POSレジにはAPI機能を提供しているものがあり、API機能があると他のシステムやアプリケーションとの連携ができて活用の幅が広がります。顧客管理や在庫管理などの既存システムとPOSレジの連携も可能になるので、システム同士でデータを共有したい場合はAPI機能のあるPOSレジを選びましょう。
本記事では、POSレジのAPI機能について解説します。API機能を活用するメリットや、API機能を備えたおすすめのPOSレジを紹介しているので、ぜひチェックしてください。
この記事の目次
- POSレジのAPI機能を使ってみよう!
- APIでPOSレジを外部アプリケーションと連携するメリット
- 【徹底比較】使い方も!APIに対応しているPOSレジ2選
- POSレジのAPI機能を使ってカスタマイズしてみよう!
POSレジのAPI機能を使ってみよう!
POSレジのAPI機能とは、POSレジと外部のシステムを連携できる機能です。API機能を利用すると、POSレジには搭載されていない機能を他のシステムで補ったり、会計システムなど既存システムとPOSレジでデータを共有したり、POSレジの活用の幅がさらに広がります。
以下では、そもそもAPIとはどのようなものなのか、APIを使うと何ができるのかについて詳しく解説します。
APIとは?
APIの仕組みは、POSレジに限らずソフトウェアやWebサービスで広く使われています。APIは「Application Programming Interface」の頭文字を取ったもので、「プログラム同士をつなぐ接続部分」という意味です。ソフトウェアにAPI機能があると、他のシステムと簡単に連携できます。
POSレジは売上や在庫などあらゆるデータを収集できるので、「POSレジで集めたデータを他のシステムでも利用したい」といったケースもあるでしょう。POSレジのAPI機能を使えば、他のシステムとのデータのやりとりが可能になり、より便利に活用できます。
APIで何ができる?
APIの大きな役割は、先ほど紹介したとおりソフトウェアやアプリケーション同士の連携です。例えば、顧客管理専用の既存システムをすでに活用している店舗で新たにPOSレジを導入する場合、POSレジのAPI機能を使うと既存システムとPOSレジで顧客データを連携でき、データ活用の幅が広がります。
他のシステムの連携が可能になると、新たに必要な機能が出てきたときの開発の手間も省けます。例えばPOSレジに機能を追加したい場合、API機能がなければ必要な機能を新たに開発しなければなりません。一方、APIを活用できるPOSレジなら、必要な機能を備えた他のソフトウェアやアプリケーションと連携するだけで機能を追加できます。
APIでPOSレジを外部アプリケーションと連携するメリット
APIでPOSレジを外部アプリケーションと連携すると、以下のようなメリットがあります。
- 慣れているシステムを使い続けられる
- 取得したデータをすばやく他のシステムに送れる
- セキュリティが向上する
それぞれのメリットについて、以下で詳しくみていきましょう。
慣れているシステムを使い続けられる
販売管理システムや勤怠管理システムなど、目的に応じたシステムを使い分けている店舗も多いでしょう。しかし、POSレジにも販売管理や勤怠管理などの機能を搭載したものもあり、新たにPOSレジを導入すると既存システムと機能が被ってしまうことがあります。
この場合、既存システムからPOSレジに搭載された機能に乗り換えるのもひとつの方法ですが、APIを使えばPOSレジと既存システムを連携させられます。新たなシステムの使い方を覚えなければならないのは従業員の負担になるので、慣れたシステムを使い続けられるのは大きなメリットでしょう。
取得したデータをすばやく他のシステムに送れる
POSレジのAPI機能を活用すると、取得したデータをすばやく他のシステムに送れるため業務の効率化が可能です。APIを利用しない場合、POSシステムと他のアプリケーションでデータを連携したいときは、POSレジから一度データを取り出して他のアプリケーションに取り込まなければなりません。作業に手間がかかり、ミスが発生する可能性もあります。APIを使えばデータは自動で連携されるので、このような手間がかからないのがメリットです。
POSレジアプリの「スマレジ」にはAPI機能が備わっていて、APIを利用した便利な外部アプリが多く提供されています。スマレジに機能を追加できるアプリは「スマレジ・アプリマーケット」に公開されていて、無料で利用できるものもあります。
例えば、shopify連携アプリを使うと、スマレジとShopifyのデータをリアルタイムで連携が可能です。商品情報や在庫変動、顧客情報など多くのデータが自動で連携され、オンラインショップと実店舗の販売情報を一元管理できます。
BASEでオンラインショップを開設している場合は、BASE在庫連携アプリがおすすめです。スマレジで管理する在庫データをBASEに反映したり、BASEの受注データをスマレジに取り込んだりできます。
このように、実店舗のレジで販売したデータとオンラインショップで販売したデータを連携できるので、実店舗とオンラインショップの両方を運営している店舗もPOSレジのAPI機能の活用がおすすめです。
セキュリティが向上する
先ほど紹介したとおり、APIを使うとPOSレジと外部アプリケーションのデータ連携が自動でできるようになります。人が手作業でデータを取り出す必要がなくなるので、情報漏えいのリスクが抑えられてセキュリティが向上するのもメリットのひとつです。
販売に関する情報は店舗の大切なデータで、情報が流出すると悪用されてしまう恐れがあります。また、顧客データは個人情報なので、万が一漏えいさせてしまうと顧客へ賠償しなければならなかったり、店舗の評判が落ちてしまったりするリスクが高いので、データ管理には注意しなければなりません。APIでデータを連携すれば、このようなリスクを減らせます。
【徹底比較】使い方も!APIに対応しているPOSレジ2選
これからPOSレジを導入しようと考えている人は、APIに対応しているPOSレジがおすすめです。ここでは、API機能を提供しているPOSレジとして「スマレジ」と「ユビレジ」について紹介します。
スマレジ
スマレジは、iPad・iPhone・iPod touchをPOSレジとして利用できるアプリです。スマレジはAPI機能として以下の3つの機能を提供しています。
- 外部システムからスマレジのデータを更新
- 外部システムからスマレジのデータを取得
- スマレジのデータが更新されると自動で外部システムへ送信
スマレジと既存システムのデータを連携するには、管理画面の「スマレジAPI設定」で必要な設定を行います。商品情報や会員情報、在庫情報など、種類ごとにデータを連携するかどうか設定できるので、必要なものだけを連携できます。
また、スマレジ・アプリマーケットではShopifyやBASE、LINEなど外部サービスとスマレジを連携できるアプリが多く公開されていて、必要なアプリを選んで導入すれば自店舗に合わせてPOSレジをカスタマイズできるのも特徴です。
ユビレジ
ユビレジは、iPadに対応したPOSレジアプリです。会計サービスや予約管理サービスなど多数の外部サービスとの連携が可能なほか、自社で開発したシステムとユビレジのメニューや商品情報、顧客情報などを連携できるAPIも提供しています。
ユビレジの設定画面にある「システム連携」のメニューから、必要な設定が可能です。APIの利用に関する技術的な質問ができる「開発者サポート」も有償で利用できます。
POSレジのAPI機能を使ってカスタマイズしてみよう!
POSレジのAPI機能を使うと、既存システムとPOSレジでデータを自動連携したり、POSレジに必要な機能をあとから追加できたり、多くのメリットがあります。必要な機能を選んで追加できるため、APIを使って自店舗に合ったPOSレジにカスタマイズしてみましょう。
スマレジはAPI機能が提供されているPOSレジアプリで、多くの便利な機能がアプリとして提供されています。スマレジ・アプリマーケットには会計や予約管理、オンラインショップなどと連携できるアプリが多く公開されているので、ぜひ活用してください。