勤怠管理においてタイムカードが必須でしたが、近年はスマホを活用した勤怠管理アプリを導入する事業者が増えています。従来のタイムカードでは、手作業による弊害が出るのが課題でしたが、アプリで管理することにより業務改善を図ることが可能です。
本記事では、タイムカードの問題点をはじめ、勤怠管理アプリの概要や導入するメリット、おすすめのサービスについて紹介します。勤怠管理業務の改善を図りたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
この記事の目次
従来のタイムカードの問題点
従来の紙を使ったタイムカードには、いくつかの問題点があります。特に大きな課題は以下の4点です。
- 手作業で集計する必要がある
- 不正打刻が起きやすい
- 働き方の多様化に対応できない
- 5年間の保管義務が発生する
タイムカードでも勤怠管理をすることはできますが、さまざまな問題点を抱えた状態で作業をするのは非効率的です。一体どのような課題をクリアしなければならないのか把握しておきましょう。
手作業で集計する必要がある
紙のタイムカードの場合、データ化するために紙に記録された勤怠情報を手作業で集計しなければなりません。手作業で集計したのち、給与計算ソフトなどに手入力する必要があるため、給与計算にかかる手間が大きくなります。
スタッフが指で数えられる程度であれば問題ないかもしれませんが、10名を越えてくると1か月分の勤務情報を集計するのにかなりの時間がかかるでしょう。
また、作業が多くなるほど、人的ミスが発生する可能性が高まります。集計ミスによってスタッフとのトラブルに発展するケースもあれば、ミスの箇所が見つからず修正にかなりの時間を要する場合もあるでしょう。
すべての作業を人手で行う以上、いくら気をつけてもミスの可能性が付きまとうため、常に細心の注意を求められる点が紙のタイムカードにおけるネックとなるポイントの一つです。
不正打刻が起きやすい
紙のタイムカードは、誰でも簡単に打刻できてしまうため、不正打刻が起きやすいデメリットがあります。たとえば、勤務時間に遅れたスタッフが事前に同時刻に出勤する別のスタッフに一緒に打刻するように頼めば、タイムカード上では遅刻をしていないことになってしまうのです。
不正打刻を防ぐにも、管理者がその場にいなければ、タイムカードの記録だけで正常に出勤しているかどうか把握することはできません。そのため、定期的にスタッフの出勤時刻と退勤時刻周辺の現場の様子を監視カメラでチェックする必要があります。
しかし、現実には管理者は他にも業務があるので、ゆっくり監視カメラをチェックすることは困難です。このことから、不正打刻が蔓延し職場環境が悪くなっていることに頭を悩ませている管理者も一定数存在するでしょう。
働き方の多様化に対応できない
紙のタイムカードは、専用機器がなければ打刻が不可なため、リモートワークなどオフィスワークとは異なる働き方に対応できません。仮にオフィス以外の勤務先にタイムカードを導入する場合は、各地に専用機器を設置しなければならず、かなりのコストがかかります。そのため、リモートワークなど働き方の多様化に対応するのは非現実的です。
オフィスワーク以外の場合は、タイムカード以外の方法で出退勤の記録を取ることが求められるので、オフィスワーク者と併せて管理するのに手間がかかります。新型コロナウイルスの影響により、リモートワークを導入した事業者でタイムカードを活用している方は、他の勤怠管理手段を検討するのが無難です。
5年間の保管義務が発生する
紙のタイムカードは、従業員の労働に関わる重要な書類の1つなので、労働基準法第109条に則って、5年間保管しなければなりません。実際に労働基準法第109条には、「使用者は、労働者名簿、賃金台帳及び雇入れ、解雇、災害補償、賃金その他労働関係に関する重要な書類を五年間保存しなければならない。」と明記されています。
全従業員分のタイムカードを5年間保管しなければならないので、ある程度の保管スペースが必要です。従業員1人につき5年間で12×5=60枚のタイムカードを保管しなければなりません。仮に総従業員が20名だった場合、保管義務が生じるタイムカードは60×20=1200枚となります。
なお、労働に関わる書類は、開示を求められたら応じる必要があるため、時系列ごとに整理しなければならない点も管理者の手を煩わせる1つの要因です。
スマホの勤怠管理アプリとは
スマホの勤怠管理アプリとは、スマホやタブレット上で勤怠情報を管理するシステムです。サービスによって仕組みは異なりますが、基本的には従業員が所有しているスマホやタブレットで出退勤の記録を取ります。
勤怠情報を一元管理できるだけでなく、ペーパーレスも実現するため、勤怠管理業務の手間を大幅に削減することが可能です。業務改善を図りたい方は、前向きに勤怠管理アプリの導入を検討しましょう。
スマホの勤怠管理アプリを導入するメリット
スマホの勤怠管理アプリを導入することで、紙のタイムカードの課題をまとめて解決することができます。たとえば、勤怠管理アプリの導入のメリットは以下のとおりです。
- 会社外でも打刻できる
- 不正打刻の防止に繋がる
- 集計作業が楽になる
- 自動で勤怠記録を保存できる
初めてシステムを導入する方でも簡単に操作できるように、初心者向けのアプリが増えています。導入ハードルは低いので、業務改善に勤怠管理アプリを役立てましょう。
会社外でも打刻できる
会社外でも打刻できる点が優秀です。紙のタイムカードの場合は、専用機器が設置してある場所でしか打刻できませんが、アプリ上で打刻ができれば場所を選びません。たとえば、出張先や自宅からのリモートワークなど、オフィス外でも出退勤の打刻が可能です。
他にも、オフィスに出社しない直行直帰の様式でも正確に勤務情報を記録できます。わざわざ打刻するためだけにオフィスに足を運ぶ必要がないので、従業員の業務の負担軽減に繋がる点がメリットです。
不正打刻の防止に繋がる
勤怠管理をシステム化することで、従業員による不正を防止することができます。紙のタイムカードでは、本人になりすまして代わりに打刻することが簡単ですが、勤怠管理アプリでは端末を所持する本人しか打刻できません。
また、勤怠管理アプリの中には、不正防止に役立つ機能が搭載されているものもあり、指紋や顔、静脈認証など本人確認システムを活用することで、不正の完全防止が可能です。
管理者は、スマホやタブレットで場所を選ばずにリアルタイムで勤怠状況を把握できるので、職場にいなくても従業員の様子を確認できます。
集計作業が楽になる
全従業員の勤怠情報がアプリ上に集約されるため、集計作業がはるかに楽になります。アプリで打刻されたデータは自動で集計されるため、従来のタイムカードでは避けることのできなかった集計作業中の人的ミスを防ぐことが可能です。
アプリ上には従業員の打刻記録だけでなく、勤務日数や休憩時間、有給休暇などの従業員情報も記録されるため、給与計算に必要なデータの集計を効率化できます。勤怠管理アプリを活用すれば、勤務情報の集計作業の工程を大幅にカットできるので、管理者の業務負担を軽減できるでしょう。
自動で勤怠記録を保存できる
勤怠管理アプリでは、打刻情報など勤怠記録が自動で保存されます。給与計算システムや人事評価システムと連動することで、保存されたデータを勤怠管理業務以外でそのまま活用できる点が魅力です。
たとえば、時給や有給取得日数などの従業員情報と連携できるため、簡単なボタン操作であらゆる情報を一元管理できます。労働時間の集計作業に加えて、他の管理者業務の工程も大幅に削減されるので、業務効率化に最適です。
運営会社が異なるシステムでも連携可能なサービスが増えているので、勤怠管理から人事評価までの業務を一連化したい方は、他システムと併せて勤怠管理システムを導入しましょう。
おすすめのスマホの勤怠管理アプリ
さまざまな企業がスマホの勤怠管理アプリを開発していますが、スマレジでも勤怠管理に便利なクラウド管理システム「スマレジ・タイムカード」を提供しています。ここでは、スマレジ・タイムカードの特徴や導入するメリットについて紹介するので、他システムと比較しながら前向きに導入を検討してみてください。
クラウド勤怠システム「スマレジ・タイムカード」の特徴
スマレジ・タイムカードは、スマレジが提供しているクラウド型の勤怠管理システムで、給与計算や休暇管理、シフト管理、日報、プロジェクト管理など、勤怠管理以外の業務もまとめて管理できます。アプリ上で出退勤が可能で、パスワード入力や写真撮影認証、GPSによる位置情報把握機能など不正防止に役立つ機能が豊富です。
また、勤務状況をリアルタイムで把握できるだけでなく、打刻時間の切り上げや切り捨てなど細かい調整もできます。リモートワークでも柔軟に対応できる構造なので、利便性が高いです。さまざまな用途に応じてプランも用意しているため、ニーズにマッチした勤怠管理システムを導入できます。
スマレジ・タイムカードを導入するメリット
スマレジ・タイムカードにはさまざまなメリットがあります。特に以下の5つは注目です。
- スマホ・タブレット・PCで利用可能
- 無料で導入でき、いつでもプラン変更が可能
- 不正打刻防止に役立つ機能を設定できる
- 働き方改革の実現に繋がる
- シフト作成機能も
たくさんの魅力があっておすすめなので、チェックしてみてください。
スマホ・タブレット・PCで利用可能
スマレジ・タイムカードは、スマホやタブレット、PCで利用できます。そのため、職場環境によって端末を使い分けることが可能です。たとえば、作業の中心がPCの場合、仕事を始める前に打刻する仕組みを作れば、打刻忘れを防ぐことができます。
PCを使わない業種の場合は、各従業員が所有しているスマホやタブレットを使えば、端末を新たに用意する必要がありません。わざわざ専用の端末を用意する必要がないため、コストカットにも繋がります。
無料で導入でき、いつでもプラン変更が可能
勤怠管理機能のみですが、従業員30名まで無料で利用できるスタンダードプランがあります。有料ですが他にもプランが複数用意されており、給与計算や年末調整、シフト作成などの機能も使えるプレミアムプランでは、従業員10名までの利用で月額2,420円(税込)です。
なお、スタンダードプランを31名以上、プレミアムプランを11名以上で利用する場合は、1名ごとに前者は110円(税込)、後者は385円(税込)が必要です。マイナンバー管理など機能性を求める方向けに、プレミアムプラスプランやエンタープライズプランも設けられており、経費と相談しながらいつでも料金プラン変更が可能です。
不正打刻防止に役立つ機能を設定できる
不正打刻防止に役立つ機能を設定できる点もスマレジ・タイムカードの強みです。打刻方法はログインして画面にタッチするだけのシンプルな操作ですが、不正が起こらないようにさまざまな機能が搭載されています。
ベーシックな機能のパスワード入力だけでなく、写真撮影機能やGPSによる位置管理機能も設定可能です。写真撮影機能は、出退勤時だけでなく休憩からの復帰時にも使えるので、従業員の管理がしやすくなります。また、GPSによってリアルタイムで位置情報を把握できるため、従業員の行動を追いやすくなり、不正の抑止効果があるでしょう。
働き方改革の実現に繋がる
働き方改革に繫がる機能が多数搭載されています。2019年4月1日から働き方改革関連法が順次施行されており、法規制が厳しくなっていますが、スマレジ・タイムカードは法改正に合わせて自動アップデートするので安心です。
プレミアムプランでは有給取得義務化対応機能が利用でき、従業員の有給取得状況を一目で確認できます。また、プレミアムプラスプランには労務アラート機能があり、36協定や社内規定の違反を未然に防いでくれる点が優秀です。外国人留学生の労働時間上限管理にも対応できます。
シフト作成機能も
スマレジ・タイムカードでは、シフト作成もできます。シフト管理機能では、直近の勤務パターンからシフトを自動作成したり、従業員のシフト希望を収集したりすることが可能です。分かりやすいデザインになっているので、シフト状況を一目で把握できます。
スマレジのPOSシステムと連携すれば、売上・来店客の予測から理想のシフトを表示してくれるので、シフト作成をサポートしてくれる点が特におすすめです。
スマホの勤怠管理アプリ「スマレジ・タイムカード」で業務効率化しよう
紙のタイムカードの利用に課題を感じている方には、スマホの勤怠管理アプリの導入がおすすめです。勤怠管理アプリを活用することで、働き方が大幅に変わります。スマレジでは、勤怠管理システムの「スマレジ・タイムカード」を提供しているので、今回紹介した特徴を参考に導入を検討してみてください。資料請求や無料オンライン相談も受け付けていますので、お気軽にご連絡ください。