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お店ラジオ 2021/12/15 2022/01/13

【ラジオ未公開内容含む】株式会社トレタ・中村代表が描くこれからの飲食業界とは?

about

「お店ラジオ」は、レジの半径5メートルにいるお店を取り巻く人間の、お店を取り巻く人間による、お店を取り巻く人間のためのラジオ番組です。事業投資家の三戸政和さんとともに、当社株式会社スマレジ代表の山本がDJを務めます。

番組では、お店を運営する店長さんやオーナーさんがどんな想いで店づくり、チームづくり、雰囲気づくりまでをしているか、小売店や飲食店など各業界で活躍するゲストをお招きし、インタビュー形式でお届け。ゲストの方が店舗運営の中で印象に残っている音楽もご紹介しています。

第4回のゲストは先週に引き続き、飲食店向け予約/顧客台帳サービス「トレタ」を展開する株式会社トレタの代表取締役・中村仁さん。どんなお話が聞けたのでしょうか?

ラジオでは時間の関係で放映されなかったこぼれ話も「アキナイラボ」では紹介していますので、ラジオを聞いたという方もぜひご覧ください!

この記事の目次

  1. 飲食店の悲願を形に
  2. 「需要の平準化」で全てが上手くいく
  3. 課題も多いコロナ禍の行政の取り組み
  4. 飲食の現場には可能性しかない
  5. 深刻な人手不足。IT化は避けて通れない道
  6. 現場に課題とイノベーションがある限り、トレタは走り続ける
  7. 人生に豊かさを添える「不要不急」

飲食店の悲願を形に

三戸

さあ、お店ラジオオープンです。ゲストは先週に引き続き、株式会社トレタの代表取締役、中村仁さんです。よろしくお願いします。

山本

今週はトレタの現在とこれからの話について、お話をお伺いしたいと思います。9月にダイヤモンドダイニングさんと共同で新しい業態のお店をオープンされたんですよね。

中村さん

「焼鳥IPPON」という新しいお店を東京の大崎にオープンしました。このお店は、最初から外食企業とIT企業がチームになって、0から業態を作り上げたんです。個人注文、個人会計、そしてダイナミックプライシングという3つの特徴があります。

三戸

個人注文は、既にいろんなお店で使われている気がしますね。

中村さん

今までって、みんなで同じメニューを見ながら、何を食べるか相談するのが普通でしたよね。でも、例えば焼鳥を注文する時、他の人が先に「俺はタレが良い」って言うと本当は塩が好きでも遠慮しません?あと、出てきた焼鳥を串から外してくれる人もいるけど、それで何が何の肉だか分からなくなったりして。そういうストレスを無くすには、一人ひとりが自分のスマホを使って、自分の食べたいものを勝手に注文するスタイルが良いと思ったんです。

三戸

1つのスマホでもなくて、各個人のスマホを使うんだ。

中村さん

そう。これなら、お酒の濃さもそれぞれ選べたり、料理のフレーバーや味付けも自分好みにカスタマイズできます。

三戸

僕ね、友達と焼鳥行った時「とりあえず盛り合わせ」っていう人に腹立つんですよ(笑)。「盛り合わせ」を選ぶのは思考停止だと思ってて。そういうストレスもなくなりますね。

中村さん

そうですね。要は個人注文することで“遠慮の塊”が生まれなくなるんですよ。飲食店の料理ってシェア前提で作られているから、みんなで分けると最後に必ず遠慮の塊が残るんです。

山本

あれ、気を使いますよね。 唐揚げとかも完全に冷たくなってから取ったりして。

中村さん

そのままお会計も個人でできるので、割り勘という概念も無くなります。割り勘って、どんなに複雑な計算をしても絶対誰か損するじゃないですか。

三戸

食べた量も飲んだ量もみんなバラバラなのに、頭数で均等に割られるわけですもんね。

中村さん

個人注文・個人会計なら、みんな納得できますよね。もちろん誰かが奢るとなればそれもできるし、奢る相手を指名することもできます。例えば「今日は山本さんの分を僕が奢るよ。三戸さんはすみません、自腹で!」ってことも可能になります。

「需要の平準化」で全てが上手くいく

三戸

3つ目の特徴の”ダイナミックプライシング”については、「前回来た時は焼鳥1本100円だったのに、今日は120円だった」みたいな話になるんですよね。文句を言ってくるお客さんはいないんですか?

中村さん

いないですね。ダイナミックプライシングって、要は時間帯や曜日でお料理の値段を変えていく仕組みなんですけど、見せ方次第かと思います。定価を決めて、それ以下に安くなっているように見せるんですよ。

三戸

なるほど。定価を一番高く設定するんですね。

中村さん

最近だと、ホテルの値段も時期によって変動しますよね。皆さんあれに慣れてきているから、そんなに抵抗ないんじゃないかな。むしろ「もっとお得な時があるんだったら、その時に行こう」という行動をしてくれる人がいると、需要が平準化されます。需要が平準化されるとロスが出なくなるしシフトも組みやすくなるので、お店の利益も上がって、結果的にお客さんに還元できますよね。そもそも、飲食って本来は「時価」の世界ですし。

三戸

本来価格は天候の影響なども受けるし、肉でも魚でも仕入額次第でマーケットの価値は変動しますよね。

中村さん

ダイナミックプライシングについては、今後もデータを蓄積していって、アルゴリズムを組んでいく必要があると思っています。まだまだこれからですね。

山本

現時点で何か価格設定のコツはあるんですか?

中村さん

今はピークタイムが最も高くなって、早い時間とか遅い時間になると安くなるイメージです。“ちょっときめ細かく動くハッピーアワー”みたいな感じですね。「どうせ行くなら早めに行こうぜ」みたいに考えてくれたら嬉しい。ダイナミックプライシングは飲食店の悲願だと思うので、どんどん店舗化して普及させていきたいですね。

三戸

今後はどんな展開をしていくんですか?

中村さん

ダイヤモンドダイニングさんとは、どんどん導入店舗数を増やしていきたいと言っていますね。まずは焼鳥の業態で考えています。

山本

ダイヤモンドダイニングさんとは、もともと交流があったんですか?

中村さん

僕の店のお客さんだったんですよね。たまたま社長が店に来てくれた時に雑談していて「ちょっと今度話しませんか?」という話になったんです。後日取締役から声をかけていただいてご飯に行った時に「デジタル化に打って出るなら、単純に今ある業態をデジタル化しても面白くないから、新業態やろう」と言ってもらって。それで実際に動き出しました。

三戸

ちょっと気になったんですけど、スマホを持っていないお客さんに対してはどうしていくんですか?スマホを持っていないと使えないのかな?と。

中村さん

店員が使っているハンディを貸すので、誰でも大丈夫ですよ。ブラウザ上で使えるので、アプリをダウンロードする必要もありませんし。

三戸

すごい時代ですね。ダイナミックプライシングの外食、かなり楽しみです。

中村さん

店員を呼ぶ「すいません!」の声がお店から消えたとも言いますから。快適ですよね。

三戸

逆にシーンとしてしまったりしないんですか?活気がなくなるというか。

中村さん

それが、意外にもコミュニケーションが増えるんです。オーダーを聞いて店員が復唱する時間を会話に充てられるんですよね。あと、料理を持ってくる時に注文時に各自が設定したニックネームを呼ぶことになります。毎回「〇〇さんのレモンサワーでーす!」みたいに持ってこられると、不思議なことに、すごく親近感が湧いてくるんですよ。だからコミュニケーション量も深さもむしろ増えるんです。

三戸

それいいですね。“お客さん”じゃなくて個人として認識されるんですね。

山本

ニックネームは途中で変えられるんですか?

中村さん

変えられますよ。恥ずかしい名前で設定してしまったら、毎回その名前で呼ばれますからね(笑)。

課題も多いコロナ禍の行政の取り組み

三戸

昨年のGoToEatは、どうご覧になっていましたか?

中村さん

基本的には良いと思ってるんですけどね、前回はやり方がちょっとお粗末だったかなとは思います。グルメサイト使って錬金術、みたいなのも出てきてしまってたので。あれは完全に設計ミスかなと。GoToTravelみたいに、お会計の金額に応じて割引みたいな形にしたらもっと効果が出ると思います。

三戸

トレタさんみたいな会社と行政のやり取りはあまりないんですか?

中村さん

参画したタイミングもあったんですけど、あまりないですね。旅行業界と違って飲食のグルメサイトって、送客しているだけで決済しているわけではないから、そのお客さんがいくら使っているかは把握できないんですよね。だから一律1,000円割引みたいにするしかなかった。本当はQR決済との連携の方がスムーズなんじゃないかなと思っています。

三戸

また近いうちにGoToEatはやるでしょうからね。次はもう少し準備してから始めてほしい。

中村さん

そうですね。昨年も結局一番得をしたのはグルメサイトですから。それはちょっと違うんじゃないかなと思うんですけどね。

飲食の現場には可能性しかない

三戸

中村さんが仕事でやりがいを感じるのはどんな時ですか?

中村さん

飲食店が抱えている課題が解決されて、みんながハッピーになる時ですね。それも中途半端な解決策じゃなくて、根本から変えられた時。すごく大変なことなんですけど、上手くできたら、お客さんの目の輝きが本当に変わるんです。
例えば当社の「店内モバイルオーダー」を使っていただいている塚田農場さんの社長に先日偶然お会いしたんですけど、席に着いた瞬間「中村さん、これ(店内モバイルオーダー)革命だよ!満席なのにホールスタッフ2人で十分回せるなんてありえない。すごいよ中村さん!」って言ってくれたんです。嬉しすぎて、もう死んでもいいと思いました(笑)。

山本

飲食の現場ってアナログ思考な人もまだまだ多いから、もっとハッピーにできるし、やりがいしかないですよね。

深刻な人手不足。IT化は避けて通れない道

山本

直近だとコロナの影響もありましたが、飲食店は今度どうすれば生き残っていけるでしょうか?

中村さん

これは、短期的・長期的な観点があると思っています。短期的には、飲食店の売上はしばらく7割の水準が続くはず。だから7割の状態で生き残るには、コスト構造変えて収益を上げていかないといけない。僕は20年前にこの業界に入りましたけど、飲食の現場ってほとんど変わっていないんですよね。
中長期的には人手不足がもっと深刻になるので、もう少しコロナが落ち着いてくると採用も増えてくると思うんですけど、実はコロナ前に飲食で働いてた人たちが他の産業に結構流出している傾向があるんです。他の産業の方が待遇が良かったとなると、なかなか人は戻ってこないでしょうね。

三戸

意外と飲食業界の方がブラックだった、みたいなのはありそうですね。

中村さん

そうなんですよ。そのためにも長期的な視点でオペレーションのIT化はやはり必要です。

現場に課題とイノベーションがある限り、トレタは走り続ける

山本

今後の目標や新たな取り組みなど、今後について何かありますか?

中村さん

外食って1970年ぐらいから産業化されてきて、その頃登場した「マクドナルド」や「すかいらーく」が今も業界トップにいるんですよ。
業界自体が変わらずにここまで来てしまったという意味では、これから対処すべき課題もイノベーションも無限にあるので、それらがなくなるまではトレタがやるべきこともなくならないと思っています。1つ1つ、いろんな課題をこれからも解決していきたいですね。

山本

啓蒙活動として「FOODIT」のようなイベントを通じて、業界の人たちとのコミュニケーションも図られていますよね。

三戸

飲食店のオーナーが集まるカンファレンスみたいな感じですか?

中村さん

そうです。目線をちょっと先に向けて、テクノロジーを軸に未来を考えることをテーマにしたイベントです。今回のようなコロナ禍においても、環境の変化にいち早く適応できた会社って、元々未来のことをよく考えていた会社だと思うんですよ。
コロナが世界を変えたわけじゃなくて、5〜10年先に来ると思ってたものが半年できちゃった、ということだったんですよね。ほとんどの人たちが何が起きたのか分からなくて呆然としていた一方で、未来を考えていた人たちは「あ、いつかくると思ってたことがもうきちゃった。じゃあやるか」とすごく早く対応できた。

三戸

電話会議システムなんか、まさにそうですね。

中村さん

夢物語だったことが、今当たり前になってますよね。未来を考えることって、日々の仕事にあまり関係ないから軽視されがちなんですけど、こういう時代においては未来を考えることって非常に重要なんだと思います。

三戸

目の前にお客さんがいて、かつ日銭商売となると目の前のことで精一杯になってしまう。10年後、15年後の未来を考えながら仕事をするのは難しいけど、問題提起していくことは大事ですね。

山本

僕も店に立っていた時は、毎日のことで精一杯でしたもん。仕入れや仕込みをバタバタしているうちにお客さんが来ちゃって、そのまま接客。でも「あれが足りない、これが足りない」ってヘトヘトになりながら、帰って寝るの繰り返し。未来のことを考える時間は全くなかったです。

中村さん

そうですよね。でも“緊急度の高い仕事”と“重要度の高い仕事”があるとしたら、経営者は“重要度の高い仕事”を選ばないとダメだと思うんですよね。“緊急ではないけど、重要な仕事”のうちの1つが、未来を考えることなんじゃないかな。

人生に豊かさを添える「不要不急」

山本

最後の質問になりますが、中村さんにとってお店とは?

中村さん

“豊かさ”です。コロナで「不要不急は自粛」なんて言われてきましたけど、それで皆さん気づいたと思うんです。人間の生活や人生の豊かさって、まさに“不要不急”が作っていると。不要不急のものがなくなればなくなるほど、僕らの人生や生活はどんどん殺伐として味気ないものになる。
僕は、その最たるものがお店だと思っていて、人間が人間らしくあるためにお店という存在は常に“豊かさ”を添えるものであるべきだと思っています。そういうお店が発展していける社会を作っていきたいですね。

三戸

日本だと感覚が薄かったりしますけど、海外だと食が文化の中心にあったりしますもんね。

中村さん

本当はこんなに豊かな食文化を持っている国ってなかなかないですよ。一番日本人が分かっていないのかもしれません。

山本

“エネルギー補給のための食事”と“楽しむための食事”は全く違いますしね。

三戸

ダイヤモンドダイニングさんとのビジネスも、食事の場での雑談から生まれていますから。話は尽きないですが、そろそろお時間となりますので、本日はここまでとなります。中村さん、ありがとうございました。



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【お店ラジオ】#04 コロナ禍に対応できた企業とは。経営者は緊急度より重要度の高い仕事を優先するべき!

執筆 松本 保紀

マーケティング部として主にデジタル系の運用型広告をメインにSEOやサイト解析・データ分析なども担当。WEBデザイナー出身なのでサイト作成などの知見もありバナーなどの作成は自身で行うこともある。

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