〇〇payというキャッシュレス決済の種類が増えており、国もキャッシュレス化を推進しており、キャッシュレス使用比率を現状の20%から、2025年には40%まで引き上げたいと公表しています。POSレジは、電子マネーやバーコード決済などのあらゆるキャッシュレス決済に対応可能です。
この記事では、これからPOSレジを導入しようと考えている人に向けて、POSレジやPOSシステムの仕組み、基本機能を紹介します。POSレジの導入を検討している人は、チェックしてみてください。
¥0から始められるPOSレジ
幅広い業種に対応 | カンタン操作
この記事の目次
POSレジとは?
POSレジとは、POSシステムが搭載された金銭登録機(レジスター)のことです。
POSとはPoint of Salesの頭文字を取ったもので、直訳すると「販売時点情報管理」という意味になります。
ただ金銭のやりとりを行うだけではなく、販売情報の集計・管理・分析を行うシステムがPOSシステムです。POSシステムが収集した情報は、マーケティングに活用できます。小売店などで見られるレジには、このPOSシステムが搭載されているものも少なくありません。
POSレジとPOSシステムは混同されることがありますが、POSシステム=POSレジではないことに注意が必要です。
以下で、POSレジの仕組みやPOSレジとPOSシステムの違いについて詳しく解説します。
POSレジの仕組み
POSレジは、Wi-Fiなどを通じてネットワークに常につながっています。POSレジで商品のバーコードをスキャンすると、ネットワークを経由して販売情報が店のパソコンやPOSレジの管理画面に送られるという仕組みです。
商品をレジに通すだけで販売情報が自動で送られる「即時データ化」によって、バーコード番号や販売数量、販売価格などが蓄積されます。
以前はレジ本体にPOSシステムが搭載されている一体型のPOSレジが主流でした。しかし最近では、スマートフォンやタブレットにアプリをインストールして使用するタイプのPOSレジも登場しており、これを導入している店舗も少なくありません。
POSシステムとの違い
POSシステムとPOSレジは同じ意味合いで使用されることもありますが、厳密には異なる意味を持っています。POSシステムはPOSという「仕組み」を示す言葉で、POSレジは「POSシステムという仕組みを導入したレジ」を意味する言葉です。
どちらの言葉を使っても意味は通じますが、POSレジの導入を検討しているなら2つの言葉の違いは知っておきましょう。
POSレジ導入を検討している方に向けて、「業種別 POSレジの選び方・比較の資料」をご用意しています。無料ダウンロードできますので、ぜひご活用ください!
レジはこんなに便利に!変化の歴史
レジは、誕生から近年のPOSレジに至るまで、大きな進化を遂げています。レジの歴史について見ていく前に、そもそもレジとは何なのかについて知っておきましょう。
レジとはキャッシュレジスターの略で、商品の売り上げを計算・記録する機器のことです。レジの下にある現金が保管されている金庫部分をドロアといい、レジとドロアをまとめて「レジ」と言ったり、会計場所全体を「レジ」と呼んだりすることもあります。
世界初のレジは1878年にアメリカで誕生しました。売り上げを記録するロール紙が内蔵されていて、穴の数によって売り上げの合計が集計できるという仕組みです。
日本ではそろばんを経て、機械式から電動式へとレジは進化し、その後POSシステムを搭載したPOSレジが浸透していきました。POSレジは高価なため中小規模店舗への普及は進んでいませんでしたが、比較的安価に導入できるタブレット型のPOSレジが登場したことで、普及が加速しています。
近年ではキャッシュレス化が進んでいることも、POSレジ市場の成長を後押ししています。
データ活用・ICTは必要不可欠なものに
ICTの進化によって、データ活用の幅は広がっています。
ICT(Information and Communication Technology)とは情報通信技術という意味で、POSシステムのPOSデータ活用もICT活用のひとつです。
POSデータ活用の進化を見てみましょう。
1980年にPOSレジの普及が始まってから、POSデータを活用した商品調達が行われるようになりました。
2000年以降は、企業別ポイントカードの導入が始まります。POSデータとポイントカードを紐付けることで、個人の購買行動のデータを商品調達や販売促進に活用できるようになりました。
2010年以降は、TポイントやPontaポイントなど、複数の企業で利用できる共有ポイントカードや電子マネーカードが登場します。これによって、企業をまたいだ購買記録のデータも活用されるように進化しています。
このように、POSシステムで収集されるPOSデータは、商品調達や販売促進に大きく役立っています。ICTの進化によって収集できるデータ量や種類は増えており、ビッグデータを分析して店舗運営に活用することも可能です。
ICTの進化は今後も続いていくと期待されており、変化する市場や顧客の消費行動に対応するためにも、POSデータの活用は必須といえます。
POSレジ(POSシステム)の機能
POSレジには、大きく分けて次の5つの機能があります。
- 会計機能
- 売上・商品データ収集・分析機能
- 顧客データ収集・分析
- データ連携・分析機能
- その他(勤怠管理・給与管理)
会計機能は、レジに必須の機能です。それに加え、売上や顧客のデータを収集・分析する機能、そのデータを他システムと連携する機能も備わっています。また、会計とは直接関係のない、勤怠管理などの機能もあります。
それぞれの機能の詳細について以下で解説していきます。
①会計機能
会計機能は、商品の金額と個数から合計金額を算出したり、受け取った金額から釣銭を算出したりする機能です。POSレジの場合は金額を手で入力するのではなく、バーコードをスキャンしたり、あらかじめ登録しておいた商品情報を選択したりして金額を反映させます。
レストランなどでは、オーダーシステムと連携させることで注文情報から金額を反映させることも可能です。いずれも商品金額を手で打ち込む必要がないため、入力ミスをなくすことができます。
POSレジは、自動釣銭機と連携させることも可能です。レジを自動釣銭機と連携させると、お金を投入するだけで自動精算し、正しい釣銭が出てきます。会計業務を効率化でき、釣銭を間違えるなどのヒューマンエラーを防ぐことも可能です。
②売上・商品データ収集・分析機能
POSレジには、売上の金額や商品の種類、個数などのデータを収集し、分析する機能が備わっています。売上日報などの帳票が作成できるPOSレジもあり、売上管理に関わる業務の効率化が可能です。
「いつ・どこで・どの商品が売れた」というデータをリアルタイムで収集して分析できるため、販売戦略にも役立ちます。セットで買われている商品や、季節・時間帯による売上の変化などのデータを分析し、販売促進に活用できます。
売れ筋商品とあまり売れていない商品を一目で確認できるため、顧客ニーズの把握や在庫管理も可能です。
また、POSレジで収集した売上データは一元管理できるため、店舗が複数あっても各店舗の売上状況をひと目で確認できるのも魅力です。
在庫管理・発注機能
POSレジでは、商品ごとの在庫数も把握できます。販売情報と在庫情報を連携させることで、リアルタイムで在庫管理が可能です。在庫が少なくなると自動で知らせてくれる機能が備わっているPOSレジもあり、在庫切れのリスクも減らせます。
POSレジの中には、発注機能が備わっているものもあります。発注情報を登録しておけば、いつ・どの商品が入荷されるのかが一目でわかり、入荷担当者への通知を行うことも可能です。複数店舗の運営者向けに、店舗ごとに入荷数を配分する機能もあります。
商品登録
POSレジの商品登録機能を使うと、商品ごとの情報を細かく登録できます。商品ごとの仕入価格や販売価格を登録することで、売上や利益の分析が可能です。
商品の情報は、商品マスタに登録します。商品ごとに管理用の任意のコードを設定するか、バーコードを登録して商品を区別します。登録できる情報は製品によって異なりますが、主に商品名・税区分・販売価格・原価・会員価格などが登録できます。
③顧客データ収集・分析
POSレジでは、顧客データの収集・分析が行える機能も備わっています。売上データと顧客データを組み合わせることで、来店頻度や購入履歴などを使った分析が可能です。また、年齢や性別ごとの売れ筋商品を把握できるため、販売促進にも役立ちます。
顧客情報は、ポイントカードや会員証があればそれに登録された情報を利用でき、年齢などの正確な情報やポイント利用履歴のデータが収集可能です。会員証などがなく、個人情報のデータが取得できない場合でも、会計の際におおよその年齢や性別を登録して、データの収集・分析ができます。
店舗が複数ある場合は、店舗ごとの客層を把握したり、顧客の属性と売上の傾向を分析したりすると売上アップに役立つでしょう。
④データ連携・分析機能
POSレジは、他のシステムとのデータ連携ができるという点が大きなメリットです。基幹システムとの連携や、経営や経理に関するデータ、営業データなど、さまざまなデータやシステムとPOSシステムのデータを連携できます。
店舗ごとの売上などを本部がリアルタイムで確認できるため、スムーズな経営管理が可能です。他のシステムのデータとPOSデータを合わせて分析することで、商品の仕入れから在庫管理、日々の売上などを使ってより深い経営分析もできます。
店舗が複数ある場合は店舗ごとの売上を比較できるため、分析結果を活用して店舗ごとのキャンペーンや来店促進のための施策検討を行うことも可能です。
⑤その他(勤怠管理・給与管理)
POSレジには、会計や顧客管理などとは関係ない機能が備わっているものもあります。例として、勤怠管理や給与管理などが挙げられます。
勤怠管理機能を使うと、従業員の出勤・退勤時間を管理し、勤務時間の可視化が可能です。勤怠状況はリアルタイムで確認できるため、長時間労働の防止にも役立ちます。シフトの予定と実際の勤務データを比較すると、シフトの実態を把握することもできます。
勤怠管理のデータを使って、給与管理を行うことも可能です。実際の勤務時間から給与が算出されるため、給与計算の手間が省けます。勤務時間や人件費を集計して分析することで、より効率的な人員配備の検討なども行えます。
幅広い業種に対応 | カンタン操作
POSレジ導入のメリット・デメリットは?
POSレジには便利な機能が多く備わっており、導入するとさまざまなメリットがあります。しかしその一方でデメリットもあるため、導入を検討するためにはPOSレジのメリット・デメリットを両方把握しておかなければなりません。
ここでは、POSレジ導入のメリット・デメリットについてそれぞれ解説します。
メリット
POSレジのメリットを4つご紹介します。
さまざまな分析で経営状況を可視化
POSレジのメリットとして、高機能な分析機能で経営を可視化できることが挙げられます。POSレジを使うとPOSデータや他システムと連携したデータを使って、高度な分析が可能です。項目別の詳細な分析や、ABC分析などを用いた売上分析が可能で、分析結果を見やすい形に自動でまとめてくれるため、経営に役立つ情報が簡単に手に入ります。
業務効率化
業務効率化も、POSレジのメリットです。在庫や発注といった商品管理から、従業員の勤怠管理までPOSレジひとつで行えるため、事務作業の効率化が可能です。また、金額や商品を手で入力する必要がないため、お客様をお待たせすることなくスピーディーな会計業務が行えます。
税金対策
POSレジは、税金対策にも有効です。商品を免税で販売する場合、購入記録情報の電子データを国税庁に提出する必要があり、そのための事務作業が発生します。一方、パスポートの読み取りから国税庁へのデータ送信をワンストップで行えるPOSレジを使えば、免税対応にかかる手間を省けます。
POSレジは個別の税率を設定できるため、軽減税率にも簡単な操作で対応可能です。商品やカテゴリごとに税率を設定したり、同一商品でも販売形態に応じて税率を変えたりできて、複雑な軽減税率にもすぐに対応できます。また、今後税率が変わることがあっても、レジを買い換えることなくアップデートできるのもメリットといえます。
カスタマイズ性の高さ
周辺機器を追加して、カスタマイズしながら使用できるのも、POSレジのメリットです。プリンターやドロア、バーコードリーダーなどの周辺機器を自由に組み合わせて使用できるため、それぞれの店舗に適したレジ環境を整えられます。
デメリット
続けて、POSレジのデメリットをご紹介します。
導入コスト
POSレジのデメリットは、導入にコストがかかることです。高性能な機器を導入するとなると、それだけコストがかかります。ただし、タブレット端末やスマートフォンなどで利用できるPOSレジもあるため、すべてのケースで高額な導入コストがかかるというわけではありません。
操作を覚えるまで大変なことも
POSレジは使用できる機能が多いため、複数の操作を覚える必要があります。デジタル機器に慣れていない人は、操作を覚えるまで少し時間がかかってしまうかもしれません。
通信環境の整備
POSレジはインターネットを経由してデータを収集するため、インターネットにトラブルがあるとリアルタイムの分析ができなくなる点もデメリットです。ただし、インターネットに繋がっていない間もデータは蓄積されていて、繋がるようになったタイミングでデータは連携されるため、通信ができなくてもデータが消えてしまうことはありません。
幅広い業種に対応 | カンタン操作
POSレジを導入検討してみよう
スマレジでは、POSレジ導入のサポートを行っています。POSレジの導入を検討している、上手い活用方法を知りたいという方はぜひご相談ください。