どの業界においても、スムーズな業務進行のためにより綿密で効率的なプロジェクト管理が求められています。そんななか、企業で導入が進んでいるのが「プロジェクト管理ツール」です。
本記事では、プロジェクト管理ツールの概要や導入するメリットなどを解説しています。同時に、おすすめのサービスも7つ紹介します。記事の内容をもとに各サービスを比較しながら自社に合ったものを探してみてください。
この記事の目次
- プロジェクト管理ツールとは
- プロジェクト管理ツールを導入するメリット
- プロジェクト管理ツールを選ぶときのポイント
- おすすめの人気プロジェクト管理ツール7選
- 簡単に使えるプロジェクト管理ソフトで勤怠管理も一貫して実現!
プロジェクト管理ツールとは
プロジェクト管理ツールとは、プロジェクトの進行状況を可視化し、タスクや工数、進捗状況の管理などを効率的に行うためのツールです。チームが目標達成に向けて円滑に進むために、複数の情報を一元化してわかりやすく管理し、マネジメントをサポートします。
多くの企業では、複数のプロジェクトが同時に動くことも珍しくありません。プロジェクト管理ツールを活用すると、並行して業務管理を行う際に複雑になりやすいタスク管理なども簡単に把握・運営することが可能となります。
近年では、働き方改革や新型コロナウイルス対策として、働く時間や場所などが多様化してきました。プロジェクト管理ツールが求められる背景には、こうしたメンバーの管理やコミュケーション不足の解消といったニーズも関係しています。
プロジェクト管理ツールを導入するメリット
これまではExcelやGoogleスプレッドシートなどの表計算ソフトを使ってプロジェクト管理を行ってきたところも多いのではないでしょうか。ここではプロジェクト管理ツールを導入するメリットを紹介します。従来のツールと比較しながら利便性を確認してみてください。
仕事の進捗状況を見える化できる
プロジェクト管理において、進捗状況の把握は重要なポイントです。リアルタイムで進捗を把握することで、遅延しているタスクへの対応やその後のスケジュール修正などが可能になります。
プロジェクト管理ツールでは、「ガントチャート」によりプロジェクトの進捗をリアルタイムにわかりやすく表示します。ガントチャートとは、縦軸に「タスク」、横軸に「時間」を配置した棒グラフで、進捗状況を可視化し共有する工程管理表の1種です。
管理業務の効率化(エクセル管理が不要に)
プロジェクト管理ツールを導入することで、「情報の一元化」が可能です。プロジェクト管理ツールは、プロジェクトに関わるあらゆるデータを統合管理します。マニュアルなどの業務に必要なリソース管理まで行えるので、ツールを確認するだけで情報の共有が完結でき、無駄なコミュニケーションや検索時間も大幅に削減されます。
Excelなどの汎用ツールでは、リアルタイムでの情報共有は難しいです。素早い対応が求められるビジネスの現場では、情報の一元化によるスピーディーな情報共有は大きな強みとなります。
社員同士の情報共有がスムーズになる
プロジェクト管理ツールは社員同士のコミュニケーションツールとしても活用でき、情報共有を円滑にします。
プロジェクトを進めていると「これは手の空いている人にやってほしい」と思うこともあるでしょう。しかし、仕事をお願いできる相手が近くにいるとは限りません。情報共有が仕組み化されていないと、効率的な割り振りが行えず、特定の社員が仕事を抱えこみ全体の進捗が遅れてしまいます。したがって、プロジェクトを効率的に進めるためには、社員同士のスムーズな情報共有も欠かせません。
プロジェクト管理ツールでは、チャットやメッセージ機能が搭載されています。ツール上でリアルタイムに質問でき、他ソフトから情報をコピー、転送する手間も省けます。このように、プロジェクト管理ツールは情報共有をスムーズにする機能、仕組みが充実しています。
プロジェクト管理ツールを選ぶときのポイント
ニーズの高まりに合わせて、オープンソースや個人向けフリープラン、企業向け有料プランまでさまざまなプロジェクト管理ツールが登場しています。ここでは最適なツールを選ぶためにおさえておきたいポイントを確認しましょう。
クラウド型かオンプレミス型か
プロジェクト管理ツールの導入形態は、クラウド型かオンプレミス型かに大別できます。利便性を重視するならクラウド型、セキュリティ性を求めるならオンプレミス型がおすすめです。
オンプレミス型では、ツールを使用するデバイスにインストールしてデータを保存します。インストールしたデバイス間でのみ情報共有するため、セキュリティ性は高いといえるでしょう。
一方のクラウド型は、データを外部のサーバ上で管理します。インターネット環境がある場所ならどこでも利用できることから、社内外のプロジェクトメンバーとの情報共有に有効です。昨今の急速なテレワークの広まりを考えると、クラウド型を選んでおくと将来性が高いと考えられます。
機能性
プロジェクト管理ツールは、一人で使用するものではありません。プロジェクトメンバー全員が使用するものなので、誰でも使いこなせるツールであることが非常に重要です。
プロジェクト管理ツールには基本的に「タスク管理」「カレンダー」「ガントチャート」「チャット」などの機能が備わっています。そのため、ツールを選ぶ際にはプラスアルファでどんな機能が搭載されているかを比較することが多いでしょう。
プラスアルファの機能を比較する際は、自社に適した機能が備わっているかが大切ですが、搭載機能を使いこなせず、持て余してしまうようでは意味がありません。
多機能であることよりも、「自社に必要な機能がわかりやすく使いやすいものであるか」を比較して検討するようにしましょう。
勤怠管理など他サービスとの連携があるか
プロジェクト管理ツールのなかには、他のサービスと連携して統合的に管理を行うものもあります。
例えば、飲食業などではプロジェクト管理とならんで勤怠管理も経営者を悩ませる要因の一つとなっています。勤怠と同時に稼働率や進捗なども管理できるツールであれば、それぞれに特化したツールを別々に用意するよりもコストが省けます。
正確な打刻時刻と実績を照らし合わせることで、より効率の良い人員配置も実現しやすいでしょう。社員からみても、日報タグを記録するだけでツールが自動で実績を算出することから、入力作業に多くの時間を割くことがなくなり便利です。
現場に合ったサービスとの連携があるプロジェクト管理ツールを選ぶことは、働きやすい職場づくりにもつながります。
おすすめの人気プロジェクト管理ツール7選
最後に、ランキングサイトなどでも人気の高いプロジェクト管理ツールの中からおすすめの7つを厳選して紹介します。機能面、サポート体制、価格をまとめていますので、自社のニーズと照らし合わせながら比較・検討しましょう。
タイムクレイ
「タイムクレイ」はプロジェクト管理とグループウェアの二つの機能を兼ね備えた国産ツールです。プロジェクトの予定と実績がスケジューラーと連動し、プロジェクト全体の可視化を実現します。
プロジェクト外のメンバーの予定もリアルタイムに把握できるため、トラブル時のヘルプ体制も整えやすいでしょう。原価管理やこまかいコスト管理が行えることも人気の理由です。
手早く導入できる「クラウド」版と、独自のカスタマイズが可能な「シングルテナント」版(オンプレミス型)から選べます。
サポートに関しては、ヘルプデスクでの問い合わせ対応のほか、サポートスタッフによるメールまたは電話での操作説明が利用できます。
クラウド版は最小人数が10人で、月額32,780円(税込)、追加は1ユーザーごとに月額¥3,278円(税込)です。シングルテナント版は最小50人からで、問い合わせが必要です。ともに1ヵ月のトライアル期間があるため、すべての基本機能を無料で試して検討するとよいでしょう。
Backlog
「Backlog」は国内シェアNo.1を誇るプロジェクト管理ツールです。基本はクラウド型ですが、オンプレ型(エンタープライズ向け)も提供しており、プロジェクト規模に合わせた利用が可能です。
カードをドラッグ&ドロップするシンプルで直感的なUIが特徴。親課題と子課題に課題分割してタスクの内容と担当者を明確にする、GitやSVNを使ってソースコード管理を行う、などの機能を有し、Web作成などで高い支持を得ています。
マルチデバイス対応でMicrosoftなどのファイル共有もしやすいので、情報の一元化と効率的な作業環境を作ることができるでしょう。
基本はメールとチャットによるサポートが行われますが、プラチナプランではプライオリティサポート(優先対応)が提供されます。
4つの料金プランから選択でき、いずれも30日間の無料お試し期間つきです。
・スターター 月額2,640円(税込)
・スタンダード 月額12,980円(税込)
・プレミアム 月額21,780円(税込)
・プラチナ 月額55,000円(税込)
Jooto
「Jooto」はふせん感覚で直観的に使えるカンバン方式の国産プロジェクト管理ツールです。すべてのOSやブラウザに対応しているため、スマートフォンのアプリで外出先でもプロジェクトの進捗やメッセージをリアルタイムで確認できます。
プロジェクト管理に必要な機能を厳選しており、作りはとてもシンプル。ITが苦手な人でも使いやすいのがポイントでしょう。
エンタープライズプランでは、サポート体制も非常に充実しています。導入支援担当より状況に合わせた最適な導入・運用支援メニューが提案され、サービス品質保証として稼働率99.9%を満たない場合は利用料の一部が無料となります。IP制限やSAML2.0シングルサインオン(SSO)といったセキュリティ対策も万全です。
料金プランはフリー(無料)・スタンダード(月額550円(税込)/1ユーザー)・エンタープライズ(月額1,430円(税込)/1ユーザー)の3つです。4人まではフリーで使うことが可能な上、基本機能もほとんど使用可能です。
Asana
「Asana」はFacebookの共同設立者とGoogleやFacebookの元エンジニアがシステム開発したプロジェクト管理ツールで、GoogleアプリやMicrosoft Office365などと連携可能です。プロジェクトのみならず、社内業務を横断的に管理・可視化することで今誰が何をしているかがひと目でわかります。
ユニークなのは、進捗などが書き込まれると「いいね」でリアクションできる点です。確認漏れを防ぐだけでなく、チームのコミュニケーション形成やモチベーションアップにもつながります。
サポート面では、「ヘルプ」や「ガイド」に加えて「フォーラム」でコミュニティに参加することが可能です。カスタマーが開催する「アカデミー」では、トレーニングやウェビナーを通じてAsana の使用方法を学ぶことができます。
料金プランは4つです。
・ベーシック 無料
・プライム 月額1,200円/1ユーザー
・ビジネス 月額2,700円/1ユーザー
・エンタープライズ 要問い合わせ
※日本の消費税(JCT)が課税されます。リバースチャージ方式により利用者自身による申告と納税が必要です。
TimeCrowd
「TimeCrowd」はタスク管理とメンバーの動きの見える化に特化したプロジェクト管理ツールです。文字入力なしでタスクや予定が登録できる点が人気の理由です。
Chrome拡張を使えば、開いているWebページ名やChatWorkタスクの内容をタスク名にして文字入力なしで記録を始められ、リアルタイムにチームメンバーで共有することが可能です。このように入力作業を効率化することで、クリエイティブな時間を創出します。
チームメンバーの動きを時間軸(あるいはプロジェクト軸)で見える化することで、滞っている作業についてもチーム内で共有できます。
項目ごとのデータ出力ができ、分析がしやすいのも魅力です。すべてのプランで、レポート機能(チーム、ユーザー、期間ごとのグラフを出力)とCSVエクスポート機能が利用できます。
メールとChatWarkでの問い合わせが可能で、料金は個人利用であれば無料、チーム利用でも1人当たり月額550円(税込)、エンタープライズでは月額880円(税込)と非常にシンプルです。
Lychee Redmine
オープンソースソフトウェア「Redmine」の拡張プラグインである「Lychee Redmine」は、ソフトウェア版に比べプロジェクト管理において必要な機能が多数搭載されおり、使い勝手も向上しています。Redmineとも連携でき、Redmineで扱うチケットの進捗状態を読み込み、割合を表示することが可能です。
プロジェクトの期間とメンバーを設定するだけで、プロジェクト管理が行えます。メンバーの負荷状況をリアルタイムに把握できる工数リソース管理、上層部への報告にも使えるプロジェクトレポートなど、痒い所に手が届く機能が多数備わっています。
利用者のニーズの高い機能を取り込み、3ヶ月に1度のペースで機能が追加されています。機能・品質の改善のため、毎月バージョンアップを行っているのも大きなポイントです。
クラウド版では10名まで無料で使えるフリープランが用意されています。
・フリー 無料
・スタンダード 月額880円(税込)/1ユーザー
・プレミアム 月額1,320円(税込)/1ユーザー
・エンタープライズ 要問い合わせ
スマレジ・タイムカード
勤怠管理システム「スマレジ・タイムカード」のエンタープライズプランでは、プロジェクト管理ツールの利用が可能です。正確な勤怠記録と連動したプロジェクト管理で、確かな実績管理を実現します。
従業員の勤怠情報や日報と連動してデータを自動計算します。プロジェクトに参加する従業員や単価を設定するだけでプロジェクトの予算を算出し、勤怠記録や日報から人件費が計算されるため、管理者・従業員双方の手間なく正確な予実管理が実現します。Redmineとも連携しており、タスクチケットの自動読み込みも可能です。
プロジェクト管理と勤怠管理という経営者を悩ませる2つの課題が一手に解消されるため、企業全体の効率化が図れます。
エンタープライズプランはスマレジ・タイムカードのすべての機能が使える最上位のプランで、メール・チャットサポートに加えて定期的な電話相談も利用可能です。
・10名まで 月額7,260円(税込)
・11名以上 +月額770円(税込)/1ユーザー
その他にもプロジェクト管理に関する機能はありませんが、給与計算、年末調整、シフト作成が可能な、10名利用まで月額2,420円(税込)のプレミアムプランや、勤怠管理機能のみですが30名まで月額0円で使えるスタンダードプランも用意されています。
簡単に使えるプロジェクト管理ソフトで勤怠管理も一貫して実現!
テレワークの需要も増えている昨今では、スムーズなプロジェクト管理はどの企業にとっても重要課題でしょう。シフト管理が行える「スマレジ・タイムカード」では、勤怠管理から経営管理まで一貫して実現可能です。この機会に、管理者・社員双方にとって使いやすいツールの導入を検討してみてはいかがでしょうか。
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