居酒屋を経営する上で理解しておきたいのが、原価率についてです。原価率とは販売価格に対する原価の割合で、原価率によってどの程度の利益を残せるのかが変わってきます。
本記事では、居酒屋の原価率の考え方や計算方法、居酒屋メニューのなかで原価率の高いもの・低いものなどを紹介するので、居酒屋の売上アップを目指している方は参考にしてください。
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この記事の目次
居酒屋などの飲食店における原価率とは?
原価とは、商品を作るために必要なコストのことです。
居酒屋などの飲食店における原価は、料理やドリンクの材料費が該当します。一方原価率とは、販売価格に対する原価の割合のことです。原価率が低いほど、多くの利益を残せます。
飲食店にとって、利益を左右する原価率は経営する上で重要なポイントです。飲食店ではメニューの材料費以外にも家賃や人件費など多くの経費がかかり、その経費は販売価格から原価を引いた残りの利益から支払うことになります。
各種経費を支払った上で利益を少しでも多く残すには、適切な原価率の設定が必要です。以下で、原価率の考え方や計算方法、飲食店の原価率の目安を紹介するので、チェックしておきましょう。
原価率の考え方
原価率を考えるときは、FLコストを意識しましょう。
FLコストとは材料費と人件費を合わせたもので、販売価格の55〜60%がFLコストの目安だといわれています。
人件費を安く抑えることができれば、その分食材にお金がかけられます。反対に、人件費が多くかかっている場合は、材料費を抑えなければFLコストがかさんで利益があまり残りません。
原価率を決めるときのポイントとして、フードとドリンクの比率も挙げられます。一般的にフードよりもドリンクのほうが原価が安いため、例えばフードの原価率が高めになってしまっても、原価率の低いドリンクメニューが充実していれば全体のバランスが取れるケースもあります。
原価率の計算方法
原価率は、以下の計算式で算出します。
- 原価率(%)=原価÷販売価格×100
例えば居酒屋のフードメニューの原価率を求めるときは、まずそれぞれの食材の使用量から材料費を計算しましょう。
材料費が200円のメニューを800円で提供している場合、原価率は以下のようになります。
- 200円÷800円×100=25%
ドリンクの場合は、ボトル1本あたり何杯提供できるかによって原価率を求めます。
ここでは、1杯400円で提供しているドリンクについて考えてみましょう。1本300円で仕入れたボトルで5杯提供できる場合、1杯あたりの原価は60円となり、原価率は以下のようになります。
- 60円÷400円×100=15%
このように、まずそれぞれのメニューの原価を算出し、販売価格で割ると原価率が求められます。
原価率の平均・目安
居酒屋を含む飲食店の原価率は、30%が目安です。原価率を30%とすると、販売価格の70%が利益となります。
そこから人件費や家賃など各種経費を支払って、ある程度の利益を残すことを考えると、原価率を30%以下に抑えると収支のバランスを保ちやすいでしょう。
原価率が30%を超える場合、各種経費を支払うと利益がほとんど残らなかったり、赤字になったりする可能性があるので注意しましょう。飲食店の種類や業態によって適切な原価率は異なりますが、居酒屋は原価率30%を目指すのがおすすめです。
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居酒屋の原価率は飲み物や食べ物で異なる!
居酒屋の原価率は、フードやドリンクの種類によって異なります。ここでは、原価率の高いメニューと低いメニューをそれぞれ紹介します。
原価率の高いフード・ドリンク
居酒屋メニューのなかで原価率が高くなりがちなのは、以下のようなフード・ドリンクです。
- お刺身の盛り合わせ
- ビール など
仕入れ値が高い食材や長期保存できない食材を使用するメニューは、原価率が高くなりがちです。
そのため、お刺身の盛り合わせは原価率が高い傾向にあり、原価率が50%を超えることもあります。
居酒屋の定番ドリンクであるビールも、原価率は40%と高めです。ドリンクメニューは全体的に原価率が低めのものが多い一方、ビールに関しては原価率が高めなので注意してください。
原価率の低いフード・ドリンク
居酒屋メニューで原価率が低いフード・ドリンクとして、以下のようなメニューが挙げられます。
- 冷奴
- ポテトサラダ
- アイスクリーム
- サワー
- ハイボール など
冷奴は使用する食材の量や種類が少なく、原価率を下げやすいメニューのひとつです。
ポテトサラダに使用する食材も原価が低く、幅広い層から人気があり注文されやすいというメリットもあります。
アイスクリームは業務用の大容量サイズを仕入れれば、他のスイーツメニューよりも原価を低く抑えられます。盛り付けが簡単なのもポイントです。
サワーやハイボールといった炭酸系のドリンクは、一般的に原価率10%程度です。オリジナルサワーなどバリエーションを増やしやすく、ビールと比べて原価率を大きく下げられます。
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原価率を抑える方法
居酒屋の原価率を抑えるには、以下のポイントを意識してください。
- メニューや食材の仕入れ先を見直す
- ロスやオーバーポーションを減らす
上記2つのポイントについて、以下で詳しくみていきましょう。
メニューや食材の仕入れ先を見直す
原価率は販売価格と原価で決まるため、販売価格を引き上げるか、原価を下げることで原価率を抑えられます。
例えば、材料費の高騰によって原価率が上がってしまっているケースもあるため、メニューの価格が適正かどうかを定期的に見直すようにしましょう。
原価を下げるには、仕入れ先を見直してください。インターネット上の情報や同業者の口コミなど、今より安く仕入れられる業者がないか常に情報収集する姿勢が大切です。
スーパーなどの小売店から食材を仕入れている場合は、直接契約してくれる農家を探してみるのも効果的です。間に業者が入らない分安く仕入れることができ、スーパーには並ばないような「形が悪いものの味には問題ない」という野菜を格安で売ってもらえることもあります。
ロスやオーバーポーションを減らす
食材を多く仕入れ過ぎると使いきれずにロスが出やすくなるため、在庫管理の徹底が必要です。
ロスやオーバーポーションが発生すると原価率が上がる原因になるので、なるべく減らすよう意識しましょう。
オーバーポーションとは規定の量よりも多くの食材を使って調理をしたり、多めに盛り付けたりすることで、特に個人経営の居酒屋で起きやすい問題です。想定よりも多くの食材を消費するため、原価率が上がってしまいます。調理や盛り付けは目分量で行わず、一定の量を保つよう対策を行いましょう。
在庫管理の効率化には、在庫管理機能の備わったPOSレジの導入が効果的です。
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原価率を意識して売上アップを目指そう!
居酒屋などの飲食店にとって、原価率を意識することはとても重要です。
原価率を下げられればそれだけ利益を多く残せるため、メニューごとの原価率を把握して売上アップを目指しましょう。
原価率を抑えるには、食材のロスが出ないように在庫管理を徹底することも重要です。
POSレジアプリのスマレジには、棚卸機能や在庫変動履歴機能など高度な在庫管理機能が備わっているので、原価率の高さやロスの多さにお悩みの方はぜひ検討してください。