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店舗運営 2023/05/11 2024/01/15

バーの開業資金はいくら必要? 目安や内訳、安く抑えるコツを紹介

飲食店は参入しやすいビジネスといわれており、開業業種の中でも毎年上位に挙げられています。オープンする業種・規模・立地などによって必要な開業資金はさまざまですが、バーの開業資金はいくら必要なのでしょうか。

この記事ではバーの開業を検討している人に向けて、必要な開業資金の内訳や目安、準備方法について解説しています。さらには開業資金を抑える方法もお伝えしていますので、ぜひバー開業時の参考にしてください。

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この記事の目次

  1. バーの開業資金の内訳と目安<
  2. 開業資金を準備する方法
  3. バー開業資金を抑えるコツ
  4. バーの開業に必要な資格や手続き
  5. バーの開業資金を計画的に準備しよう

 

バーの開業資金の内訳と目安

バーの開業には、店舗用物件取得や内装、設備などにかかわる「初期費用」と、経営の際に不可欠な「運用資金」が必要です。ここでは、それぞれの資金の内訳や準備しておきたい資金の目安について解説します。

 

バー開業の初期費用

バー開業における初期費用の目安は、500万円程度が一般的です。ただし、店舗用物件取得の際に差が生じます。物件の立地や規模によって家賃が異なるうえ、店舗内の状態(居抜き物件やスケルトン物件)によって、内装・外装費も変動するからです。

内装工事は、居抜き物件で1坪あたり15~30万円、スケルトン物件で1坪あたり30~60万円が相場です。バーでは空間づくりが重視されるため、内装・外装工事にこだわりすぎると、さらに費用は大きくなるでしょう。以下の表は、初期費用の主な内訳をまとめたものです。

  • 店舗用物件取得費
  • 150万〜200万円
  • 内外装費
  • 100万円~
  • 厨房機器などの設備費用
  • 100万円~
  • 什器・食器  購入費
  • 80万円程度

 

バー開業後の運用資金

運用資金とは、バーを経営するために必要な費用であり、家賃・人件費・仕入れ費用といった経費が含まれます。バー開業における運用資金の目安は、500万円程度が一般的です。ただし、店舗規模や雇用するスタッフ数などによって変動します。

運用資金は「固定費」と「変動費」に分けられますが、とくに大きな割合を占めるのは家賃と人件費です。固定費と変動費にあたる主な費用は以下の通りです。

  • 固定費:家賃、通信費、保険料、リース料、減価償却費など
  • 変動費:水道光熱費、人件費、広報・宣伝費、仕入れ費用、消耗品費、修繕費など

運用資金の内訳例を以下にまとめました。

  • 家賃
  • 20~25万円
  • 水道光熱費
  • 5万円程度
  • 仕入れ費用
  • 10万円程度
  • 人件費
  • 15~25万円

 

バー開業時に準備しておく資金の目安

バーを開業した直後は知名度が低く、顧客の来店はあまり期待できないかもしれません。開業後に収入が安定するまで時間がかかる可能性を考え、6ヵ月程度の運用資金を準備しておくとよいでしょう。

運用資金は十分に確保していないと家賃が払えない、あるいは仕入れができないといった状況に陥り、早期より閉業に追い込まれる可能性もあります。売上が少ない期間も耐えられるように、余裕を持って準備しておくことが大切です。

また、バーの経営では常連客の獲得が重要であり、メイン収入となります。宣伝・広告も必要な施策の1つですが、固定客を獲得して売上を上げるためにも、接客やコミュニケーションスキルの向上を目指しましょう。

 

開業資金を準備する方法

開業資金を準備する方法には、大きく分けて「自身の貯金」「友人・家族からの援助」「自治体・金融機関からの融資」の3つが挙げられます。ここでは、それぞれの方法について詳しく解説しましょう。

 

自身の貯金

1つは、自分自身で資金を準備しておく方法です。自己資金によるバーの開業は可能ではありますが、前述したように開業資金はおよそ1,000万円必要になります。貯金だけで開業資金全額を集めるのは難しいでしょう。

しかし、資金は潤沢なほうがよく、融資を受ける際には自己資金が条件に含まれる場合があるため、できるだけ貯金を蓄えておくことをおすすめします。開業資金に充てられますし、オープン後の経営にも余裕が生まれるでしょう。

 

友人・家族からの援助

友人・家族に資金を借りるのも1つの方法です。金融機関からの借り入れとは異なり、返済期限や利息を融通してもらいやすい点がメリットといえるでしょう。ただし、返済が滞るなどのトラブルが発生すると信用問題となり、最悪の場合、絶縁される可能性もあります。また、返済期限が設けられていないと贈与とみなされるケースもあるため、気心の知れた相手でも借用書を作成するのが望ましいでしょう。

 

自治体・金融機関からの融資

自治体や金融機関からの融資も、一般的な資金調達方法です。例えば、日本政策金融公庫の「新規開業資金」や民間金融機関が提供する融資制度が挙げられます。

日本政策金融公庫は、国民生活金融公庫、農林漁業金融公庫、中小企業金融公庫、国際協力銀行の4つの金融機関が統合して発足した100%政府出資の政策金融機関。低金利で無担保・無保証が可能であるなど、民間金融機関の融資制度よりメリットが多いのが特徴です。

融資の審査を通過するには、創業動機や資金用途、自己資金額などを記載した事業計画書の提出が必要で、飲食業の勤務経験があれば有利になります。ただし、その他の借り入れやクレジットカードなどの利用履歴など、信用情報に傷があると通過は難しくなるため注意しましょう。

 

バー開業資金を抑えるコツ

開業資金の目安や調達方法について解説してきましたが、できるだけ費用は抑えたいものです。ここからは、バーの開業資金を抑える方法やコツについてお伝えします。

 

助成金・補助金を活用する

助成金・補助金は、国あるいは自治体から受けられる原則返済不要の資金です。これらを活用することでバー開業資金を抑えられるでしょう。各自治体が独自の制度を持っており、都市圏を例にすると以下のような制度が挙げられます。

  • 東京都中小企業振興公社「創業助成金」
  • 大阪府「大阪起業家グローイングアップ事業」

東京都中小企業振興公社の「創業助成金」は、都内で創業予定または創業後5年未満の中小企業者などを対象とした助成金です。賃借料・広告費・器具備品購入費・従業員人件費といった経費を対象に、上限300万円まで受けられます。

大阪府の「大阪起業家グローイングアップ事業」は、官民の起業支援機関と連携して実施されているビジネス支援制度です。大阪府内の事業者または大阪府内で起業予定、かつビジネスプランコンテストの優秀・準優勝者を対象に、補助金の支給を行っています。補助金額は、補助対象経費の2分の1以内、100万円または50万円が限度額です。

また、POSレジ導入の際には「IT導入補助金」が活用できます。IT導入補助金とは、中小企業・小規模事業者を対象に、ITツールにかかる費用の1/2もしくは3/4が申請可能な制度です。近年は電子マネーやQRコードによるキャッシュレス決済が増えているため、POSレジ導入は顧客満足度や業務効率化につながるでしょう。

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居抜き物件を選ぶ

居抜き物件とは、前テナントの設備や内装などを残した物件のことです。改装費や設備費が抑えられ、工事期間の短縮にもなります。居抜き物件の内装費は1坪あたり15~30万円が相場となっており、スケルトン物件のおよそ半額です。

居抜き物件を専門に扱っている不動産もあり、流通量が多いためさまざまな物件を比較検討できる点もメリットでしょう。開業資金が少ない、あるいは開業まで時間がないといった際におすすめです。

ただし、前テナントが閉店した背景には、家賃や集客などに問題があるケースも考えられます。また、設備の経年劣化で正常に作動しない場合もあるため注意が必要です。

 

バーの店舗を譲りたい人と交渉する

バー閉店に伴い、店舗の譲り先を探しているオーナーから譲り受ける方法もあります。閉店時にもコストはかかり、物件の原状回復費用として坪単価20万円〜50万円ほどが一般的です。天井や壁、設備などをすべて外し、コンクリートが見える状態に戻す「スケルトン工事」が求められる場合もあり、数百万円かかるケースもあります。

できるだけコストを抑えて閉店したいオーナーと開業したいオーナー、双方の利害が一致すればすぐにでもバー開業が可能です。整備済みの店舗をそのまま利用できるため、かなりの初期費用を抑えられるでしょう。

 

バーの開業に必要な資格や手続き

バー開業の際には「食品衛生責任者」が不可欠であり、場合によっては「防火管理者」の取得や「深夜酒類提供飲酒店営業開始届」の提出も必要になります。それぞれ確認しておきましょう。

 

食品衛生責任者

食品衛生責任者は、飲食店の営業に必須の国家資格です。食品の製造・販売を行う際に必要な資格であり、必ず1人以上の食品衛生責任者の配置が義務付けられています。バー開業ではオーナーが食品衛生責任者を取得するケースが多い傾向です。取得するには、各自治体で開催されている食品衛生責任者養成講習を受講し、保健所に申請を行います。ただし、栄養士・調理師・製菓衛生師といった資格保有者は、申請のみで取得が可能です。

 

防火管理者

防火管理者は、不特定多数が集まる場所に設置が義務付けられており、火災を未然に防ぐ、あるいは被害を最小限に留めることを目的とした資格です。収容人数が30人以上(従業員も含む)の施設には必須となるため、開業するバーの規模によって取得を検討しましょう。食品衛生責任者と同じく、自治体や消防署が行う講習会の受講により取得できます。こちらも店舗責任者であるオーナー自身で取得するのが望ましいでしょう。

 

深夜酒類提供飲酒店営業開始届

深夜酒類提供飲酒店営業開始届は、0時以降もバーを営業する場合に必要な手続きです。開店10日前までに警察署の生活安全課へ届け出が必要となりますが、その際に飲食店営業許可が必要となるため事前に申請しておきましょう。届け出を行わず深夜営業を続けると風俗営業法違反となり、50万円以下の罰金が科せられます。また、店舗内の構造や設備などに条件があり、禁止行為も定められているため届け出を出す前にチェックしておくことも大切です。

 

バーの開業資金を計画的に準備しよう

バーの開業では、初期費用と運用資金を合わせると、およそ1,000万円の資金が必要です。とくに店舗用物件の取得は大きな割合を占めるため、経営の負担になりすぎない家賃のものを選択しましょう。

開業資金を抑える方法はいくつかありますが、必要な金額をしっかりと把握したうえで、計画的な準備が必要といえます。資金調達においては融資の申請も可能なため検討してみてください。また、バー開業においては状況に応じた資格取得が必要です。忘れずに確認しておきましょう。

執筆 菊池 勲

複数事業が存在するスマレジの中で、全社横断的にWebマーケティングを展開する事業戦略本部にてマーケティングを担当。 主にオンライン広告の取扱をメイン業務とし、各ベンダー様と共に出稿後のパフォーマンス・予算管理・データ分析および検証に基づくプランニングを担当。

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