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店舗運営 2022/08/18 2023/02/28

店舗の内装工事を分かりやすく解説|費用や流れ、期間もご紹介

 

内装工事にはさまざまな種類があり、内容によって費用や期間が変わります。数ヶ月かかることもあるため、内装工事がどのような流れで行われるのか把握し、スケジュールを管理することが大切です。

本記事では、内装工事の種類や内容、費用、期間をご説明します。この記事を読んで、店舗の開業やリニューアルオープンに備えて準備をしておきましょう。

 

この記事の目次

  1. 内装工事とは?
  2. 内装工事の基本的な流れ
  3. 店舗の開業やリフォームを考えている場合は内装工事を理解しておこう!

 

内装工事とは?

内装工事とは、既存の建築物や建物の内部に関する工事です。基本的には建物内の設備や装飾を変える目的で行われます。そのため、既存建物を活用した開業や店舗のリニューアルオープンの際に実施されることが多いです。

たとえば、広い空間を作る目的で、天井を高くしたり壁を取り除いたりすることがあります。また、水道や電気など老朽化した設備の一新も内装工事の1つです。内装工事にはさまざまなパターンがあるので、希望に応じて適した工事を選びましょう。

 

内装工事の種類と内容

内装工事には以下のような種類があります。

  • 工事の種類
  • 工事内容
  • 軽鉄工事(鋼製下地組立)
  • 天井や壁、床の骨組み(軽量鉄骨)を組み立てる
  • ボード工事(ボード張り)
  • 石膏ボードを木製や軽量鉄骨(LGS)の下地の上に貼り付ける
  • 塗装工事
  • 壁や床、建具に塗料を塗る
  • クロス工事
  • 天井や壁に壁紙を貼り付ける
  • 左官工事
  • 天井や壁に壁素材(壁土・モルタル・漆くい・プラスター・繊維など)を貼り付ける
  • 床仕上げ工事
  • 床材(タイルやカーペット、フローリングなど)を床に貼り付ける、床の高さを調節する
  • 木製建具工事
  • 木製建具(ドアや襖、障子など)を設置する

内装工事は、上記7つの種類をニーズに合わせて組み合わせます。たとえば、壁の位置を変える場合は、軽鉄工事、ボード工事、塗装工事(左官工事)、クロス工事、の工程を行うのが一般的です。また、窓などを設置する場合は、木製建具工事も追加することになります。
店舗の完成イメージをして、どの工事が必要か考えてみましょう。

 

内装工事にかかる費用

内装工事にかかる費用は店舗によってさまざまで、設備や内装の状況次第で金額が変わります。スケルトン物件(内装や設備が何もない状態)であれば、電気やガスなどの設備工事が必要なので、トータルコストが高くなりがちです。

居抜き物件(前の内装や設備が残っている状態)の場合は、設備工事が不要な分、少ないコストで依頼できます。業種によって必要な設備が異なり、敷地の坪数や人件費によって変動するので、一概には言えませんが、150~1,000万円程度の資金は必要です。

居抜き物件でも既存設備が劣化していれば、追加工事が必要になり、費用が跳ね上がることもあり得ます。あらかじめ工事の予算を決めておき、担当者との打ち合わせで単価や費用と照らし合わせながら工事内容を突き詰めましょう。

 

内装工事の期間

内装工事の期間は、規模や業種によって変動しますが、一般的には1~2ヶ月が目安です。しかし、内装工事業者の選定から工事の着工までに2~4ヶ月かかるため、準備期間を加えるとおよそ3~6ヶ月かかります。

内装工事は着工すると大幅な変更ができないので、念入りに準備することが大切です。特に設計プランは内装工事を成功させるために重要で、相談開始から設計プランが決まるまで5~7週間かかります。

また、費用を予算内に収めるために、工事業者との交渉をしなければなりません。設計プラン決定後に見積もりの提示を受けてから契約をするまで、さらに2~3週間かかります。以上のことから、短くても3~6ヶ月の猶予を持って、内装工事に向けて動くことが大切です。

 

内装工事の基本的な流れ

内装工事の基本的な流れをご紹介します。主な流れは以下のとおりです。

  1. 内装業者の選定
  2. ヒアリング・打合せ
  3. プランニング
  4. プランの提案・打合せ
  5. 見積もりの提示
  6. 契約
  7. 着工・施工
  8. 引き渡し
  9. アフターフォロー

内装業者の選定から引き渡しまでの期間が約3~6ヶ月です。
スケジュールを決めるときの参考にしてみてください。

 

内装業者の選定

まずは、どの業者に内装工事を依頼するか決めましょう。内装工事業者は以下の3つに分類できます。

  • デザイン設計事務所
  • 会社
  • 工務店

デザイン設計事務所はデザイナーが工事を監修してくれるため、イメージに近い内装にできますが、施工会社を別に選ばなければならず、割高になる可能性があります。

内装会社は、デザイン設計と施工をまとめて引き受けるので、工期を短くすることが可能です。一方で、同じ会社に所属するデザイナーが手掛けるため、監修が甘くなりやすく、想定と異なるデザインになる可能性もあります。

工務店は、施工だけを行うため内装工事にかかるコストを下げられますが、別のデザイナーに設計を依頼する手間がかかります。気になる業者があれば、それぞれ問い合わせて、担当者の雰囲気や対応スキルを測り、信頼できる会社に依頼しましょう。

 

ヒアリング・打合せ

内装業者に依頼を前向きに検討していることを伝えると、担当者からヒアリングを提案されます。ヒアリングでは、店舗のコンセプトや事業者がイメージしている店舗デザイン、想定客層、予算などを聞かれます。

内装業者と店舗デザインのイメージを共有するために、できるだけ具体的に伝えることがポイントです。完成イメージに近い店舗の写真や雑誌を見せながら詳細を説明すると、担当者とのイメージの乖離を防げます。

内装業者は過去の実績をもとに的確にアドバイスをくれるので、アイデアに悩んでいる場合は、その都度相談しましょう。

 

プランニング

内装業者がプランニングをする前に、担当者は現場調査を行うのが一般的です。採寸した情報(各部屋の寸法や窓の大きさ、高さなど)を参考に平面図を作成し、その図をもとにクライアントの要望に沿ったデザインを考えます。

プランニングでは、部屋の割り振りや動線、必要なスペースの確保が優先事項で、その後にコンセプトや客層にあわせて店舗デザインを決めるのが基本的な流れです。プランニング期間中(約3~4週間)は特に依頼者はすることがないため、担当者からの連絡を待ちましょう。

なお、よりイメージを具体的にするために、プランニング期間中に担当者から質問等をされることがあります。そのときは、詳細に要望を伝えましょう。

 

プランの提案・打合せ

担当者からプラン完成の報告を受けたら、再度打合せを行います。平面図やパース(立体的に描いたイメージ図)を見せてもらいながら、設計プランの説明を受けましょう。一度着工すると設計プランどおりに作業が進むため、工事内容の大幅な変更はできません。

担当者との完成イメージに僅かでも差異があれば、想定と全く異なるデザインになる可能性があります。そのため、希望に沿ったデザインになっているか綿密に確認することが大切です。

仮にデザイン等で悩んでいる部分があれば、納得のいく契約をするために、その旨も伝えて最良のデザインを提案してもらうことを推奨します。少しでも気になる点があればその場で指摘し、しっかりイメージをすり合わせておきましょう。

 

見積もりの提示

設計プランが最終的に完成した後、担当者から見積もりが提示されるので詳細を確認しましょう。基本的には、プランニングの段階で、予算内に収まるように考慮してくれますが、必要な設備や素材によっては予算をオーバーすることがあります。

また、プランの打合せで追加注文が発生すれば、必要な費用が増える可能性が高いです。提示された見積もり額で承諾できない場合は、プランを見直して費用を削ることができないか聞いてみましょう。

プランの見直しが必要な場合は、後日再度プランの提示と見積もりの提示を受けることになります。

 

契約

提示された見積もり金額に納得したら契約を結びます。契約時に費用の半分を先払いし、工事完了後に残りの金額を支払うのが一般的です。契約を結べば、大幅な変更が難しくなるため、サインをする前に追加工事の有無や費用の支払い方法、アフターフォロー体制、保証期間などの契約事項を確認しておきましょう。

契約事項の確認漏れによって、別途費用の請求を受けたり適切な保証を受けられなかったりする可能性があるので、どのような契約内容になっているか必ず確認してください。

 

着工・施工

契約が成立したら、いよいよ工事が始まります。施工管理者とデザイナー、依頼者の3者が集まり打合せを行ったら着工です。見積もりの提示を受ける際に、工程表も一緒に渡されるので、定期的に工事現場に足を運び、スケジュールどおりに作業が進んでいるか確認しましょう。

着工するとテンポ良く工事が進むので、少なくとも週に1~2回は自分の目でチェックすることが無難です。気になる点があれば、すぐに施工管理者に尋ねるようにしましょう。途中で変更点が出た場合は、早期段階であれば多少は修正が利くため、細かな調整等があれば速やかに施工管理者に伝えてください。

 

引き渡し

工事が完了したら、必要に応じてさまざまな検査(社内検査、設計検査、消防検査など)が行われ、業者側の検査終了後、依頼者が検査をします。依頼者が確認すべき事項は以下のとおりです。

  • 設備等が正常に稼働するか
  • 壁や床に汚れや傷がないか
  • 設計プランどおりに工事が行われているか

特に問題がなければ、不動産の引き渡しを受けて内装工事の終了です。

 

アフターフォロー

依頼先によってはアフターフォローを受けられる場合があります。設備等に不備・不具合が生じた場合、アフターフォローに対応していれば、一般的に引き渡しから1年以内は無償で改善をお願いできます。

しかし、業者によっては1年未満のケースもあるため、契約時にアフターフォロー制度の有無と保証期間は必ず確認しておきましょう。もし不備や不具合が発生し、条件に満たしていれば、すぐに内装工事を担当した会社に相談してください。

 

店舗の開業やリフォームを考えている場合は内装工事を理解しておこう!

内装工事は開業やリフォームの際に行われることが多いですが、デザインの希望に応じてさまざまな種類の工事を組み合わせる必要があります。また、工事内容によって費用や期間も変動するため、予算やスケジュールの管理も大切です。

内装工事の流れは基本的に同じなので、スケジュールを調整する際に、本記事でご紹介した大まかな段取りを参考にしてください。

執筆 菊池 勲

複数事業が存在するスマレジの中で、全社横断的にWebマーケティングを展開する事業戦略本部にてマーケティングを担当。 主にオンライン広告の取扱をメイン業務とし、各ベンダー様と共に出稿後のパフォーマンス・予算管理・データ分析および検証に基づくプランニングを担当。

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