店舗運営をしている経営者の中には、タイムカードの導入を検討しており、タイムカードに関する情報を集めている方も多いのではないでしょうか。タイムカードを使いこなすためには、仕組みや会社や店舗で扱う課題について把握しておくことが重要です。そこで本記事では、タイムカードの仕組みから、より便利に従業員の労働管理をするための方法を紹介します。
この記事の目次
- タイムカードの仕組み
- 労働時間を管理するための記録は5年間の保管義務がある
- 会社におけるタイムカードの問題点
- より効率的に管理したい人は勤怠管理システムがおすすめ!
- タイムカードの仕組みを理解した上で、適切に勤怠管理を行おう
タイムカードの仕組み
この段落では、タイムカードの仕組みについて紹介します。特に重要なポイントは2つです。それぞれ細かく説明するので、タイムカードがどのような仕組みになっているのか頭に入れておきましょう。
タイムカードは基本的にタイムレコーダーとセットで使われる
タイムカードは基本的にタイムレコーダーとセットで使われます。タイムレコーダーとは時間を記録できる機械で、この機能を使うことで従業員の出退勤の時刻をデータとして残すことが可能です。
紙のタイムカードに打刻する機械には、タイムレコーダーの機能が搭載されているのが一般的で、打刻した時刻がデータとして蓄積されます。紙をベースにしたタイムカードでは、紛失したときに従業員の勤務状況を把握できなくなるリスクがあるので、タイムレコーダーにより改めて記録を確認できるようになっているのです。
印字された時間は給料を計算するために使われる
タイムカードに印字された時間は、給料を計算するために使われます。タイムカードには、出勤時刻と退勤時刻が記載されているので、出勤時間から休憩時間を差し引いた時間が給料が発生する時間です。
この時に注意しなければならないのは、15分や30分単位で計算するのではなく、1分単位で行わなければならない点で、従業員の労働時間を15分や30分で切り捨てると労働基準法24条に違反することになります。
時給制度により、きりよく15分や30分ごとに計算したくなる気持ちは理解できますが、労働時間は正確に管理するようにしましょう。
労働時間を管理するための記録は5年間の保管義務がある
労働時間を管理するための記録は、5年間の保管義務があることは頭に入れておきましょう。労働基準法第109条で定められており、この義務に違反した場合は30万円以下の罰金が科せられることがあります。
管理期間の起算点は最後に記載された日で、たとえば、2021年の11月1日に記録を更新した場合、11月1日から5年後の2026年10月31日まで保管する必要があります。労働時間を管理するための記録にはタイムカードも含まれており、他には残業命令書や報告書、労働者が記録した報告書なども該当します。
知らなかったでは済まされないため、タイムカードの最終打刻日から最低でも3年間は保管しておきましょう。
会社におけるタイムカードの問題点
会社がタイムカードを活用する上での問題点を紹介します。特に会社でタイムカードを運用するのに、データ集計の手間や修正が不可、不正のリスクなどが課題です。従業員数の規模が大きくなるほど顕著に表れるので、どのような課題があるのかチェックしてみてください。
勤務時間のデータ集計が大変
従業員数が多いほど、勤務時間のデータ集計の手間がかかります。タイムカードを使って勤怠管理をする会社は、給与計算ソフトを活用して、全てのデータを手入力で行うのが一般的です。
従業員一人の一ヶ月分の労働時間を手作業で集計するのでさえ時間がかかるので、全ての従業員を同じ期間内に行うのはかなりの労力を求められます。また、入力ミスなどが発生する可能性もあり、修正が必要となるとさらに時間がかかり大変です。
使用者は従業員の労働時間の集計以外にも他の仕事があるので、給与計算の期間はより忙しく感じるでしょう。
一度打刻したら、変更ができない
タイムカードは一度打刻したら変更ができないので、修正の手間がかかります。出勤と退勤を間違えて打刻することはタイムカードではよくありがちで、その都度責任者にメモを残さなければなりません。
機械で直接カードに印字するため、一度打刻をミスしてしまうとカード上の表記がバラバラになってしまい、把握しづらくなる点もデメリットといえるでしょう。
不正打刻が起こる可能性がある
タイムカードはカードを機械に通すだけなので、本人以外でも簡単に打刻できることから不正打刻が起こる可能性があるでしょう。たとえば、一人の従業員が遅刻をして、仲の良い従業員が代わりに打刻すれば、遅刻した従業員は時間通りに出勤したことになります。
また、時間通りに退勤したにもかかわらず、打刻を遅らせ残業代を請求する従業員もいるかもしれません。アナログ式のタイムカードでは、確実に不正を防ぐことは難しいので、小まめに監視カメラをチェックしたり、直接職場に顔を出したりして不正を防止する工夫をしましょう。
より効率的に管理したい人は勤怠管理システムがおすすめ!
アナログ式のタイムカードよりも、効率的に労働時間を管理したい使用者には、勤怠管理システムをおすすめします。勤怠管理システムとは、従業員の出退勤を管理するために作られたシステムのことです。
従業員の勤務時間や残業時間、出勤日数、有休取得率などをまとめて管理することができ、給与計算など自動で計算してくれます。勤怠管理システムを導入することで、勤務集計時間や人件費を大幅に削減できるだけでなく、本人しか打刻できないシステムにより不正防止につなげることが可能です。
勤怠管理システムを活用すれば、会社におけるタイムカードの課題をまとめて解決することができるので、従業員を多く抱えている使用者は勤怠管理システムの導入を前向きに検討してみてはいかがでしょうか。
タイムカードの仕組みを理解した上で、適切に勤怠管理を行おう
タイムカードは仕組みを理解した上で、適切に勤怠管理を行うことが大切です。もし、タイムカードの運用にいくつもの課題を感じる方は、勤怠管理システムを導入しましょう。
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