キャッシュレス決済はさまざまな国で普及が進んでおり、日本も例外ではありません。
「お客様からキャッシュレス決済を使えないか聞かれることが増えた」と感じている小売店経営者の方も多いのではないでしょうか。キャッシュレス決済に興味はあるものの、具体的なメリットや導入方法がわからないという方もいるかもしれません。
本記事では、日本におけるキャッシュレス決済の動向や、小売店にキャッシュレス決済を導入するメリット、具体的な導入フローなどを解説するので、ぜひ参考にしてください。
この記事の目次
キャッシュレス決済とは?
キャッシュレス決済とは、紙幣や硬貨といった現金を使わない決済方法のことです。決済端末にカードを挿し込んだり、スマートフォンに表示されるQRコードを読み取ったりして支払いを行います。
クレジットカード・電子マネー・QRコード決済などキャッシュレス決済は種類が多く、日本でも日常的に活用している人が少なくありません。クレジットカードならVISAやJCB、電子マネーならSuicaやWAON、QRコード決済ならPayPayや楽天ペイなど、種類ごとに多くのブランドが提供されていて、多種多様なキャッシュレス決済が普及しています。
日本におけるキャッシュレス決済の動向
日本のキャッシュレス決済比率は、年々増加しています。「キャッシュレス・ロードマップ2022」によると、2021年のキャッシュレス決済比率は32.5%と対前年比で2.8ポイント増で、特に2017年以降は急速に伸びていると報告されています。
キャッシュレス決済のなかでも割合が多いのはクレジットカード決済で、2021年はキャッシュレス全体額の85.3%がクレジットカードによるものでした。また、2020年にはQRコード決済による支払額がデビットカードによる支払額を上回り、QRコード決済の普及が進んでいることも伺えます。
経済産業省は2025年までにキャッシュレス決済比率を4割程度まで引き上げることを目標にしていて、キャッシュレス決済の推進が行われているため、今後さらにキャッシュレス決済の利用は増えていくでしょう。
小売店がキャッシュレス決済を導入するメリット
小売店がキャッシュレス決済を導入すると、以下のようなメリットがあります。
- 会計がスピーディーになる
- 客単価の向上が見込める
- 新たな顧客の集客につながる
それぞれのメリットについて、以下で詳しく見ていきましょう。
会計がスピーディーになる
キャッシュレス決済では現金の受け渡しがないため、レジ会計がスピーディーに行えます。
決済端末にカードを挿し込んだりタッチしたりするだけで決済が完了するため、現金を数えてお釣りを返すといった作業は不要です。
レジでお客様をお待たせすることがなく、釣り銭を間違える心配もありません。会計作業だけでなく、閉店後のレジ締め作業も楽になります。現金のやりとりが減るだけで、レジ周りの多くの作業が効率化できます。
客単価の向上が見込める
クレジットカードによる決済は客単価が高くなる傾向にあります。その理由として、実際に支払う額の現金を直接目にしないため、高額の買い物に対する心理的ハードルが下がることなどが考えられます。
クレジットカード決済は分割支払も可能で、高額な買い物をしやすいのも特徴です。高価格帯の商品を取り扱う小売店なら、クレジットカード決済の導入で客単価の向上が見込めるでしょう。
また、手持ちの現金が少なくてもキャッシュレス決済なら支払うことが可能なため、販売機会の損失を防ぐ効果も期待できます。
新たな顧客の集客につながる
キャッシュレス決済が使えるかどうかは、お店選びに影響を与えることがあります。2019年にJCBが実施した「キャッシュレス決済に関する調査」では、回答者の約半数が「キャッシュレス決済が使えない店舗は来店意欲が下がる」と回答しました。キャッシュレス決済を導入していないことが、機会損失につながっている可能性があるのです。
キャッシュレス決済を導入すると、ポイント付与やクーポン配布などキャッシュレス決済を提供する事業者のキャンペーンがきっかけで、新しいお客様が店舗を利用してくれるかもしれません。
また、日本以上に海外ではキャッシュレス決済の普及が進んでいるため、キャッシュレス決済を導入するだけで外国人観光客を呼び込める可能性もあります。
小売店におすすめのキャッシュレス決済の種類
小売店がキャッシュレス決済を導入するなら、以下がおすすめです。
- クレジットカード・デビットカード
- QRコード決済
- 電子マネー
上記3つのキャッシュレス決済について、以下で解説します。
クレジットカード・デビットカード
クレジットカードは後払い方式の決済方法で、支払いを一旦クレジットカード会社が立て替えて利用者に後日まとめて請求する仕組みです。一方デビットカードは銀行口座と紐づいているカードで、決済するとその口座から即時引き落とされるようになっています。
クレジットカードは日本で最も利用の多いキャッシュレス決済のため、導入しておくと多くのお客様のニーズに応えられるでしょう。デビットカードは引き落としのタイミングが異なるだけで、使い方はクレジットカードと同じです。併せて導入しておくと、より幅広いニーズに対応できるようになります。
QRコード決済
QRコード決済は、スマートフォンのアプリを使った決済方法です。使い方は大きく2種類で、スマートフォンのアプリに表示されるQRコードを店舗側が読み取る方式と、店舗側が用意したQRコードをお客様のスマートフォンで読み取る方式があります。
QRコード決済は近年利用者が増えており、キャッシュレス全体額に占める割合が2019年は1.2%であったのに対して、2021年には5.6%までアップしています。今後も需要の高まりが予想されるため、導入しておくとお客様に喜ばれるでしょう。
電子マネー
電子マネーは、あらかじめICカードやスマートフォンのアプリにチャージした残高から支払う方法です。クレジットカードに次いで利用の多いキャッシュレス決済で、特に少額の支払いによく利用されています。
電子マネーは、決済端末にICカードやスマートフォンをタッチするだけで支払いが完了します。暗証番号を入力したり、アプリを立ち上げたりする必要はありません。支払いが瞬時に完了するため、レジの混雑緩和を目指す店舗に特におすすめです。
キャッシュレス決済の導入フロー
キャッシュレス決済を導入するには、それぞれのサービス事業者と直接契約を結ぶ方法と、決済代行会社を利用する方法の2種類があります。いずれの場合も、大まかな導入フローは以下のとおりです。
- 審査用の書類の準備
- 申請
- 加盟店審査
- 審査を通過したらサービスの利用開始
サービス事業者との直接契約の場合、上記のフローを導入したいサービスごとに実施しなければなりません。一方、決済代行業者を使う場合は、決済代行業者との契約で複数のキャッシュレス決済を一度に導入できます。
クレジットカード・QRコード決済・電子マネーなど複数の決済方法に対応したい場合は、決済代行業者の利用がおすすめです。
PAYGATEでキャッシュレス化を実現させよう
キャッシュレス決済は日本でも多くの人が利用しており、政府が推進していることもあり今後も利用者は増えていくでしょう。キャッシュレス決済に対応していないことが機会損失につながる可能性もあるため、お客様の幅広いニーズに応えるためにキャッシュレス決済の導入を検討してみましょう。
小売店にキャッシュレス決済を導入するなら、PAYGATEがおすすめ。
タッチパネルやレシートプリンターなどが一体化したマルチ決済端末を使用し、1台の端末でクレジットカード・QRコード決済・電子マネーに対応できます。ニーズの高い複数の決済方法を一度に導入できるので、ぜひご活用ください。