モバイルオーダーシステムは、顧客が自身のスマートフォンを使って注文から決済までを行うことができる仕組みです。
テイクアウトでは来店前に注文と決済を済ませ、店舗で商品を受け取るだけです。店内飲食では、テーブルからスマホで直接注文を送信し、スタッフを待たずに好きなタイミングで注文できます。
モバイルオーダーシステムを導入することで、業務効率の向上はもちろん、新規顧客の獲得やリピート率の向上も期待できます。
本記事では、飲食店におすすめのモバイルオーダーシステムを7つご紹介します。
- スマレジ・モバイルオーダー
- L.B.B.Cloud
- QR Order
- O:der ToGo
- Okage Go
- Capi Order for レストラン
- Mr.Menuモバイルオーダーサービス
中でも特におすすめなのは、POSレジアプリ「スマレジ」とシームレスに連携し、安価に導入できる「スマレジ・モバイルオーダー」です。注文から決済、在庫管理までを一元化できるため、店舗運営をスムーズにする強力なツールです。
本記事では、上に挙げた7つのモバイルオーダーシステムの費用と特徴、利便性について紹介するとともに、導入時の注意点についても詳しく解説します。
飲食店にモバイルオーダーの導入を検討する際の参考にしてみてください。
飲食店におすすめのモバイルオーダーシステム7選
ここでは、飲食店におすすめのモバイルオーダーシステムを提供するサービスを7つピックアップし、それぞれの特徴を紹介します。導入を検討する際には、システムの特徴や料金体系などをしっかり比較することが重要です。
サービス名 | 導入費用 | 特徴 |
① L.B.B. Cloud(エルビービー・クラウド) | 初期費用:0円 月額費用:11,000円〜 |
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② QR Order(キューアール・オーダー) | 初期費用:98,000円〜 月額費用:9,800円〜 |
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③ スマレジ・モバイルオーダー | 初期費用:0円 月額費用:11,000円〜 |
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④ O:der ToGo(オーダー・トゥ・ゴー) | 要問い合わせ |
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⑤ Okage Go(オカゲ・ゴー) | 初期費用:0円〜 月額費用:5,000円〜 |
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⑥ Capi Order for レストラン(キャピ・オーダー) | 30日間無料お試し 月額費用:9,900円〜 |
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⑦ Mr.Menuモバイルオーダーサービス(ミスターメニュー) | 30日間無料お試し 月額費用:3,900円〜 |
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これらの7つのサービスでは、店舗の規模や目的に応じた多彩な機能を備えたモバイルオーダーシステムを提供しています。それぞれのサービスが異なる強みを持っていますので、自店舗の課題に合ったものを選ぶことが重要です。
以下に、ひとつずつ解説します。
サービス① 多業種対応が魅力の「L.B.B. Cloud」
L.B.B.Cloud は、飲食店だけでなく、球場やスタジアム、イベント会場、宿泊施設など、様々な業種で利用可能なモバイルオーダーシステムです。業種ごとに必要な機能を選んでカスタマイズできるため、店舗ごとのニーズに合わせた運用が可能です。
テイクアウトや店内オーダーに対応し、クーポン機能や出来上がり通知、メルマガ配信といったリピーター獲得に役立つ機能を豊富に搭載しており、顧客満足度の向上が期待できます。
アカウント作成後、数ステップでアプリを開設できる手軽さも魅力です。さらに、POSレジやLINEとの連携機能を備え、外部システムとの統合により利便性を高めています。
サービス② テーブルオーダーに強い「QR Order」
QR Order は、店内飲食向けのセルフオーダーシステムです。顧客がテーブルに設置されたQRコードをスマートフォンで読み取るだけで簡単に注文が可能になります。
専用アプリのインストールが不要なため、顧客が手軽に利用できる点が大きなメリットです。
スマホ画面にデジタルメニューを表示できるため、紙のメニューを作成する手間が省け、さらに、食べ放題や飲み放題メニューの設定や、商品ごとに「売り切れ」や「準備中」の表示ができるなど、飲食店での注文に必要な機能が充実しています。
また、日本語に加えて英語・中国語・韓国語にも対応しており、観光地にある飲食店にも最適なシステムです。
サービス③ スマレジユーザーに最適な「スマレジ・モバイルオーダー」
スマレジ・モバイルオーダー は、スマレジのPOSシステムと連携して利用できるモバイルオーダー機能です。
顧客が自身のスマートフォンを使って、QRコードから簡単に注文できる仕組みで、店内オーダーやテイクアウトの両方に対応しています。
また、メニュー画面の自由なレイアウトやカスタマイズが可能で、店舗の個性に合わせた設計ができます。
クレジットカードやQRコード決済など、多様なキャッシュレス決済方法に対応しており、さらに、多言語表示機能も実装されているため、インバウンド対応が求められる店舗にも最適です。
プレミアムプラスプラン以上のスマレジユーザーにとって、高機能なモバイルオーダーシステムを手軽に導入できる拡張オプションです。
サービス④ テイクアウトに特化した「O:der ToGo」
O:der ToGo は、テイクアウトに特化したモバイルオーダーシステムです。ブラウザで利用する仕組みのため、顧客はアプリをインストールする必要がなく、GoogleマップやSNS、ポスティングチラシから直接注文ページにアクセスできます。
直感的でわかりやすい操作設計がされており、幅広い顧客層が利用しやすい点が魅力です。店舗側の管理画面もシンプルで、初めてシステムを導入する店舗でも負担が少なく済みます。
また、導入時には万全の支援が提供されており、24時間365日のサポート体制で安心して運用を続けられます。
店内飲食向けには、セルフオーダーサービスの「O:der Table」も用意されているため、テイクアウトと店内注文の両方で活用することが可能です。
サービス⑤ 多彩な自社システムと連携可能な「Okage Go」
Okage Go は、飲食店向けの統合ソリューション「Okageシリーズ」の一機能として提供されるモバイルオーダーシステムであり、POSレジ、ハンディ、セルフレジ、デジタルサイネージやカスタマーディスプレイまで、多くのシステムとリアルタイムの連携が可能です。
テイクアウトに対応した「Okage Go 店外版」と、店内飲食向けのセルフオーダー機能を持つ「Okage Go 店内版」の2種類が用意されています。
どちらも管理画面が使いやすく、フリーレイアウト機能を活用することで、店舗オリジナルのメニューを自由にデザインできます。デザインに手間をかけたくない場合は、固定レイアウトで簡単にメニューを作成することも可能です。
注文画面は、紙のカタログをめくるような直感的な操作性を備えており、モバイルオーダーに不慣れな顧客でも気軽に利用できます。
サービス⑥ 外国人対応が充実した「Capi Order for レストラン」
Capi Order for レストランは、簡単かつ直感的な操作性を追求しています。特に、外国人顧客への対応力が高く、7言語に対応したデジタルメニューを提供可能です。
メニュー画面は分かりやすいデザインが特徴で、外国人客でも迷うことなく注文できる仕様になっています。
また、商品説明に動画を追加する機能があり、料理の魅力を視覚的にアピールすることで、顧客の期待値を高めます。
店舗運営においては、注文データの一元管理が可能で、オーダーミスの削減や業務効率の向上が期待できます。外国人観光客をターゲットにする店舗や、視覚的な訴求力を重視するレストランに最適なモバイルオーダーシステムです。
サービス⑦ メニューのカスタマイズ性が高い「Mr.Menuモバイルオーダーサービス」
Mr.Menuモバイルオーダーサービス は、柔軟なカスタマイズ性を備えたモバイルオーダーシステムで、様々な飲食店のニーズに対応します。
曜日や時間帯、テーブルごとに異なるメニューを設定できる機能を持ち、多様な営業スタイルに合わせた運用が可能です。
また、POSレジとの連携により、注文内容や在庫データを一括管理でき、店舗運営の効率化を支援します。
さらに、店舗独自のメニューやプロモーションを簡単に反映できるカスタマイズ機能を備えており、オリジナリティを発揮したサービス提供が実現します。
利用料金が比較的リーズナブルで、30日間の無料お試し期間も用意されているため、初めてモバイルオーダーシステムを導入する店舗でも安心して利用を開始できます。
コストパフォーマンスを重視する店舗や、細やかなメニュー設定が必要な店舗にとっては最適な選択肢と言えます。
以上の7つのモバイルオーダーシステムは、それぞれ独自の特徴や強みを持ち、店舗の規模や目的に応じた選択肢を提供します。
導入するシステムを選ぶ際には、コストももちろんですが、店舗の課題や顧客層に合わせて最適なものを選ぶことが重要です。
それでは次に、モバイルオーダーシステムを導入することで得られるメリットについて詳しく解説します。
モバイルオーダーシステムの5つのメリット
飲食店にモバイルオーダーシステムを導入することによって、店舗と顧客の双方にとって大きなメリットが得られます。ここでは、具体的な5つのメリットについて詳しく解説していきます。
メリット① レジ業務を効率化し、会計の手間を大幅削減
モバイルオーダーシステムを導入すると、顧客がスマートフォンで直接決済を行えるため、レジでの会計業務が不要になります。
これにより、注文内容をレジに打ち込み、現金のやりとりをする必要がなくなり、レジ業務の効率化が可能です。
一方で、注文はスマホから受け付け、会計はレジで行うタイプのモバイルオーダーでも効率化は十分期待できます。顧客が事前に合計金額を確認できるため、レジでの計算や支払いのやりとりがスムーズになります。
クレジットカードや電子マネー、QRコード決済などのキャッシュレス決済が普及している現在では、決済まで対応したモバイルオーダーシステムを導入することで、多くの顧客が利用しやすくなります。
これにより、店舗側は会計業務の負担を大幅に軽減することが可能です。
メリット② スタッフの業務を軽減し、人手不足を解消
モバイルオーダーシステムを導入することで、ホールスタッフが注文を取ったりレジ対応をする必要がなくなり、業務量を大幅に削減できます。
これにより、少ない人数でもスムーズな店舗運営が可能になり、人手不足の解消や人件費の削減効果が期待できます。
さらに、これまで注文や会計に割いていたスタッフの労力を、接客やキッチン作業といった別の業務に振り分けることができるため、店舗全体の運営効率が向上します。
限られた人員で高品質なサービスを提供するためにも、モバイルオーダーシステムの活用は非常に効果的です。
メリット③ 顧客満足度を高め、リピート率向上につなげる
モバイルオーダーシステムは、顧客のリピート率向上に貢献できる点が大きなメリットです。アプリやWebサイトにクーポン配信やポイント付与の機能を組み込むことで、再来店への動機づけを効果的に促せます。
また、スマートフォンから簡単に注文や決済ができる仕組みは、忙しいビジネスパーソンやキャッシュレス決済を積極的に利用する顧客にとって非常に魅力的です。
そのため、「モバイルオーダーが利用できるから」という理由で店舗を選んでくれる顧客が増える可能性があります。
高い利便性を提供することで顧客の満足度が向上し、「また利用したい」と思ってもらえる店舗づくりが実現します。
メリット④ 顧客の好きなタイミングで注文し、待ち時間もゼロに
従来の方法では、店内飲食の場合、スタッフが注文を取りに来るまで待つ必要があり、混雑時やスタッフが少ない場合には時間がかかることがありましたが、モバイルオーダーシステムの導入により、顧客が自身のスマートフォンで注文や決済を行うため、好きなタイミングでスムーズに利用できるのが大きなメリットです。
また、テイクアウトではレジが混雑して列に並ぶ必要があり、特に仕事中のランチタイムなど、限られた時間で利用したい顧客にとっては不便さを感じる場面も多く見られます。
モバイルオーダーなら、店内でもテイクアウトでも、自分の好きなタイミングで注文が可能です。スタッフを待つ必要も、列に並ぶ必要もないため、忙しい日常の中でも安心して飲食店を利用できます。これにより、顧客満足度の向上が期待できます。
メリット⑤ 多言語対応により、外国人観光客も安心して利用可能
多言語対応のモバイルオーダーシステムを導入すれば、外国人客も安心して注文できるようになります。日本語がわからない場合でも、使い慣れたスマートフォンで母国語を選択して注文できるため、ストレスなく飲食店を利用できます。
このようなシステムを導入することで、外国人観光客から選ばれる店舗としての魅力が高まります。
また、外国語が得意でないスタッフでも、多言語対応のモバイルオーダーシステムを通じてスムーズに対応できるため、店舗運営の負担が軽減されます。
外国人観光客が多く訪れるエリアでは、売上向上や業務効率化のためにも、多言語対応のモバイルオーダーシステムの導入が有効です。
このように、モバイルオーダーシステムは、業務効率化や顧客満足度の向上、多言語対応による新たな顧客層の獲得など、多くのメリットをもたらします。
しかし、導入にあたっては、事前にいくつか注意すべきポイントも存在します。次項で、モバイルオーダーシステムを導入する際の注意点について詳しく解説します。
モバイルオーダーシステムを導入する際に注意すべき5つのポイント
ここでは、モバイルオーダーシステムを導入する際に必ず押さえておくべき注意点を、5つのポイントに絞って解説してまいります。
ポイント① トラブルを防ぐための準備と対策
モバイルオーダーシステムを運用する際、システムトラブルやネットワークの問題が発生する可能性がゼロではないため、あらかじめ、このようなトラブルに備えておく必要があります。
システムトラブルの例としては、注文データが正しく反映されない、サーバーがダウンするといった問題が挙げられます。
これらのリスクに対処するため、ベンダーが提供するサポート体制を確認し、トラブル発生時に迅速に対応できるように準備しておくことが重要です。
また、バックアップの仕組みや、手動での注文受付などの代替手段を事前に用意しておくべきです。
さらに、モバイルオーダーシステムの運用においては、ネットワーク環境も安定した運用のための重要な要素です。
店舗内のWi-Fiが不安定だと、顧客が注文を完了できなかったり、接続エラーが頻発したりする恐れがあります。接続端末も多いため、強力なルーターを導入し、混雑時でも安定した接続が確保できるように設定を最適化しておきます。
これらのトラブル対応策を事前に講じておくことで、システム導入後の運用をスムーズに行い、顧客にも快適な利用体験を提供できます。
ポイント② 他システムとの連携確認
POSレジや在庫管理システムなど、既存のシステムや外部システムと連携がスムーズに行えるか、事前に確認する必要があります。連携がうまくいけば、店舗運営の効率が飛躍的に向上し、ミスや手間を減らすことが可能です。
例えば、POSレジとモバイルオーダーシステムが連携していない場合、注文データを手動で入力する必要があり、オペレーションの煩雑化や入力ミスの原因になります。
一方で、スムーズに連携している場合、注文データがリアルタイムでPOSレジに反映され、売上や在庫の管理が一元化されるため、運用が非常に効率的です。
また、キャッシュレス決済システムや予約管理システムと連携することで、顧客がスムーズに決済を行えるほか、来店状況や注文履歴をもとにした分析も可能になります。
導入前には、モバイルオーダーシステムが自店舗の既存システムや、今後導入を検討しているシステムと連携可能かを必ず確認しておくべきです。事前の確認が、長期的でスムーズな運用につながります。
ポイント③ 非対応端末を想定した対応策の用意
モバイルオーダーシステムを導入する際には、すべての顧客が最新のスマートフォンやブラウザを利用しているわけではないことを考慮する必要があります。
一部の古い端末や特定のブラウザではシステムが正常に動作しない場合があるため、事前に対応可能な端末や環境を確認することが重要です。
ベンダーが推奨する動作環境(対応するOSのバージョンやブラウザの種類)を把握し、それを顧客に明示しておくと、利用時のトラブルを防ぐことができます。
また、端末やブラウザの互換性を確認するためのテストを実施し、不具合がないか事前に検証しておくと安心です。
そして、非対応端末を利用している顧客への代替手段を必ず用意しておく必要があります。具体的には、従来の紙メニューやスタッフによる注文受付を併用することで、顧客満足度を維持できます。
非対応端末への配慮をしっかり行うことで、幅広い顧客層に利用してもらえる店舗環境を構築できます。
ポイント④ 顧客データの適切な管理
モバイルオーダーシステムを利用すると、顧客の注文情報や、テイクアウトでは個人情報も扱うことになります。そのため、適切なデータ管理が重要です。
万が一、情報漏洩や不正アクセスが発生した場合、顧客からの信頼を失うだけでなく、法的なリスクを抱える可能性もあります。
まず、システムが個人情報保護法に準拠しているかを確認しましょう。顧客データの保存方法や暗号化技術が十分に安全であることをベンダーに確認することが必要です。
また、システムにアクセスできるスタッフの権限を適切に管理し、不要な情報へのアクセスを制限することも重要です。
安全に顧客データを管理することで、信頼性の高い店舗運営を実現し、顧客満足度の向上にもつながります。
ポイント⑤ 商品提供に時間がかかる場合の対応
調理に時間がかかるメニューを提供する店舗では、モバイルオーダーシステムを導入する際、オペレーションの工夫が重要です。
注文から料理の提供までに時間がかかる場合、顧客を長時間待たせてしまうと満足度が低下し、店舗の評価にも影響を及ぼす可能性があります。
そこで、モバイルオーダーシステムを活用すれば、提供時間に配慮した仕組みを構築できます。
例えば、注文時に「料理の提供までの目安時間」を表示する機能があれば、顧客が待ち時間を把握できるため、不満を軽減できます。
また、テイクアウトの場合には、受け取り時間を設定できるシステムを導入することで、効率的なオペレーションが可能になります。
モバイルオーダーシステムを選ぶ際には、調理時間に応じた対応が可能な機能が搭載されているかを確認し、店舗のオペレーションに適したものを導入しましょう。
POSレジと連携してモバイルオーダーを最大活用
モバイルオーダーは、顧客が自身のスマートフォンから簡単に注文や決済を行える便利なシステムです。
普段からスマホを利用している人にとっては使いやすく、外国人観光客への対応にも効果的です。店舗運営の効率化や顧客満足度の向上を目指して、導入を検討してみてはいかがでしょうか。
さらに、POSレジやオーダーエントリーシステムと連携することで、モバイルオーダーの利便性を最大限に引き出すことができます。
特に、今回紹介したスマレジ・モバイルオーダーは、高機能なPOSレジアプリ「スマレジ」とシームレスに連携可能で、注文から決済、在庫管理までを一元化することができます。
また、「L.B.B.Cloud」「QR Order」「Capi Order for レストラン」「Mr.Menuモバイルオーダーサービス」など、他のシステムも「スマレジ」や、オーダーエントリーシステム「スマレジ・ウェイター」と連携することで、さらに便利に運用可能です。
モバイルオーダーを活用し、顧客と店舗双方にとってより便利で快適な体験を提供できる店舗を目指しましょう。