Powered by

Home レジ 売掛・掛売とは?POSレジと連携することで管理が簡単に

レジ 2023/11/21 2024/02/08

売掛・掛売とは?POSレジと連携することで管理が簡単に

小売業界では売掛金の管理は必須ですが、取引規模が大きくなるに連れて業務負担が大きくなります。しかし、POSレジと連携することで、業務効率を大幅に改善することが可能です。

本記事では、売掛や掛売の基本的な知識や売掛金取引のメリット・デメリット、売掛金管理の方法について紹介します。

法人との取引がある店舗運営者の方や、売掛金管理の業務負担を軽減したい事業者の方は、ぜひ最後までご覧ください。

¥0から始められる

幅広い業種に対応 | カンタン操作

詳しく見てみる

 

この記事の目次

売掛とは

売掛とは、簿記・会計や商業における経済用語の1つで、代金を回収していない状態のことです。

また、場面によっては、代金を後日回収する前提で商品を売ることという意味で使われることもあります。

本来の売買契約では、商品の受け渡しと同時に代金を支払うのが一般的ですが、売掛取引の場合は、商品の受け渡しと代金の支払いのタイミングが異なります。

なお、売掛取引で商品を提供した事業者は、商品を提供すると同時に後日代金を請求する権利を取得し、この請求できる代金のことを売掛金、売掛金を請求する権利のことを売掛債権と呼びます。

 

掛売とは

掛売とは、先に商品やサービスを提供し、後から代金を支払う仕組みのことです。

売掛という言葉にも後日代金を回収する取引という意味が含まれているため、基本的には同じような意味で使われます。

掛売の仕組みは商取引の基本とされていて、請求書払いが一般的です。商品を売り手が買い手に対して、毎月取引分の請求書を発送し、買い手が期日までに代金を支払う流れとなっています。

ちなみに、売掛や掛売という言葉は、商品の売り手が使用することが多く、買い手は買掛(まだ代金を支払っていない状態)や掛買(後日代金を支払うことを約束して商品の提供を受けること)を使うことになります。

 

売掛と掛売の違い

売掛と掛売は同じ意味で使われることがありますが、ビジネスの場ではニュアンスや使用されるシーンが異なります。

売掛は取引そのものを指すのではなく、あくまで代金が未納の状態を表しており、掛売は取引そのものを指しています。使い方としては以下のとおりです。

  • 売掛
  • 2ヶ月前の売掛がまだ残っているから、今月の請求書でまとめて請求しよう
  • 掛売
  • 掛売をする場合は、先に取引先が信用できるか見極めることが大切だ

似たような意味でも、微妙にニュアンスが異なるため、上手く使い分けられるようにしておきましょう。

売掛金の処理方法

簿記の基礎知識ですが、売掛金の処理方法について軽く紹介します。売掛金は後日回収したかどうか記録しなければならないため、掛売(以後わかりやすくするために、「売掛金取引」と表記する)を行う場合、まず仕訳処理をする必要があります。

仕訳処理とは、簿記上の取引を「借方」と「貸方」に分けて仕訳帳に記録する作業のことです。たとえば、取引先と5万円の掛売をした場合、以下のような仕訳になります。

  • 借方科目
  • 借方金額
  • 貸方科目
  • 貸方金額
  • 売掛金
  • 50,000円
  • 売上高
  • 50,000円

詳しい話は簿記の内容になるので割愛しますが、売掛金を仕訳するときは左の借方科目に記載して、右の貸方科目に売上高と入れておきます。金額に関しては、同じになるように記載するのが仕訳のルールです。入金予定日になったら、売掛金に相当する金額が振り込まれているか確認します。

売掛金と同額の金額が入金されていたら、再び仕訳処理を行って相殺しましょう。仕訳内容は以下のとおりです。

  • 借方科目
  • 借方金額
  • 貸方科目
  • 貸方金額
  • 普通口座
  • 50,000円
  • 売掛金
  • 50,000円

2つの仕訳処理によって売掛金が相殺されていれば、売掛金取引が無事に成立したことになります。売掛金取引を行う場合は、このような流れで売掛金の処理を行いましょう。

 

売掛金取引のメリット

売掛金取引には、いくつものメリットがあります。主なメリットは以下の3つです。

  • 請求・支払い業務を効率化できる
  • 大口の取引がしやすくなる
  • 取引先を増やすチャンスになる

店舗運営において、業務効率化や取引先の拡大は重要項目です。具体的にどのようなメリットがあるのか説明します。

 

請求・支払い業務を効率化できる

売掛金取引をすることで、請求や支払いをまとめて行えるため、業務効率が上がります。

商品の受け渡しの際に支払いを行う現金取引の場合、繰り返し注文をするたびにお金を支払う必要があります。売り手は代金をもらうたびにレシートや領収書を発行しなければならず、買い手は現金を用意しなければなりません。

月に1回程度の取引であれば、現金取引も選択肢に入るかもしれませんが、取引先が複数ある場合は管理が大変です。

また、取引回数が多くなるほど、現金取引の手間は大きくなります。売掛金取引であれば、月の取引を集計し、請求書を発行・送付するだけで取引先との対応が終わるので、業務効率を大幅にアップすることが可能です。取引先が複数でも管理がしやすくなるため、売掛金取引がメインになるのは当然の流れでしょう。

 

大口の取引がしやすくなる

売掛金取引によって大口の取引がしやすくなります。買い手は手元に資金がなくても取引ができるので、大量に仕入れることが可能です。

たとえば、現金取引であれば、100万円分の取引をする際にはすでに100万円の現金を用意していなければなりません。しかし、売掛金取引であれば、すぐに100万円を用意することなく、100万円分の仕入れを行うことができます。

仕入れによって100万円以上の売上を上げることができれば、買い手はその中から売掛金を支払うことができるため、取引として問題ありません。

売り手も無事に売掛金を回収できれば、大きな売上に繋がるため、両者にとって大きなメリットと言えるでしょう。

 

取引先を増やすチャンスになる

売掛金取引に対応することで、取引先を増やすチャンスを作ることができます。

資金力のある企業や事業者であれば、現金取引でも問題ないかもしれませんが、資金に余裕のない事業者の中には現金取引に対応できない場合もあります。しかし、資金力がないからといって、必ずしも売上を上げられないというわけではありません。

仕入れをしっかり行い、商品を充実させれば、一定の売上を確保できる事業者もいます。

売り手は、代金さえ回収できれば運営に支障をきたさないため、毎月の売上が安定している相手であれば、資金力がなくても売掛金取引の取引先として候補に入れることができるでしょう。

 

売掛金取引のデメリット

売掛金取引には、メリットだけでなくデメリットがあることにも注意しなければなりません。特に把握しておくべきデメリットが3つあります。

  • 取引相手の与信管理をしなければならない
  • 売掛金を回収できないリスクがある
  • 売掛金管理が必要になる

以下で、どのような点に注意する必要があるのかチェックしておきましょう。

 

取引相手の与信管理をしなければならない

売掛金取引は取引相手から売掛金を回収することを前提に行うため、与信管理を徹底しなければなりません。

与信管理とは、売掛金が回収不能になるリスクを管理することで、取引先の支払い能力を定期的に確認する手間がかかります。

与信管理の例としては、与信調査や与信審査を実施して、売掛金取引をしても良いのか見極めることが挙げられます。また、売掛金の回収ができない事態を想定して、予め取引金額に限度額を設けることも有力です。

ただし、与信管理を厳しくしすぎると、取引先を増やすことが難しくなるため、上手くバランスを取ることが求められます。与信管理を怠ると、売掛金の回収ができないリスクが高まるため、担当者の負担は大きいと言えるでしょう。

 

売掛金を回収できないリスクがある

売掛金を回収できないリスクがあることも想定しておく必要があります。

取引先の経営状況によっては、支払いができないことも十分あり得ます。たとえば、100万円の売掛金取引を行った取引相手が、不測の事態によって50万円の売上しか得られなかった場合、売掛金の全額を回収することは現実的に厳しいです。

いくら取引先が安定した売上を確保していたとしても、災害等で急に売上がなくなることもあるため、売掛金が回収できない事態は常に頭に入れておくことが大切です。また、売掛金が未回収の状態が続くと、会社の信用を落とす可能性もあります。売掛金が回収できない場合に備えて、ある程度余剰資金は残しておいた方がよいでしょう。

 

売掛金管理が必要になる

売掛金取引を行う場合は、売掛金管理が必要になります。

売掛金管理とは、債権(売掛金)の残高を記録し、売掛金を漏れなく回収できるように管理することです。具体的には、売掛金台帳を作成し、売掛金取引に関する内容を記入します。主な記入項目は以下のとおりです。

  • 求年月日
  • 売上金額
  • 当月発生売掛額
  • 取引先会社名
  • 繰越残高
  • 入金予定日
  • 入金日
  • 当月入金額など

記入する金額は漏れや間違いがないように注意しなければならず、売掛金の状況を小まめにチェックしなければなりません。特に未回収の内容はしっかり把握する必要があり、取引ごとに細かい管理が求められるため、担当者に大きな負担がかかります。

 

主な売掛金管理の方法

売掛金管理の方法は主に以下の2つです。

  • エクセル(無料)
  • 会計ソフト

手法ごとにやり方やメリット・デメリットについて紹介します。売掛金管理をする際の参考にしてください。

 

エクセル(無料)

エクセルを使って売掛金管理を行うことが可能です。売掛金管理表をエクセルで作成し、先ほど述べた必要項目を取引ごとに入力していきます。

基本的には、売掛金データを手入力で行うかCSV形式でデータを取り込んで情報を埋めることで、データを整理することが多いです。

取引件数が多い場合は、判別番号を振って関数で自動計算されるように設定しておくと、業務効率が高まります。無料で利用できるため、低コストで導入できる点は魅力ですが、全て人が管理しなければならないため、担当者には大きな負担がかかるでしょう。また、売掛金管理は正確さが求められますが、人が作業を行う以上、人的ミスのリスクは発生します。

入力ミス等があれば、関連するデータが全てずれてしまい、取引先にも迷惑をかけることがあるかもしれません。エクセルは人的に管理するため、高い管理能力が求められる点に注意しましょう。

 

会計ソフト

会計ソフトを使うことでも売掛金管理ができます。基本的には有料サービスなので、コストはかかるものの、会計に関する業務は全てシステム化することが可能です。

すでに売掛金管理用のフォーマットが用意されており、基本的な情報を入力するだけで、自動で仕訳をしてくれます。

得意先元帳機能を活用すれば、取引状況を一目で確認することができ、専門知識がない人でも操作がしやすい設計になっています。ただし、会計ソフトは売掛金管理を中心とした設計にはなっておらず、あくまで1つの機能に過ぎないので、会計ソフトのみで徹底した売掛金管理は厳しいでしょう。そのため、会計ソフトの売掛金管理機能をメインに使いつつ、足りない機能はエクセルで補完することをおすすめします。

 

売掛金管理がしやすくなるPOSレジ

POSレジを導入すれば、売掛金管理がしやすくなります。様々なPOSレジを提供しているサービスがありますが、その中でもスマレジがおすすめです。スマレジは、iPadやiPhoneにアプリをインストールして利用できるクラウド型POSシステムで、売掛金管理に便利な機能が揃っています。ここでは、スマレジのサービス概要や売掛金管理に役立つ機能について紹介するので、POSレジの導入を検討している方は参考にしてください。

 

スマレジとは

スマレジは、一般的なレジ機能に加えて、売上管理や在庫管理など経営者に便利な機能が揃っています。

売掛金管理機能もあり、売上や在庫などとシームレスにデータを管理することが可能です。また、クラウドサービスなので、アップデートが自動で行われ、システムの入れ替え等をする必要がありません。これから始まるインボイス制度にも対応しており、適格請求書を簡単に発行することもできます。認定制度に合格したスタッフがサポートするため、初めてシステムを導入する方でも安心です。

スマレジには、機能を拡張できるアプリ(スマレジアプリ)がたくさんあり、その内の1つである請求管理業務をラクに効率的に行えるスマレジ拡張アプリ「セイキューンPLUS」を使えばインボイス対応した請求書の発行も可能です。

BtoBの取引や売掛金(後払い)取引で必要な見積書・請求書・納品書・領収書の発行や入金管理といった後払いの請求管理業務に対応できます。

 

会計ソフト「freee」と連携が可能

スマフリーン」を活用すれば、大手会計ソフト「freee」と連携が可能です。freeeを使って会計管理をしている方向けのサービスで、スマレジの取引データを活用して、売掛金請求書や伝票を発行することができます。POSレジで集計したデータをそのままfreeeで使えるため、業務効率が大幅にアップするでしょう。

 

POSレジで売掛金管理を効率化しよう

小売業界において売掛金管理は、重要業務の内の1つです。エクセルで行う方法もありますが、業務効率化を図る上では会計システムを利用するのがおすすめです。

スマレジは、基本的なレジ機能に加えて、売上管理や顧客管理などの事務業務を効率化する機能が揃っています。

また、POSレジの売掛金を会計ソフトのfreeeと連携できるアプリも利用でき、利便性の高いサービスです。売掛金管理の業務改善を図りたいと考えており、スマレジに興味があるという方はお気軽にご相談ください。

執筆 菊池 勲

複数事業が存在するスマレジの中で、全社横断的にWebマーケティングを展開する事業戦略本部にてマーケティングを担当。 主にオンライン広告の取扱をメイン業務とし、各ベンダー様と共に出稿後のパフォーマンス・予算管理・データ分析および検証に基づくプランニングを担当。

このページの先頭へ