POSレジを導入する場合、POSレジとクラウドPOSレジのどちらかを選ぶ必要があります。クラウドPOSレジはメリットが多いため、これからPOSレジを導入するならクラウドPOSレジを検討してみてください。
この記事では、クラウドPOSレジについて詳しく解説します。POSレジとの違いやクラウドPOSレジのメリット、おすすめのクラウドPOSレジアプリを紹介しているので、店舗経営者の方はチェックしておきましょう。
この記事の目次
クラウドPOSレジとは?
クラウドPOSレジとは、クラウドサービスとして提供されているPOSレジです。クラウドサービスとはインターネットを通じて利用できるシステムやアプリのことで、さまざまなツールやサービスが提供されています。利用者側でサーバーやストレージを用意する必要がないため、導入にかかる手間やコストを抑えられるのがメリットです。
クラウドPOSレジは、タブレットやスマートフォンにアプリをインストールするとPOSレジ機能を利用できます。アプリによっては会員登録やログインが必要なケースがありますが、基本的に手間をかけずに利用を始められます。
POSレジとクラウドPOSレジの違い
POSレジとクラウドPOSレジの大きな違いは、専用端末やサーバーの有無です。POSレジの場合、専用のキャッシュレジスターやデータ収集・管理のためのサーバーなどを用意しなければなりません。一方、クラウドPOSレジはタブレットやスマートフォンにアプリをインストールするだけでサービスが利用でき、専用レジスターやサーバーは不要です。
クラウドPOSレジアプリをインストールする端末は、iPadやiPhoneといった一般的に販売されているもので問題ありません。手元に端末があれば、すぐにでもPOSレジとして使い始められます。
クラウドPOSレジのメリット
クラウドPOSレジには多くのメリットがあります。主なメリットは、以下の3点です。
- システム導入が簡単で低コスト
- 店舗のスペースを節約できる
- 複数店舗でもリアルタイムに売上などを確認できる
それぞれのメリットについて、以下で詳しくみていきましょう。
システム導入が簡単で低コスト
クラウドPOSレジはタブレットやスマートフォンにアプリをインストールするだけで利用できるので、簡単にPOSレジを導入できます。専用のサーバーやレジスターは必要なく、手持ちの端末があればすぐに利用を始められます。
サーバーや据え置き型のレジを購入する必要がないため、低コストで導入できるのもメリットです。クラウドPOSレジは初期費用がかからないケースが多く、基本的に月額料金のみで利用できます。
ただし、手持ちの端末がなく新たにタブレットやスマートフォンを購入する場合や、キャッシュドロアーやレシートプリンタといった周辺機器を揃える場合には、そのための購入費用は別途必要です。
店舗のスペースを節約できる
タブレットやスマートフォンをPOSレジとして利用できるので広いレジスペースは不要で、店舗のスペースを節約できる点もメリットのひとつです。据え置き型のレジは大型のものが多く、小規模店舗や移動型店舗では設置が困難なケースもあるでしょう。
クラウドPOSレジなら大型の機材は不要で端末自体もコンパクトなため、広いレジスペースを確保できない店舗でも導入できます。レジスペースを縮小できる分、商品の陳列棚を増やしたり座席エリアを広く確保したりできるので、店舗の有効活用が可能です。
また、内装にこだわったカフェやアパレルショップなどでは、大型のレジは店内の雰囲気に合わないと感じる経営者の方もいるかもしれません。この場合にも、クラウドPOSレジならコンパクトで内装への影響も最小限にできます。
複数店舗でもリアルタイムに売上などを確認できる
複数店舗を経営している場合も、クラウドPOSレジがおすすめです。クラウドPOSレジは、データがすべてクラウド上のサーバーに保存されます。そのため、インターネットに接続していれば、どこからでもリアルタイムで店舗ごとの売上や在庫の状況が確認できるのがメリットです。
複数店舗の管理に対応したクラウドPOSレジなら、店舗ごとの販売状況や在庫数などを本部ですぐに確認できるため、データの集計や管理の手間を大幅に減らせます。
店舗同士の売上の比較や店舗間の在庫移動といった便利機能が搭載されたサービスもあるため、クラウドPOSレジの利用で本部の業務効率化も可能です。
クラウドPOSレジの市場規模・シェア率
クラウドPOSレジを活用する店舗は増加傾向にありますが、具体的にどの程度普及が進んでいるのか気になる方もいるでしょう。
ここでは、クラウドPOSレジの市場規模・シェア率について、日本と海外のそれぞれの状況を紹介します。
日本における市場規模・シェア率
クラウドPOSレジは、日本では主に飲食店や小規模な小売店で導入が進んでいます。株式会社富士経済の調査によると、2022年の市場規模は230億円を見込んでいます。これは2021年比の127.8%で、同調査では2030年の市場規模を730億円と予測していることから、今後もさらにクラウドPOSレジが普及していくと考えられるでしょう。
日本では小売店向けや美容院向け、医療機関向けなど、特定の業界に特化したクラウドPOSも登場していて、業界問わず普及していくと予想できます。
参考:スマートシェルフやモバイル POS システムなど次世代ストアを実現するリテールテックの国内市場を調査
海外における市場規模・シェア率
KBV Researchの調査によると、クラウドPOSの世界の市場規模は2021年から2027年にかけて年間平均22.8%の成長率を見込んでいます。2027年の市場規模は99億米ドルに達すると予測されていて、世界でも広く普及が進んでいくと考えられます。
アメリカでは2020年4月時点で半数以上の顧客がクレジットカードなどの非接触型決済を利用していて、ニーズの高いデジタル決済に対応して競争力を維持するためにクラウドPOSの導入を進める企業が少なくありません。小売業・飲食店・医療機関など、アメリカでも業界を問わずクラウドPOSの普及が進んでいます。
参考:クラウドPOSの市場規模、2027年に99億米ドル到達予測
クラウドPOSレジの選び方
クラウドPOSレジを選ぶ際は、以下のポイントをチェックしましょう。
- 必要な機能が備わっているか
- 各種コスト
- サポート体制
先ほど紹介したとおり、各業界に特化したクラウドPOSレジが登場しているので、自店舗が求める機能を備えたサービスを選ぶことが大切です。例えば小売店なら在庫管理、飲食店なら予約管理、医療機関なら電子カルテ連携など、それぞれ求める機能が異なります。クラウドPOSレジを最大限に活用できるように、自店舗の業界に合ったものを選びましょう。
クラウドPOSレジの導入や運用には、費用がかかります。タブレットや周辺機器の購入費、月々のアプリ利用料などが必要なため、各サービスの費用を比較してみてください。コストを抑えたい場合は、無料プランを用意しているPOSレジアプリをチェックしてみましょう。
導入時の設定サポートや電話の問い合わせ窓口の設置など、サポート体制が整っているかどうかもチェックすべきポイントです。運用中にトラブルが起きる可能性もあるため、サポートの手厚いサービスがおすすめです。
機能性や費用を徹底比較!クラウドPOSレジのおすすめ3選
クラウドPOSレジの導入を検討しているなら、以下の3製品がおすすめです。
- スマレジ
- POS+
- ユビレジ
それぞれのクラウドPOSレジの機能や費用を紹介するので、ぜひチェックしてみてください。
スマレジ
スマレジは、iPad・iPhone・iPod touchで利用できるクラウドPOSレジです。主な機能として、以下があります。
- 会計・レジ
- キャッシュレス決済
- 売上分析
- 顧客管理
- 複数店舗管理
スマレジは、あらゆる規模や業種に対応した高機能さが特徴です。豊富な機能を備えつつ、画面構成はシンプルで操作に迷いません。また、キャッシュドロアーやレジプリンター、自動釣銭機といった周辺機器も取り扱っているので、より便利にクラウドPOSレジを利用したい場合にもおすすめです。
4種類の料金プランが用意されていて、無料のスタンダードプランでも基本的なレジ機能は利用できます。そのほか、複数店舗管理機能のついたプレミアムプラン(月額5,500円(税込))や、飲食店向けのオーダー機能が利用できるフードビジネスプラン(月額12,100円(税込))など、規模や業種に応じたプランがあります。
POS+
POS+は、業種に合わせた機能を提供しているクラウドPOSレジです。基本のレジ機能や売上分析機能に加えて、以下のような機能が業種のプランごとに提供されています。
- 在庫管理(小売店)
- 注文機能(飲食店)
- 複数店舗管理(小売店 / 飲食店)
- 電子カルテ(美容・サロン)
- WEB予約(美容・サロン)など
業種ごとに特化したプランが用意されているので、選ぶべきプランがわかりやすいのがポイントです。また、すべてのプランに365日電話サポートが含まれていて、POSレジの利用がはじめての場合でも手厚いフォローが受けられるので安心して導入できます。
料金は小売店、飲食店、美容・サロン向けのプランは月額12,000円(税込)、飲食店(小規模店舗向け)プランは月額6,000円(税込)です。
ユビレジ
ユビレジはiPadを使用するクラウドPOSレジアプリで、以下のような機能が利用できます。
- レジ機能
- キャッシュレス決済
- 売上管理・分析
- 複数店舗管理
- 顧客管理 など
ユビレジは業種に合わせたオプションサービスが用意されていて、飲食店向けのハンディやセルフオーダー、小売店向けの在庫管理機能なども利用できます。バーコード決済や予約管理サービス、会計ソフトなどさまざまな外部サービスとの連携も可能なため、必要なオプションと外部サービスを選んで、各店舗に合わせた構成にできます。
会計と分析の機能が利用できる「ユビレジ プレミアムプラン」は、月額6,900円(税込)です。そのほか、基本機能にハンディ機能をプラスした飲食店向けオプションは月額8,400円(税込)、在庫管理機能を備えた小売店向けオプションは月額11,400円(税込)で利用できます。
店舗経営にPOSレジは必要!低コストで導入が簡単なクラウドPOSレジを検討してみよう
クラウドPOSレジはPOSレジの機能をクラウドで提供するサービスで、サーバーやストレージを用意しなくても簡単に導入できるのがメリットです。タブレットやスマートフォンをPOSレジとして使用できるので省スペースでも使いやすく、インターネットがあればどこからでも売上データなどが確認できます。店舗経営の効率化のために、クラウドPOSレジの導入を検討してみましょう。
スマレジは基本的なPOSレジ機能を備えた無料プランから、飲食店や小売店など業界に特化した高機能なプランまで用意していて、自店舗に合ったプランが選べます。導入前のオンライン相談や手厚いアフターサポートも利用できるので、ぜひご活用ください。