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店舗運営 2022/08/09 2023/02/28

会計処理をわかりやすく解説!流れや原則、経理との違いとは?

 

会計処理は2種類の業務があり、いずれも経理業務において重要です。また、会計処理には、守らなければならないルールがいくつかあります。

本記事では、会計処理の基本的な知識や会計処理の流れ、作業をするときの原則・ルールを紹介します。最後には、会計処理に役立つ会計ソフトについても触れるので、会計処理を初めて行う方は参考にしてみてください。

 

この記事の目次

    1. 【基本】会計処理とは?
    2. 会計処理の流れ
    3. 会計処理の原則・ルール
    4. 会計処理などの仕訳には会計ソフトがおすすめ!
    5. 会計処理の意味や目的をしっかり理解しよう

 

【基本】会計処理とは?

会計の基準に沿って仕訳(簿記上の取引の内容記録する作業)を行うことを会計処理と言います。会計処理を行うと、取引の記録が借方と貸方に分類され、お金の動きを一目で把握できるようになります。たとえば、商品の仕入で現金500円を支払う取引をした場合、以下のように仕訳をしなければなりません。

  • 借方
  • 貸方
    • 仕入
    • 500
    • 現金
    • 500

ここでは、会計処理の業務内容と、類似した言葉の経理処理との違いを紹介します。会計処理に関する基本的な知識なので、初めて経理業務を行う方は押さえておきましょう。

 

会計処理には2種類の業務がある

会計処理には、主に管理会計と財務会計の2つの業務があります。どちらも経理として必須業務です。ここでは、それぞれどのような処理を行うのか紹介します。

 

管理会計

管理会計とは、社内のお金に関する情報を管理する業務のことです。たとえば、売上管理や利益管理、原価管理などが該当します。また、積み重ねたデータをもとに経営分析をすることも管理会計の重要な業務です。

管理会計は自社の経営状況を把握するのに大切で、主に経営判断の材料に使われる傾向があります。1日や週、月単位で経営状況を追うことができるため、データの可視化につながり、具体的な戦略に活かすことが可能です。

特に市場による影響が大きい業界は、いかにリアルタイムに経営状況を捉えられるかが重要で、事業の課題等の早期発見や迅速な対応が求められます。管理会計を徹底し、効率良く成長戦略を立てましょう。

 

財務会計

財務会計とは、社外利害関係者(株主や金融機関、投資家など)に対して業績を報告をするために行う会計業務です。一般的には、財務諸表(貸借対照表、損益計算書、キャッシュフロー計算書など)を作成し、財務状態と経営状況を明らかにすることが求められます。

社外利害関係者がアクションを起こしやすいように有益な情報を提供することが目的で、株主に経営戦略を提案したり、銀行や投資家から資金調達をしたりするのに必要です。また、経営状況を客観的に把握でき、お金の流れを正確に追うこともできます。

資金繰りが上手くいっているか、健全に経営が回っているかを把握するために必要な業務であることを覚えておきましょう。

 

会計処理と経理処理の違い

会計処理に似た言葉として経理処理がありますが、業務の範囲が異なります。仕訳をしてお金の流れを記録するのが会計処理で、経理に該当する全ての業務を行うのが経理処理です。つまり、会計処理は経理処理の数ある業務の中の1つといえます。

ちなみに、経理処理は会計処理のほかにも、請求書の発行や決算書の作成、入出金の管理、税金の申告、給料の計算などの業務も担当します。事業者は会計処理に加えて、あらゆる業務を行わなければならないので、手間と時間がかかります。

伝票整理や帳簿の記録など溜め込んでしまうとかなり苦労することになるため、毎日コツコツと経理業務を行うことが大切です。

 

会計処理の流れ

会計処理は日別、月別、年別で行う作業が異なります。ここでは、会計処理の各パターンの流れを紹介するので、会計処理で何をすればよいのか分からずに困っている方は参考にしてみてください。

 

日次の会計処理

日次の会計処理は、ほぼ毎日のように行う業務が該当します。主な業務は、売上・仕入管理や経費管理、未払金・立替金の処理の3つです。売上・仕入管理は、日時の会計処理のメイン業務で、レジ締め後に1日の売上金を算出し、仕入金額や廃棄金額を差し引いて営業利益を導きます。

経費管理は、領収書や請求書の処理を行い、伝票の整理や帳簿の記帳を行う業務です。経費は以下のようにいくつもの勘定項目があり、溜め込んでしまうと整理が大変なため、毎日処理を行うことが大切です。

  • 旅費交通費
  • 消耗品費
  • 福利厚生費
  • 接待交際費
  • 水道光熱費
  • 租税公課
  • 通信費
  • 宣伝広告費
  • 雑費

未払金・立替金の処理では、銀行口座の引き落としや税金の納付、従業員による立替があった場合に行う業務で、改めて経費として計上する必要があります。

 

月次の会計処理

月次の会計処理では、日次の会計処理を1ヶ月ごとにまとめるのが主な業務です。月の売上金額と仕入金額を算出し、月の営業利益を導きます。また、月締めの支払いがある場合や請求書が送られてくる場合もあるので、取引に応じて領収書や請求書の整理をしなければなりません。

他にも、月次決算書を作成し、月の利益をもとに翌月以降の目標を立てることも重要な業務です。企業によっては、月次の会計処理で給与計算を行う場合があることも押えておきましょう。

 

年次の会計処理

年次の会計処理では、期末決算を行います。現金や預金、売掛金や買掛金、借入金や固定資産など、すべての勘定科目を確認し、実際の残高があるべき残高と一致しているか照らし合わせます。

決算残高の確認と確定が済んだら、納税額を決定し、決算整理の仕訳の最後に納税額を記入しなければなりません。決算書を作成したら取締役会や監査役に確認してもらい、株主総会に提出・報告を行います。

 

会計処理の原則・ルール

会計処理の原則・ルールを紹介します。会計処理を行う上で、以下の一般原則を徹底しなければなりません。

  • 原則
  • 内容
  • 真実性の原則
  • 不正や利益操作のない真実にもとづいた財務諸表を作成しなければならない
  • 正規の簿記の原則
  • 正確な会計帳簿を作成しなければならない
  • 資本利益区分の原則
  • 資本と利益を明瞭に区別しなければならない
  • 明瞭性の原則
  • 必要な会計事実を明瞭に表示し、企業の状況に関して誤解させないようにしなければならない
  • 継続性の原則
  • 処理の原則及び手続を毎期同じ方法で継続しなければならず,正当な理由なく勝手に変更してはならない
  • 保守主義の原則
  • 会社に不利な費用は、早めに会計処理を行ってもかまわない
  • 単一性の原則
  • 財務諸表を作成するときは、正規の簿記の原則に従って作成された会計記録に基づかなければならない
  • 重要性の原則
  • 重要性に乏しい軽微なものは、厳密な会計処理から逸脱して簡便に処理してかまわない

いずれも徹底する必要はありますが、特に注目すべき原則は、明瞭性の原則や保守主義の原則、重要性の原則です。財務諸表を見た人が誤解しないように気をつけ、企業の安全性を高めつつ、会計処理の効率化を図りましょう。

 

会計処理などの仕訳には会計ソフトがおすすめ!

会計処理の負担を軽減するには、会計ソフトの活用をおすすめします。会計ソフトとは、売上・仕入などのお金の動きを網羅的に管理し、データを集計して決算書を作成できるシステムです。会計ソフトを利用することで、簿記の知識がなくても正確に仕訳し、素早く帳簿の作成ができます。

また、会計業務にかかる時間を大幅に軽減でき、計算ミスなど人的ミスを防ぐことも可能です。使い方などのサポートも受けられるため、経理経験がない方でもスムーズに会計処理を行えます。導入するのにコストはかかりますが、会計処理の手間や時間を考慮すると、導入する価値は大いにあるでしょう。

 

会計処理の意味や目的をしっかり理解しよう

社内の管理や経営判断のためにも、正しく会計処理を行うことが大切です。会計ソフトを活用すれば、手間や時間を大幅に軽減できるため、経理経験がない方は導入をおすすめします。

また、会計ソフトをPOSレジと連動することで、経理業務以外の負担も軽減可能です。スマレジでは、業務改善につながるPOSシステムを提供しているので、興味のある方はお気軽にお問い合わせください。

執筆 菊池 勲

複数事業が存在するスマレジの中で、全社横断的にWebマーケティングを展開する事業戦略本部にてマーケティングを担当。 主にオンライン広告の取扱をメイン業務とし、各ベンダー様と共に出稿後のパフォーマンス・予算管理・データ分析および検証に基づくプランニングを担当。

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