クレジットカード決済の普及により、CAT端末を導入する店舗は増加傾向にあり、今後もキャッシュレス決済利用者が増えることが予測されています。まだCAT端末を導入していない方は、そろそろ検討してみると良いかもしれません。
本記事では、CAT端末の仕組みや使い方、種類、導入するメリット、導入方法についてご紹介します。CAT端末に関して情報を集めている方は、ぜひ最後まで目を通してみてください。
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この記事の目次
読み方もご紹介!CAT端末とは
CATとはCredit Authorization Terminal(信用照会端末)の略語で、CAT端末とはクレジットカードなどの決済用カードの有効性を確認するための端末です。
CATは日本語で「キャット」と読みます。
まず初めに、CAT端末の仕組みや使い方について簡単にわかりやすくご紹介します。
CAT端末の仕組み
CAT端末でクレジットカードを読み込むと、クレジットカード情報処理センターを経由してクレジットカード会社にアクセスし、そのカードが有効かどうかを確認できます。
顧客が提示したクレジットカードに問題がなければ、そのままCAT端末を通してクレジットカード決済が可能です。
クレジットカードが無効な場合はエラーが表示され、決済操作に移行することはできません。そのため、CAT端末を活用することで、正確かつ安全にクレジットカード決済を実行できます。
CAT端末の使い方
CAT端末の操作方法は機種によって異なる場合がありますが、基本的には同じ流れです。主に以下の手順で操作を行います。
- 起動ボタンを押す
- 端末に金額を入力する
- 支払い回数を指定する
- カードを読み込む・差し込む
- 顧客に暗証番号を入力してもらう
- 売上票とレシートが出力される
- 暗証番号未入力の場合はサインをもらう
CAT端末にはカードをスリット(溝にスライドさせる)する形式と差し込む形式があります。
また、中にはタッチ決済機能が搭載されているCAT端末もあることを覚えておきましょう。タッチ決済が搭載されていれば、タッチ決済に対応しているカードを液晶パネルにかざすことで素早く決済ができます。
決済金額によっては、暗証番号の入力が必要ないケースがあるので、端末の指示に従って操作を行いましょう。
モバイル端末との違い
モバイル端末とは、スマートフォンやタブレットと無線接続をして決済を行う端末です。
端末代金がCAT端末よりも安価なため、よりお手軽にキャッシュレス決済を導入できます。
CAT端末は有線でレジと連動させるのが一般的ですが、モバイル端末はモバイル通信もしくはWi-Fiに接続して利用するため、有線工事の必要ががありません。また、CAT端末は設置までに数週間かかりますが、モバイル端末は遅くても申し込みから2週間程度で導入可能です。移動販売やイベント会場での活用もできるため利便性は高い端末と言えるでしょう。
ただし、モバイル端末は遠隔操作などの被害に遭う可能性があり、セキュリティ面に不安があります。一方、CAT端末はセキュリティが厳重なので、カード情報を安全に扱える点が優秀です。
セキュリティ面を考慮するとCAT端末がおすすめですが、導入コストは高い傾向があります。コストを抑えたい方やキャッシュレス決済を試しに導入したい方は、モバイル端末の導入を検討してみても良いかもしれません。
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CAT端末の種類
CAT端末には、大きく分けて「据え置き型」「ポータブル型」「スマホ・タブレット型」の3種類があります。
それぞれ特徴やメリット・デメリットが異なるため、店舗のニーズに合わせて選ぶことが大切です。
ここでは、3種類の端末についてご紹介するので、端末選びの参考にしてみてください。
据え置き型
据え置き型は、レジと有線でつないでレジ周りに設置するタイプです。CAT端末の中で最も多い形式で、セキュリティ性能が高く安全面を考慮したい場合に適しています。移動させることができないため、端末の紛失や従業員による不正を防止することが可能です。
ただし、レジ周りのスペースを占有するため、レジ周辺が狭くて物が置けない店舗では不便に感じる可能性があります。また、工事が必要なので、導入までに多少時間がかかるかもしれません。
据え置き型には、決済手段ごとに端末を設置しなければならないタイプもあるため、複数のキャッシュレス決済を導入したい場合は要注意です。クレジットカード決済以外のキャッシュレス決済を揃えたい方は、複数の決済手段が使える端末を導入しましょう。
ポータブル型
ポータブル型は、モバイル通信(4G・5G)やWi-Fiを利用してレジと接続するタイプです。モバイル端末のように持ち運びできる点が魅力で、レジ以外の場所でも決済を行えます。たとえば、飲食店ではテーブル会計をすることができ、顧客満足度向上に一役買ってくれるでしょう。
また、必ずしも端末をレジ周辺に置く必要がないので、収納場所を選べます。据え置き型が主流ですが、ポータブル型は工事が必要なくコンパクトで保管場所に困らないため、レジ周りにゆとりがない方や利便性を優先したい方におすすめです。
ただし、ポータブル型を導入する場合は、バッテリーの管理に気を付ける必要があります。他にも、機種によっては別売りのレシートプリンターが必要になるので、追加の費用が発生しないか確認しましょう。
スマホ・タブレット型
スマホ・タブレット型は、カードリーダーをスマートフォンやタブレットに接続して、デバイス自体を決済端末として使うタイプです。スマホやタブレットを所有していれば、カードリーダーだけを購入すればよいので、導入費用を抑えることができます。
ただし、低コストな分、セキュリティは心もとないです。デバイスが不正アクセスされたときに個人情報が抜かれるリスクがあり、二次的なトラブルに巻き込まれる可能性があります。
さらに、レシートプリンターが内蔵されていないタイプが多いので、ポータブル型と同様に別途専用機器の購入が必要です。スマホ・タブレット型は利便性が高い分、セキュリティ性能は低いため、通年ではなく移動販売やイベント時など、特定の期間にキャッシュレス決済を導入したい方におすすめします。
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CAT端末のメリット
CAT端末を導入するメリットは、主に3つあります。
- セキュリティが高い
- 売上拡大が期待できる
- マルチ決済端末ではさまざまなキャッシュレス決済に対応できる
それぞれ具体的にどのようなメリットがあるのかご紹介するので、CAT端末の導入に迷っている方は、判断する際の参考にしてみてください。
セキュリティが高い
据え置き型CAT端末はセキュリティ性能が高いため、顧客情報を安全に取り扱うことができます。据え置き型の場合は、顧客のカード情報をクレジットカード情報処理センターと交信する際に、電話回線やLAN回線を通じて行うのが一般的です。
無線で使われるインターネット回線よりも電話回線の方がセキュリティ強度は高いため、外部に情報が漏れにくい構造になっています。第三者からデータを傍受されるリスクが低く、細工もされにくいので、セキュリティ面を優先するなら据え置き型のCAT端末を導入しましょう。
売上拡大が期待できる
CAT端末の導入によりキャッシュレス決済の利用者を確保できるため、売上拡大が見込めます。キャッシュレス決済の普及により、現金払いよりもクレジットカードやその他の決済手段を利用する消費者が急増しています。
キャッシュレス決済が可能かどうかは、消費者の店舗選びの基準の一つにもなっているので、CAT端末を導入するだけで集客効果が期待できます。また、キャッシュレス決済利用者が増えることで、客単価アップが見込める点も魅力です。
現金のみであれば、財布と相談しながら購入を検討するため、所持金次第で購入を諦める人は必ずいます。キャッシュレス決済が利用できれば、所持金に関係なく買い物を楽しめるので、単価が上がる可能性は高いでしょう。集客や客単価のアップを図るための対策として、CAT端末の導入は効果的です。
機会損失を防げる
CAT端末の導入は、機会損失を防ぐ上で有効です。最近は、現金ではなくクレジットカードや電子マネーなどのキャッシュレス決済を利用する消費者は増加傾向にあります。CAT端末を設置することで、こうしたニーズに対応でき、キャッシュレス決済を希望する顧客もスムーズに買い物を楽しむことができます。
特に、高額商品の購入時や、手持ちの現金が不足している場合でも、顧客は決済をためらうことなく、購入を決断しやすくなります。結果として、店舗は高単価な買い物をする顧客を逃さずに取り込むことが可能となり、売上増加にも繋がります。
売上管理の負担が減る
CAT端末による決済は、売上管理の負担を大きく軽減します。従来の現金決済では、日々の売上の集計や記録に多くの時間と労力が必要でしたが、CAT端末では決済情報が自動的にデジタル記録されるため、煩雑な管理作業が不要になります。
また、決済データはリアルタイムで管理システムに送信されるため、売上の分析やレポート作成が簡単かつ迅速に行えます。これにより、経営者や店舗管理者は売上管理にかかる時間を削減し、別の業務に注力できるようになります。
会計スピードが向上する
CAT端末を利用した決済は、会計処理のスピードを大幅に向上させます。顧客がクレジットカードや電子マネーを用いて支払う際、従来の現金決済と比較して処理時間が短縮されるため、レジでの待ち時間が減少します。
これは、特に繁忙期やランチタイムなど、客足が集中する時間帯において、顧客満足度の向上に直結します。スムーズな会計処理は、顧客体験を向上させるだけでなく、店舗の回転率を高めることにも繋がります。
現金管理によるリスクが低減する
CAT端末の利用は、現金管理に伴うリスクを大幅に低減します。現金決済では、紛失や盗難、偽札の受け入れといったリスクがありましたが、キャッシュレス決済ではこれらのリスクを回避できます。
決済情報は全てデジタル化され、安全なネットワークを通じて処理されるため、現金を直接取り扱うよりも人的ミスや紛失などのリスクがなくなります。レジ締めも効率化できるため、人件費の削減にも効果的です。
マルチ決済端末ではさまざまなキャッシュレス決済に対応できる
マルチ決済端末を活用することで、さまざまなキャッシュレス決済に対応できます。クレジットカードに加えて、電子マネーやQRコード決済の導入が可能になり、幅広いニーズに応えることが可能です。
キャッシュレス決済手段の中でクレジットカード利用者が最も多いですが、近年ではポイント付与やキャッシュバックキャンペーンを定期的に実施しているQRコード決済の利用率も高くなってきています。
クレジットカード以外の決済手段の選択肢が増えれば、集客アップだけでなく顧客満足度向上にもつながります。利用者はますます増加することが予想されているので、この機会にマルチ決済端末の導入を検討してみましょう。
マルチ決済端末とは
マルチ決済端末は、クレジットカード、デビットカード、電子マネー、QRコード決済など、さまざまな決済手段を一つのデバイスで処理できる端末のことです。従来のPOSレジシステムと比較して、会計業務をスムーズに行うことが可能です。
マルチ決済端末は、多様な支払い方法を好む顧客が多い小売店や飲食店、サービス業では特に導入のメリットが大きいでしょう。
マルチ決済端末のメリット
マルチ決済端末は一つの端末で複数の決済方法に対応できるため、顧客は自分にとって最も便利な支払い方法を選択できます。これにより、会計時のストレスが軽減され、顧客体験が向上します。
さらに、マルチ決済端末の多くは、売上管理や顧客情報の収集・分析など、店舗運営に必要な機能も備えています。これにより、店のオーナーは効率的な運営と戦略的な意思決定が可能になるでしょう。
また、キャッシュレス決済の普及に伴い、現金管理のリスクやコストを削減できることも大きな利点です。マルチ決済端末は、顧客満足度の向上、運営効率の改善、コスト削減を実現し、ビジネスの成長を加速させる強力なツールです。
決済手段ごとに端末を用意する必要がないため、省スペースで利用できることもメリットです。
外国人観光客に対応しやすくなる
多くの外国人観光客は、現金よりもクレジットカードやモバイル決済方法を利用して支払いすることを好みます。CAT端末は、国際的なクレジットカードブランドや、世界各国で普及している電子マネー、モバイル決済サービスに幅広く対応しているため、これらの決済手段をスムーズに受け入れることが可能です。
現金を持ち合わせていない外国人観光客は、両替をしないと支払うことができません。そのため、現金支払いにしか対応していない店は、機会損失の可能性が高まります。観光地周辺の店舗では特に、CAT端末は導入した方が良いでしょう。
ECサイトと実店舗のデータ統合が可能
CAT端末を活用することで、ECサイトと実店舗の売上や顧客データの統合が可能になります。これにより、顧客に対して一貫したサービス提供が可能になります。例えば、顧客がオンラインで商品を購入した場合でも、その購入履歴を実店舗のCAT端末で確認し、顧客に合わせたサービスやプロモーションを提供することができます。
また、実店舗での購入データをオンラインの顧客情報に反映させることも可能になり、顧客に最適な商品やサービスをクロスチャネルで提案することができます。このように、CAT端末を通じたデータ統合により、顧客満足度の向上と売上促進を実現できます。
さらに、店舗オーナーは、オンラインとオフラインの両方から得られる豊富なデータを基に、より戦略的な経営判断を行うことができるようになります。
CAT端末の選ぶ際に確認するポイント
CAT端末を選ぶ際は、以下のポイントを確認しましょう。
必要な決済方法に対応しているか
CAT端末を選ぶ際に重要なポイントの一つは、希望する決済方法に対応しているかどうかです。現代の消費者は様々な支払い方法を利用しており、クレジットカード、デビットカード、電子マネー、QRコード決済、モバイル決済など、幅広いオプションに対応できるマルチ決済端末の選択が理想的です。
特に、外国人観光客の対応を考えている場合は、国際的な支払い方法にも対応しているかを確認する必要があります。
サポート体制の有無
CAT端末の導入にあたっては、万全なサポート体制が整っているかどうかも重要な検討ポイントです。障害が発生した時や操作方法に疑問が生じた際に、迅速かつ的確なサポートを受けられることは、業務のスムーズな運用に直結します。
365日対応可能なヘルプデスクや、導入後のフォローアップサービスの有無を確認することで、万一のトラブル時も安心して運用を続けることができます。
十分な実績があるか
導入実績は、CAT端末提供サービスの信頼性を判断する上で欠かせません。長年にわたって業界での実績や、多くの企業に採用されているかどうかは、その端末やサービスの品質を示す指標となります。
特に、同業種の企業での導入事例があるかを確認することで、自社に合ったシステムかどうかの判断材料になるでしょう。
導入にかかるコストや入金サイクル
CAT端末を導入する際、コスト面と入金サイクルは重要な検討ポイントです。初期導入コストは、端末の購入費用や設置費用、さらには使用開始にあたって必要なシステム連携のための費用など、企業によって異なります。
入金サイクルについては、売上が実際に自社の口座に入金されるまでの期間がどれくらいか、という点が重要です。短いサイクルであればあるほど、キャッシュフローの管理がしやすくなります。
したがって、導入前にこれらのコストと入金サイクルを明確に把握し、自社のビジネスモデルや資金繰りに適したCAT端末を選ぶことが重要です。
審査難易度や導入までの期間
CAT端末の導入にあたって、審査が必要なケースは少なくありません。そこで、審査の難易度と導入完了までの所要期間も重要なポイントとなります。
審査の流れは、提供する金融機関やサービス提供者によって異なり、業務の内訳や信用状態、過去の取引履歴などに基づいて行われます。審査が厳格な場合、必要書類の準備や条件のクリアが求められ、導入までの時間が長くなる可能性がある点には注意しましょう。
CAT端末の導入を検討する際には、事前に審査の難易度や導入までにかかる期間について詳細を確認し、実現可能なスケジュールを立てることが望ましいです。
CAT端末の導入方法
CAT端末を導入する方法は主に2つです。カード会社と直接契約をする、もしくは決済代行会社を利用することでCAT端末を導入できます。ここでは、各方法の流れについて紹介するので、CAT端末の導入を進める際の参考にしてみてください。
カード会社と直接契約をする
カード会社の加盟店契約会社と直接契約をすれば、CAT端末を導入できます。
導入したいクレジットカードブランド(VisaやMastercardなど)を決めたら、近場の加盟店契約会社に導入の申請をしましょう。審査に通り端末を設置してもらえば、CATの導入は完了です。
直接契約することで決済手数料を抑えられる点がメリットですが、複数のカードブランドを導入する場合は、それぞれの端末を導入しなければなりません。管理や手続きが複雑になるため、キャッシュレス決済の多様化を図りたい方は、次に説明する決済代行会社と契約を結びましょう。
決済代行会社を経由する
複数のキャッシュレス決済を導入したい場合は、決済代行会社を経由すると良いでしょう。決済代行会社は、加盟店と複数のクレジットカード会社の間に立ち、手続きや管理を代行してくれます。
決済代行会社と契約することで、一度に複数の決済手段を利用できるようになります。契約する決済代行会社を決めたら、直接連絡して契約の申込みを行いましょう。加盟店審査に通過すれば、マルチ決済機能が搭載されたCAT端末を導入できます。
クレジット・電子マネー・QRコード
キャッシュレス決済はこれ一台で解決
売上アップを目指している場合はCAT端末が欠かせない!
CAT端末で売上アップを図ることはできますが、マルチ決済端末を導入することで、さらなる集客や客単価アップが期待できます。
マルチ決済サービスは多々ありますが、中でもスマレジのマルチ決済サービス「PAYGATE」がおすすめです。