Powered by

Home 【ラジオ未公開内容含む】「肉汁餃子のダンダダン」単一業態で勝負する井石社長の成長戦略

お店ラジオ 2022/01/12 2022/01/12

【ラジオ未公開内容含む】「肉汁餃子のダンダダン」単一業態で勝負する井石社長の成長戦略

about

「お店ラジオ」は、レジの半径5メートルにいるお店を取り巻く人間の、お店を取り巻く人間による、お店を取り巻く人間のためのラジオ番組です。事業投資家の三戸政和さんとともに、当社株式会社スマレジ代表の山本がDJを務めます。

番組では、お店を運営する店長さんやオーナーさんがどんな想いで店づくり、チームづくり、雰囲気づくりまでをしているか、小売店や飲食店など各業界で活躍するゲストをお招きし、インタビュー形式でお届け。ゲストの方が店舗運営の中で印象に残っている音楽もご紹介しています。

第8回のゲストは先週に引き続き、餃子居酒屋ブームの先駆け「肉汁餃子のダンダダン」のオーナー、井石裕二さん。どんなお話が聞けたのでしょうか?

ラジオでは時間の関係で放映されなかったこぼれ話も「アキナイラボ」では紹介していますので、ラジオを聞いたという方もぜひご覧ください!

この記事の目次

  1. 全てに追求し続けた自慢の餃子
  2. お店を任せるのは、お店のことが大好きな人
  3. 自分が店に立って、人件費を節約した駆け出しの頃
  4. 判断基準は「ピンと来るか」
  5. 餃子1本にこだわる理由
  6. 小手先の手法には頼らない、地に足着いたお店づくり
  7. 回転数を上げるための小さな工夫
  8. 食に関わる全てのお店がライバル

全てに追求し続けた自慢の餃子

三戸

さあ、お店ラジオオープンです。ゲストは先週に引き続き株式会社NATTY SWANKY代表取締役「肉汁餃子のダンダダン」を経営する井石裕二さんです。今週もよろしくお願いします。

井石さん

よろしくお願いします!

三戸

先週はダンダダン餃子の業態や商品、人材育成などについてお話いただきましたが、今週は経営戦略についてお伺いできればと思います。

山本

スマレジの東京オフィスが恵比寿にあるのですが、最近近くにダンダダンが出店しましたね。何度かお伺いしていますが、やっぱり美味しいなと。餃子へのこだわり、味のこだわりって何かあるんですか?

井石さん

めちゃくちゃありますよ。自分が食べたい餃子を突き詰めたので、皮も中身もバランスも全部こだわっています。お店でも「何もつけないで食べれますので」という説明をさせてもらっているんですが、何もつけないで食べるのはダンダダンの1つの特徴かもしれません。餃子って、大体の人は焼き上がる前から醤油やラー油をお皿に準備して、餃子が来たらタレをつけて食べますよね。でも、それをしてしまうともうタレの味になってしまう気がして。せっかく美味しい餃子を作っても、他のお店との差別化ができないんじゃないかと思ったので、まずは何もつけないで食べてもらうようにしています。僕自身も何もつけないで最後まで食べちゃいますね。

山本

なるほど。餃子以外はどんなメニューがあるんですか?

井石さん

餃子以外にもおつまみとか、ご飯ものも結構あります。居酒屋みたいな一品料理もありますよ。

三戸

だいたい1人何枚くらい食べるものなんですか?

井石さん

平均1.5枚〜2枚ですかね。

三戸

昔、餃子の王将で10人前チャレンジに挑戦したことがあって。お店がやってる企画でお皿10枚食べたら無料だったんですが、3〜4枚くらいしか食べられなかったですね。

お店を任せるのは、お店のことが大好きな人

山本

多店舗展開をする時、単一業態で挑むパターンと、いろんな業態をやるパターンがありますよね。フランチャイズ含め、今は何店舗くらい展開されているんですか?

井石さん

今は全部で109店舗で、フランチャイズはそのうちの27店舗です。

山本

直営店とフランチャイズの違いはどんな点にあるんでしょう?

井石さん

基本的に地方はフランチャイズですね。仙台、名古屋、広島とか。

山本

東京以外にも結構店舗があるんですね。オーナーの募集をかけているんですか?

井石さん

今まで大々的な募集はほとんどやっていなくて、やらせてほしいと申し出があった方と面談するケースが多いですね。

山本

パーソナリティの部分で合う・合わないはありますか?

井石さん

飲食店って「ちょっと儲かりそうだからやってみたい」みたいな感じの方は大体成功しないんです。なので、せっかくならダンダダンのことがすごく好きな方にお任せしたいなと。フランチャイズ1号店のオーナーも「ダンダダンが大好きで、なんとかやらせてくれないか」という話でした。フランチャイズって、未来の成長を考えるとある意味出店余地がなくなっていくものでもあるので、元々そんなに興味はなくて。でも、そこまで言うならやってみようと思って、始めたんですよね。

山本

お知り合いの方だったんですか?

井石さん

そうですね。

山本

じゃあ、実際に始めてみてフランチャイズの仕組みを整えていったんですね。

井石さん

最初は仕組みも何もなかったんですけど、“だんだん”ちょっとずつ、です。

山本

接客やマニュアル、食材、調理方法なんかを1つずつ規定していったんですか?

井石さん

もちろん接客する上で「餃子何枚焼きましょうか?」とか、そういう決まり文句みたいなものはあったのですが、それ以外のマニュアルはほとんどなくて。少しずつ明文化したり、研修を作ったりしていきました。

自分が店に立って、人件費を節約した駆け出しの頃

山本

フランチャイズも含め、他店舗展開するには資金繰りも当然考えないといけないと思うのですが、フランチャイズに対しての資金繰りのアドバイスとか、会社本体の資金繰りの課題はどうやって乗り越えたんですか?

井石さん

最初は本当にお金がなかったので、かき集めていました。2〜3店舗目を出した頃とか「ちょっと工事代の支払い3ヶ月待ってくれ」とか交渉していましたよ。そこから少しずつ利益を出せるようになって、事業計画を作りながら金融機関と相談して資金調達をしてきた感じです。

山本

最初にバーを開業した時は、いくらから始めたんですか?

井石さん

1,000万くらいだったと思います。

山本

サラリーマン時代に溜めた1,000万円で開業みたいな?

井石さん

全部ではないですけどね。相方もいたので、一緒に借入していました。

山本

じゃあ最初から借入も組み合わせながらだったんですね。利益はすぐに出たんですか?

井石さん

いや、やっぱり最初は出ないですよ。僕の場合、1店舗目は立地もあまり良くなかったので認知にも時間がかかりました。未経験で飲食店を始めたので、甘く考えてた部分は少なからずあって、時間をかけながら修正をしていきました。でも、毎日朝から晩まで自分も店に立っていたので、人件費的には自分とアルバイトと社員1人なので固定費は安かったです。自分が店に立てば人件費は0円なので。

判断基準は「ピンと来るか」

三戸

1店舗目の立地があまり良くなかったということで、2店舗目から何かしら工夫されたと思うんです。どのように視点を変えていったんですか?

井石さん

業態によってその立地が合う・合わないはあると思います。例えば、小洒落たお店なら、ちょっと外れた場所にあっても逆にその方が雰囲気があって良かったりとか。でも、ダンダダンに関してはやっぱり人通りが多いところが良いですね。実際ほとんどの店舗が駅前にあって、駅から徒歩5分圏内のところばかり。

山本

立地の選定に関して、何かルールを決めていたりします?

井石さん

一応決めてはいますけど、やっぱり最後は現地を見に行ってピンと来るかどうかですね。あとは賃料とのバランスです。

山本

そうですよね。実は僕も今大阪でスタンディングバーをやろうと思っていて、先日良い物件が見つかったんです。でも不動産屋から「申し込みも入ってるんで、今日決めてください」くらいの勢いで急かされて。広さは5〜6坪くらいで、人通りもあるしいいなとは思ったんですけど、スタンディングでそんなに人も入れらないだろうし「元取れるかな、どうしようかなあ」という迷いがあって。でもそんなことを考える時間すらないから、泣く泣く見送りました。それで思ったのが、やっぱり判断基準が分からなかったなと。そういうのって慣れてくるんですかね。

井石さん

うちの場合は、ダンダダンしかやっていないので、乗降客数とか周辺人口で売上予測を立てやすいというのはありますね。その予測を元に事業計画作って、回収できそうかどうかで判断しています。

三戸

乗降客数とか周辺人口を調べても、脇道1本入ったら全然人通りが違うってこともあるじゃないですか。その辺はどうやって判断するんですか?

井石さん

最近だと携帯電話会社から通行データをもらえたりもするので、計測はできますよ。でも最後はやはり現地に行ってみて判断するのが一番ですね。Googleマップでは分からないこともありますから。

三戸

空気感とか?

井石さん

空気感もそうですし、歩いてる人の雰囲気ってありますよね。自分が店に立っていると、ダンダダンに来るお客様の層が大体分かるので、そのイメージに合うかどうかは考えます。「この人たち、ダンダダンに来てくれそうだな」とか、そういう感覚的なもの。結局、人口や乗降客数は1つの目安に過ぎないんですよね。

三戸

じゃあ、新規出店の際は井石さんが毎回見に行くんですか?

井石さん

行ってますね。

山本

ドミナント戦略とも言いますが、東京を中心に展開しているのは土地勘があるからですか?

井石さん

もちろん土地勘があるのは大きいです。最初は調布から始めて、京王線沿線に集中的に出店したので、多分20店舗くらいはあると思います。その後JRや小田急線沿線にも拡大したので、厳密には今はドミナントではないかもしれないですが。ドミナントはスタッフとのやり取り楽なのが良いです。例えば、大宮の店舗の調子が悪いから見に行こうってなっても、実際1時間半くらいかけて行くのはちょっときついじゃないですか。それが近いと10分で行けたりするので、店舗間のヘルプもしやすくなりますよね。

三戸

京王線沿線で20店舗も出店したら、お客さんって回遊するものなんですか?

井石さん

回遊してくれてる人も多いですね。本当にファンになってくれた方はいろんなお店に行ってくれています。店舗の内装に壁画があるんですけど、店舗ごとに絵が違うので写真を撮って楽しんでくれているお客様もいますね。

餃子1本にこだわる理由

三戸

餃子だけでずっと戦っていくのって、結構しんどいんじゃないかなとも思うのですが、今後の戦略としては全国展開をしていくイメージでしょうか?それとも新業態にも挑戦していくのでしょうか?

井石さん

もちろんいつかは新業態にも挑戦すべき時が来ると思いますが、国内に出店余地があるうちは1つの業態に集中するつもりです。今のブランドを深掘りして、他社に真似されたとしても大丈夫なくらい強い業態にしていきたいですね。

三戸

それ、まさに聞きたかったんです。パクリ専門業の会社ってありますよね。

井石さん

「肉汁餃子のドドンパ酒場」とか「ドンドドン」みたいなの出てきてますよ(笑)。
でも、結局消えていってますね。やっぱり表面だけ真似してもダメなんだと思います。僕らは何百人もの人間が、毎日毎日ダンダダンのことだけ考えているわけなので、その積み重ねってやっぱり大きいと思うんです。ちょっと見ただけじゃ分からないノウハウまではパクれるものではないから、最終的にはお客様に気づかれちゃうと思いますよ。

山本

それこそ単一業態の大きなメリットですよね。

三戸

リソースをギュッと凝縮している分、参入障壁が作れそうですね。

井石さん

働いてる人たちの想いが違いますよ。ダンダダンだけをやっていて、ある程度人生の貴重な時間を使って働いているので、皆お店のことが好きですし誇りを持って働いてくれています。

小手先の手法には頼らない、地に足着いたお店づくり

三戸

一昨年、株式上場されたんですよね。飲食で上場するのって、ブームを牽引しないといけない側面もありますし、ガバナンスも含めて結構大変ですよね。上場できた理由はどんな点にあると思いますか?

井石さん

一発逆転を狙ったり、変な反則をしたり、クーポン配ったりみたいな一時の利益を求めるんじゃなくて、地道にコツコツ積み重ねてきたことが一番大きいのかなとは思います。飲食店って、出店速度を早めたが故に失敗してしまうという歴史がずっと繰り返されてるんですけど、その点うちは地に足を着けてしっかり取り組めているのかなと。

三戸

上場すると投資家が入ってくるので「もっと成長しろ」みたいなプレッシャーも出てきませんか?そことの兼ね合いはどう考えているんでしょう?

井石さん

投資家の方と話すと、意外と賛同してもらえることが多いです。「うちはいきなり1年で100店舗とかは無理なので、月に1・2店舗ずつしっかり積み重ねていきます」という話をすると「その方が絶対いいです」と言われますね。

山本

僕も「スマレジ社の成長ドライバーは何ですか?」とよく聞かれるんですけど、全部小さな一個一個の積み重ねなので、この一発でパーンと成長できます!みたいなものはないんですよね。

三戸

そういった経営哲学を、投資家にも従業員にも伝えていくことが大切なんでしょうね。あと、先ほどもお話ありましたが、クーポンについてはどうお考えですか?世の中クーポンがめちゃくちゃ増えていると思うのですが、私自身はクーポンとかポイントとか結構面倒くさい派で。

井石さん

僕もそうですよ。基本的にうちはほとんどやらないです。

三戸

でもそうすると、集客が弱くなったり、周りの店はクーポンやってたりして、ジレンマはありませんか?

井石さん

スタッフにもよく言っているのですが、基本的にちゃんと営業をしていれば毎日何十人、何百人とお客さんが来てくれるはずなので、そのうちの何割かがリピーターになってくれたら、理論的にはお客さんは増え続けるはずなんですよね。売り上げが落ちるということは、自分たちの営業が良くないから落ちるだけの話なので、クーポンで一瞬お客さんが増えても営業が良くなければ意味がないと思っています。もちろんチェーン展開して、タイミングによってはクーポン配ったり割引したりする必要性もありますが、それに頼ることはしたくないんですよね。

山本

でも、ダンダダンのアプリはありますよね。アプリがあると、来店ごとでしたっけ?注文するごとにランクが上がっていくんです。

井石さん

はい、コロナを機に作りました。称号が上がっていきます。

山本

あれはまさにファン作りにつながっていますね。

回転数を上げるための小さな工夫

三戸

じゃあ、新規のお客さん獲得にもあまり広告を使っていないんですか?自然に流入してもらって、食べていただいてまた来てね、みたいな感じ?

井石さん

うちのお店は駅近の場所が多いし、目立つお店作りをしているので、そもそもお店が1番の広告になっているのかもしれません。裏路地にあるお店だとある程度ネット広告とか、お金や手間をかけてやらないと集客できないと思うのですが、うちはいろんな人が店の前を通ってくれているので、お店自体が広告宣伝ですね。

三戸

でも、餃子ってそんなに客単価上げられなさそうですよね。家賃とか固定費が高いと結構しんどいかもなとは思わなかったですか?

井石さん

もちろん思いました。1号店は家賃が17万で2号店が25万円くらいだったかな。25万円はきついなと思ってたんですけど、意外と大丈夫。じゃあ、次は35万円のところで。そうしたら、35万円も大丈夫だったんですよね。

三戸

客単価はついていけていたんですか?

井石さん

単価よりは客数ですね。単価自体はそれほど変わらなかったです。居酒屋にしては滞在時間が短いのもあって。最初から1人1.5〜2皿くらい餃子を頼んでもらって、他の料理も意外とボリュームが多いんですよね。大体15分も経てばテーブルがいっぱいになって、2〜3杯飲んで帰るってなると、大体90分くらいで終わります。

山本

確かに餃子だと、最初からメインを食べることになりますもんね。

三戸

最初からフィナーレが来ますもんね。帰る準備しながら飲み始めているのかも。でも大事なことですね。居酒屋はダラダラされてしまうと回転しないから客数増えにくくなりますし。

井石さん

店によって違うんですけど、席間が狭いのもありますね。高級レストランだと1坪あたり1席のイメージなんですが、うちは1坪当たり2.5席くらいあって。ちょっとギュウギュウ感はあるんですけど、そのおかげで店内に活気が出たり、隣のお客さんと触れ合ったりもできます。ただあまりゆったりできないんで、パッと食べてパッと帰るみたいな空気になりますね。

食に関わる全てのお店がライバル

山本

前回、餃子の王将や中華料理屋は競合ではないとおっしゃっていましたが、井石さんにとって、ここはライバルだなと思うお店はあるんですか?

井石さん

そういう意味だと、他の飲食店は全部ライバルだとは思いますね。居酒屋・飲食店に限らず、コンビニだってライバルです。コンビニのご飯や弁当はすごくクオリティが上がってきていますし、冷凍食品もそうですね。食を提供している全てのお店を常に気にしていますね。

山本

なるほど。意識されていたり、尊敬する食に関する人や企業はありますか?

井石さん

上場企業で言うと、うちと同じく単一業態の専門居酒屋で伸びている鳥貴族さんや串カツ田中さんは近しい部分が多いので、いろいろと教えてもらっています。

山本

鳥貴族さんは600店舗くらいあるそうですね。

三戸

串カツ田中さんも一気に成長しましたね。

山本

では、毎度お馴染みの最後の質問ですが、井石さんにとって「お店」とは?

井石さん

僕にとって、お店は人生ですね。20年近くずっと店づくりをしているので、ほぼ人生とイコールに近いです。

三戸

人生を賭けて取り組んでいるからこその言葉ですね。お話を伺って、やっぱり従業員がちゃんと付いてきてくれているのがすごく伝わりました。オーナー社長自らが、背中を見せている感がひしひしと。そういうところから、ダンダダンならではの強みが生まれているんでしょうね。
今週のゲストは「肉汁餃子のダンダダン」のオーナー、井石裕二さんでした。井石さん本当にありがとうございました。



YouTubeへのリンクはこちら!
【お店ラジオ】#08 事業拡大、成功の秘訣は・・・ダンダダンの哲学

執筆 松本 保紀

マーケティング部として主にデジタル系の運用型広告をメインにSEOやサイト解析・データ分析なども担当。WEBデザイナー出身なのでサイト作成などの知見もありバナーなどの作成は自身で行うこともある。

  • キャッシュレス対応
  • 顧客情報の管理
  • 売上の管理

店舗のお悩み、
すべて 解決できます!

クラウドPOSレジ
「スマレジ」の資料請求

¥0から初められる
高機能クラウドPOSレジ

今すぐ資料請求