫はレジとしてではなく、お金の保管を目的に使用することも多いですが、簡易的なレジとしても使用可能です。
手提げ金庫は持ち運びがしやすく、鍵やダイヤルで開閉が管理できます。また、防水性や防火性があるものが多く、火事や水害などからある程度お金を守れるでしょう。ただし、防犯性の面では不安が残り、他のドロアと比べると開閉もしにくいです。収納性もそれほどない場合が多いため、利便性もよいとはいえません。
そのため屋台など簡易的なお店や、教育機関など普段お金を扱わないような場面で使用されることがあります。
レジドロアの価格相場
レジドロアは、簡易的なものであれば8,000円程度と安価なものから、高価なものの場合は10万円~30万円と、かなり値段に幅があります。
8,000円程度のものの場合はドロアのみであり、レジ機能がないものがほとんどです。安さだけではなく、機能や必要なサイズから選ぶことが大切です。
20,000円を超えるようなドロアは、レジと一体化し、簡単なレシートが出せるようになります。10万円を超えるようなレジドロアは、レジ本体やレシート部分と一体になっている、POSレジに対応している、レジ画面がタッチパネルのものなどのケースが多いです。
iPadと接続できるものの場合は、iPadが必要なものの、レジドロアで10万円以下のものも購入できます。予算と必要な機能からどのようなドロアやレジが必要なのか、よく検討しましょう。
おすすめのレジドロア6つを紹介
レジドロアはサイズや機能など選ぶべきポイントがたくさんあります。
ドロアを適当に選んでしまうと、思っていた場所に設置できない、デザインが店舗と合わない、思っていた操作ができず使いにくいなどの問題が起こってしまうでしょう。ここでは機能や目的別におすすめのレジドロアを6つ紹介します。おすすめのドロアは以下の通りです。
- つり銭機300シリーズ
- 手提げ金庫 CB-8300
- FKsystem 小型キャッシュドロア E-35S
- キャッシュドロア(中) DMA-48ED3
- キャッシュドロア(大) DLA-58ED3
- キャッシュドロア CD-A3336
大きさや目的に合わせ、適切なドロアを選ぶことで、日々の精算業務の効率がグッと高まります。
つり銭機300シリーズ
「つり銭機300シリーズ」は、硬貨つり銭機、紙幣つり銭機、包装硬貨管理機がそれぞれ独立している自動釣銭機能がついたドロアです。釣銭機の量などが見た目に管理しやすくなっており、レイアウトを自由に調整できます。自動釣銭機があるドロアをお探しであれば、こちらがおすすめです。
- 製品名
- 硬貨つり銭機 RT-300
紙幣つり銭機 RAD-300
包装硬貨管理機 WD-300
- 販売元(メーカー)
- グローリー
- 価格
- お問い合わせください
- サイズ
- 硬貨つり銭機 RT-300
260(W)×540(D)×130(H)mm
紙幣つり銭機 RAD-300
220(W)×540(D)×130(H)mm
包装硬貨管理機 WD-300
480(W)×535(D)×65(H)mm
- 重量
- 硬貨つり銭機 RT-300
約22kg
紙幣つり銭機 RAD-300
約14kg
包装硬貨管理機 WD-300
約13kg
- 開閉方法
- 自動釣銭
- 特徴的な機能
- ・4.3インチのカラーディスプレイ搭載
・独立ユニットのため左右置き換えが自由にできる
・釣り銭の稼動、操作履歴が確認可能
- どんな人におすすめか
- ・自動釣銭機能を導入したい場合、
・自動釣銭機の中でも小さめのものが欲しい場合
手提げ金庫 CB-8300
手提げ金庫 「CB-8300」は、価格が安く手軽に導入しやすい手提げ金庫です。コンパクトな大きさですが、使い勝手にも配慮されたデザインになっています。安くて使い勝手がよい手提げ金庫をお探しであればこちらの金庫がおすすめです。
- 製品名
- CB-8300
- 販売元(メーカー)
- カール事務器
- 価格
- 1,650円(税込)
参考:storestore
- サイズ
- 197(W)×162(D)×86(H)mm
- 重量
- 850g
- 開閉方法
- 鍵・ダイヤル
- 特徴的な機能
- ・錠前とダイヤル機能で管理可能
・コンパクトで持ち運び簡単
・紙幣をおらずに収納可能
・傾斜つきのコイントレーで出し入れしやすい
- どんな人におすすめか
- 安価で使い勝手がよい手提げ金庫が欲しい人
FKsystem 小型キャッシュドロア E-35S
小型キャッシュドロア 「E-35S」は、小さいながらレシートプリンターとの連動が可能なモデルです。ステンレス製のフロントパネルで高級感のある見た目になっています。見た目のよさにこだわる場合や、セキュリティロックスロットが必要な場合におすすめです。
- 製品名
- E-35S
- 販売元(メーカー)
- FKsystem
- 価格
- 13,200円(税込)
参考:storestore
- サイズ
- 350(W)×350(D)×85(H)mm
- 重量
- 約4.6kg
- 開閉方法
- 連動型
- 特徴的な機能
- ・レシートプリンターとケーブルで接続可能
・フロントから紙幣を収納できるスリップスロット採用
・盗難防止用セキュリティロックスロットを装備
- どんな人におすすめか
- ・連動型のモデルで奥行きがないものを求めている人
・シンプルで高級感あるデザインのものを求めている人
キャッシュドロア(中) DMA-48ED3
「DMA-48ED3」は、高品質なキャッシュドロアです。一つ一つの質が高く、DKD対応のレシートプリンターと接続すれば、タブレットPOSとも連携できます。使い勝手がよくシンプルなデザインのため、安心できるドロアが欲しい場合におすすめです。
- 製品名
- DMA-48ED3
- 販売元(メーカー)
- EPSON
- 価格
- 16,500円(税込)
参考:storestore
- サイズ
- 405(W)×480(D)×112(H)mm
- 重量
- 約7.5kg
- 開閉方法
- 連動型
- 特徴的な機能
- ・シンプルなデザインで操作性抜群
・奥行きがあり、収納量が豊富
・タブレットPOSとも連携可能
- どんな人におすすめか
- ・連動型のモデルでコンパクトながら収納力があるものを求めている人
・信頼できるメーカーのドロアが欲しい人
キャッシュドロア(大) DLA-58ED3
「DLA-58ED3」」は、収納力を重視する場合におすすめのモデルです。かなりの大きさのため、一般的な店舗にはおすすめできない場合もあります。DKD対応のレシートプリンターと接続し、タブレットPOSとも連携可能です。店舗が広く、収納力が必要な場合などにおすすめできます。
- 製品名
- DLA-58ED3
- 販売元(メーカー)
- EPSON
- 価格
- 23,100円(税込)
参考:storestore
- サイズ
- 440(W)×460(D)×117(H)mm
- 重量
- 約8.5kg
- 開閉方法
- 連動型
- 特徴的な機能
- ・大きめのドロアで収納力がある
・シンプルなデザインで操作性抜群
・タブレットPOSとも連携可能
- どんな人におすすめか
- 収納力があるドロアが必要な人
キャッシュドロア CD-A3336
「CD-A3336」」はEPSONの中でもコンパクトなモデルです。コンパクトながら、タブレットPOSと連携可能で、使い勝手も兼ね備えています。置き場所にお困りの人や店舗の面積が狭い人におすすめです。
- 製品名
- CD-A3336
- 販売元(メーカー)
- EPSON
- 価格
- 16,500円(税込)
参考:storestore
- サイズ
- 330(W)×330(D)×101(H)mm
- 重量
- 約5kg
- 開閉方法
- 連動型
- 特徴的な機能
- ・コンパクト設計で狭い場所にも設置可能
・硬貨部分は可動仕切り板で調整可能
・シンプルなデザインで操作性抜群
- どんな人におすすめか
- 狭い場所にドロアを設置したい人
POSレジや周辺機器との連動性を意識しよう
レジドロアはパッと見た印象は同じように思えても、POSとの連携や周辺機器との連動性、持ち運びのしやすさ、重量、デザインなど、選ぶポイントはいくつかあります。実際の仕様シーンをイメージし、設置場所や棚のサイズなどを確認してから選ぶと失敗しにくいでしょう。
レジやドロアで考えるべきことはたくさんあり、決めるのが難しいと感じる人もいるかもしれません。
スマレジではPOSレジのオンライン相談も行っています。レジやドロアの選び方でお困りであれば、お気軽にご相談ください。