Powered by

Home 【ラジオ未公開内容含む】地域の色を活かす「awabar」オーナー小笠原さんのお店づくり

お店ラジオ 2021/12/29 2021/12/29

【ラジオ未公開内容含む】地域の色を活かす「awabar」オーナー小笠原さんのお店づくり

about

「お店ラジオ」は、レジの半径5メートルにいるお店を取り巻く人間の、お店を取り巻く人間による、お店を取り巻く人間のためのラジオ番組です。事業投資家の三戸政和さんとともに、当社株式会社スマレジ代表の山本がDJを務めます。

番組では、お店を運営する店長さんやオーナーさんがどんな想いで店づくり、チームづくり、雰囲気づくりまでをしているか、小売店や飲食店など各業界で活躍するゲストをお招きし、インタビュー形式でお届け。ゲストの方が店舗運営の中で印象に残っている音楽もご紹介しています。

第6回のゲストは、前回に引き続きITベンチャー起業家が集まるお店「awabar」のオーナー、小笠原 治さん。どんなお話が聞けたのでしょうか?

ラジオでは時間の関係で放映されなかったこぼれ話も「アキナイラボ」では紹介していますので、ラジオを聞いたという方もぜひご覧ください!

この記事の目次

  1. 鳴かず飛ばずの創業期、震災の日の夜を契機に
  2. 地域の色が際立つお店を目指して
  3. awabarのルール
  4. お店とは、地域そのもの

鳴かず飛ばずの創業期、震災の日の夜を契機に

三戸

さあ、お店ラジオオープンです。ゲストは先週に引き続き、awabarの小笠原治さんです。今週もよろしくお願いします。

小笠原さん

よろしくお願いします。

三戸

先週はかなり抽象的なお話をしていただいて、頭の中にたくさんクエスチョンマークが出てきたのですが(笑)今週は、もう少し具体的に六本木のawabarについてお伺いできればと思います。今、六本木だけじゃなくて全国各地に店舗が増えているんですね。

小笠原さん

はい。京都、福岡、この次は沖縄です。

三戸

沖縄でもやるんですね。awabarの元々のコンセプトって何だったんでしょうか?

小笠原さん

すごくシンプルにいうと、六本木に女性でも気軽に立ち寄れるようなバーを作りたいというのが最初のコンセプトでした。スパークリングワインとか、そういった“泡もの”が立ち飲みできるイメージです。

三戸

あ、だから“awa”barなんだ!

小笠原さん

当時、六本木に立ち飲みってほとんどなかったんです。ヒール履いている女性も多いから、なかなか長時間立ち飲みはきついのもあって。

三戸

泡を飲むならホテルのラウンジ、クラブ、キャバクラみたいなイメージもありますよね。

小笠原さん

最初は月の売上が100万にも届きませんでした。あとで聞いたんですが、アルバイトのスタッフが「売上0だったら自分の仕事無くなる」と思って、自分でジュース買って飲んでたらしいです。さすがに「マジか……」って思って。
「これはちょっとまずいな」と思っている頃に起きたのが3.11の震災。あの日の夜、帰れなくなった人たちに「有線電話使いに来ていいよ」と店長と僕とでお店をずっと開けていたんです。その時に「なんかチャリティみたいなことができないかな?」とTwitterに投稿したら、ネット業界の人たちが「じゃあ、自分もお客さん呼ぶからやろうぜ」みたいな感じになって、売上の50%をチャリティすることになりました。それくらいからちょっとずつ名前を知ってもらうようになったんじゃないかな。それから、1年のうち200日くらいはお客さんとしてお店に出向いて、ネット業界の知り合いを一日5人呼べるまでは帰らん、って決めて。

山本

帰れまてん(笑)。

小笠原さん

チェックインしてくれたら一杯奢るとか、来てもらった人にSNSでの拡散をお願いするとか、ベタなことを続けているうちに、“ネット界隈の人が集まる場所”っていうイメージがついた。でも、今みたいにSNSが浸透する前だったからできたというのもあるので、今も同じようにやれば良いのかというとちょっと違うかもしれないです。ただ、できる限りお店に出向いて、お客さんのことを知って、ちゃんと自分で集客して、っていう基本的なことを最初にやったというのは大きかったですね。

山本

元々普通のスタンディングバーだったけどお客さんが来なくて、オーナー自らがお客さんを呼んでくるというノルマを化している間に、IT業界の人や投資家、起業家が集まってくるようになっていった、と。

三戸

2010年オープンだから、Facebookをなんとなくみんながやり始めた時代ですよね。ちょっと気になるのは、京都や福岡の場合「小笠原さんいないし、行っても面白くないなあ」ということにはならなかったんですか?

小笠原さん

多分、僕と喋りたいから来てるっていう人は今はそんなにいないと思います。六本木だと、金曜日にはDMMの亀山会長がいるからといって、わざわざ来る人もいますけど。

三戸

あれ、都市伝説じゃなくて本当にいるんですか?

小笠原さん

来てましたよ。コロナ前後で変化ありましたけどね。

山本

僕、2週間前くらいに行ったらいましたよ。

小笠原さん

亀山さんに限らず、誰かと知り合えるというのはありますよね。そこで会ったからすぐに投資するって決めることはなくても、きっかけになることはあると思います。その後のお付き合いにつながることもあるだろうし。

地域の色が際立つお店を目指して

三戸

六本木は起業家や投資家が集まりやすいので、東京のawabarのイメージは分かりやすいのですが、京都や福岡はどういう展開をしているんですか?

小笠原さん

東京は、IT・ネット界隈のお客さんが多いですが、福岡は福岡で「お店の人」とか、京都は京都で「学生」とか、六本木とはまた違う色の人たちが集まってくれるかなと思って、他の地域でも展開しています。京都は先日ちょうど1周年を迎えました。コロナ禍もあって、学生はなかなか集まりにくい状況になってしまいましたが……。
あと福岡に「福岡グロースネクスト」っていうインキュベーション施設があって、なんと小学校跡地にあるんですよ。その中にawabarも入っていて「60年前にこの学校を卒業したのよ」と言ってるおばあちゃんと起業家が会話していたりして。

三戸

ビジネスモデル的にも、卒業生が全部潜在顧客になりますよね。卒業校でお店やるって最高じゃないですか?!

小笠原さん

毎年同窓会やってもらってもいいですよね。

三戸

卒業年度やクラス変えて…ってしていたら、ビッグビジネスですよ。自分の卒業校がバーになってたら絶対行ってみたくなりますもん。

小笠原さん

京都は信用金庫が改装して、上の階にシェアオフィスが入ることになったんですけど「一階にawabar入りませんか」と声をかけていただいて。なぜか金融機関の中にバーがあるんです。

三戸

確かに違和感はありますが、コミュニティを形成する場所としてはすごく良いですよね。金融マンも投資家や起業家と繋がれる場所は欲しいでしょうし。

awabarのルール

三戸

小笠原さんは元々インターネット業界に身を置かれていて、そこからなぜawabarという超リアルな世界に軸足を移されたんですか?

小笠原さん

特に理由はなかったんですよね。実はawabarを始める前、ちゃんと仕事もせず飲み歩いていた時期がありまして。その時から次に仕事をするならインターネットにこだわらなくてもいいかな、とは思っていました。あと初めて起業した時は京都でシェアオフィスとバーもやっていたんです。だから、確かにインターネットがメインの仕事ではありましたけど、継続的にお店に携わっていた時期もあるので、あまり“移った”とか“違うフィールドに飛び込んだ”とは思ってないです。

三戸

飲食と、色んな人が集まってくる空間をつくることが生業なんですね。

小笠原さん

そうですね。やっぱり“場づくり”が好きです。

山本

僕、スマレジをやってる中でお客さん目線でいろいろ考えたいなという想いがあって、昨年3ヶ月限定で大阪にお店を開いたんです。行政やスタートアップ、ベンチャーキャピタルの人に加えて、一般のお客さんも来てくれて、いい意味で混沌とした感じがすごく面白かった。だから飲み専門で良いからもう一回やりたいなあと思って「awabarをやらせてもらえへんかな」と。ちょうど2〜3週間前に小笠原さんに相談したところです。

三戸

今のところ東京、京都、福岡、沖縄だから、大阪は空いてますもんね。

山本

そう。そしたら「ええよ〜」って。

小笠原さん

ただ、ルールだけ守るように言いましたね。

三戸

ルールって?

ルール①:一階の路面店で、できれば10坪以下

小笠原さん

まず物件は1階の路面、できれば10坪以下。誰が中にいるか分かるようなオープンスペースが良いですね。

三戸

なるべく狭いところが良いんですね。

小笠原さん

あと独自のロゴを使うのはNGです。

ルール②:火は使わない(食べ物は周りのお店から頼む)

小笠原さん

それと、火は使わないようにしています。

三戸

調理はしないんですね。

小笠原さん

食べ物は周りのお店から頼むスタイルにしてるんです。そうするとご近所と仲良くなれますし、調理をしないから衛生管理も楽なんですよ。

ルール③:作業時間を減らし、スタッフはお客さまと話す

小笠原さん

カクテルに使うお酒は2種類までと決めています。難しいことはスタッフに覚えさせない。

三戸

2種類しかないんですか?

小笠原さん

はい。その代わりに、お客さんと喋ってお客さんのことをよく知ってくださいと言ってます。

ルール④:知っているお客さまを他のお客さまに紹介する

小笠原さん

お客さんのことをよく知っていると、他のお客さんに紹介できるようになります。面白い数字があって、立ち飲み屋で残りのお酒がグラスの1/3ぐらいになった時「もう一杯いかがですか?」と聞かれると、40%くらいのお客さんは帰るんです。実際、うちも店を始めた頃は客単価1,800円を狙っていたんですが、1,400円にしか届かなくて。だいたい皆さん2杯で終わりだったんです。それがお客さん同士を紹介するようになってから、半分くらいのお客さんが4杯目まで飲むようになりました。

三戸

自然と場つなぎをしてくれるんですね。

小笠原さん

結果的に飲み物しか出していない状態で、客単価が2,200〜2,400円くらいになっているので、鳥貴族行くよりちょっと高いくらいじゃないですか?

ルール⑤:椅子は禁止

小笠原さん

あと、絶対座らせないというのもあります。隣の席で1時間同じ人と話すのって正直嫌じゃないですか?適度な時間でスイッチできた方が良いですよね。もし「この人、ちょっと嫌な感じで受けてるな」というのをスタッフが察せれば「あ、そう言えばこの人・・」とか言って紹介するフリして席を移しちゃうこともできますし。

山本

なるほど、だから椅子禁止なんですね。

三戸

スタッフには対人コミュニケーション力が求められそうですね。

小笠原さん

まあでも、お客さんのことを知る分には聞けば良いし、紹介するのもそんなにハードルは高くないですよ。

ルール⑥:客数を30分ごとに記録する

小笠原さん

30分単位で客数(その時にいるお客さんの数)を記録してもらっています。地域によっての傾向も見えてくるので、それを勤務シフトにも反映します。もちろん、顔見知りのお客さんがいたらちゃんとメモを取っておくことも欠かせません。

三戸

山本さん、もう自信なくなったんちゃう? お客さんの顔ちゃんと覚えられる?

山本

マンツーマンでこれだけ秘訣を習っておいて、これで僕が大阪でお店やって失敗したらどうしよう(笑)。

ルール⑦:貸切はしない

小笠原さん

個人的に結構大事だと思っているんですが、貸切は断るようにしています。イベントをやるのは良いんだけど、他の一般のお客さんも入れるようにして、その人たちを巻き込んでいくようにしてもらいますね。やっぱり盛り上がると楽しいですから。イベント開催費もキャッシュオンでOKとすれば、主催者も楽だし今後も使ってくれるようになります。

ルール⑧:現金管理よりキャッシュレス

小笠原さん

支払いは現金払いではなく、なるべくキャッシュレスを推進しています。
現金の管理をやめると人件費も浮くし、やっぱり現金を使っている限り誰かが現金を抜いたりする懸念点は残ります。スタッフを信じたい気持ちは山々だけど、今晩の飯に困ってるような人が仮にいたとして、その人の目の前に現金を置いておくこと自体が良くないんだと思うんですよね。 現金がない方がお互いストレスもないし、キャッシュレスの方が良いですよ。

山本

なんかもう、上手く行く気しかしないですね。

三戸

awabarの前通りかかると、本当にお店に人が溢れてますもん。外国のパブに近い雰囲気ですよね。

小笠原さん

そうですね、パブだと思います。完全に“密”なスタイルなので、コロナ中はもう店を閉めるしかなかったですが(笑)。

三戸

でも本当にああいうところからイノベーションが起こりますよね。

小笠原さん

混ざり合わないと面白くないですから。

お店とは、地域そのもの

山本

小笠原さんは福岡で街づくりなどにも関わる一方、現場にも長く携わっていますよね。そんな小笠原さんに取って「お店」とはなんでしょう?

小笠原さん

お店って、経済活動の拠点なので地域の特色がすごく出るはずなんです。なので、“地域そのもの”のことじゃないかな。

三戸

チェーン店ばかりだと、どこも同じ景色に見えますよね。

小笠原さん

もっと地域をミクロに見ながら、地域の特色をどう伸ばすかを考えていったらいいと思いますね。

山本

モノ消費からコト消費へとも言いますけど、それに近いのかもしれないですね。僕の場合は大阪の特色を出していけば、大阪awabarも上手くいくかな、ということでよろしいでしょうか?

三戸

ぜひその進捗もラジオで報告してください。毎月の収支報告もしていただいて(笑)。それでは小笠原さん、色々と勉強になるお話をありがとうございました!



YouTubeへのリンクはこちら!
【お店ラジオ】#06 「awabar」に人が集まる理由とは・・・

執筆 松本 保紀

マーケティング部として主にデジタル系の運用型広告をメインにSEOやサイト解析・データ分析なども担当。WEBデザイナー出身なのでサイト作成などの知見もありバナーなどの作成は自身で行うこともある。

  • キャッシュレス対応
  • 顧客情報の管理
  • 売上の管理

店舗のお悩み、
すべて 解決できます!

クラウドPOSレジ
「スマレジ」の資料請求

¥0から初められる
高機能クラウドPOSレジ

今すぐ資料請求