POSレジの導入を検討している事業者の中には、バーコードの役割や仕組みについて気になっている方も多いのではないでしょうか。
実は、バーコードの仕組みはさまざまで、どの種類を導入するかによって機器が変わってくるのです。
本記事ではPOSレジのバーコードについて徹底解説するので、この記事を読んで、バーコードに関する知識を深めましょう。
POSレジの「スマレジ」は、複数のバーコードを読み取れるバーコードリーダーに対応。商品管理用のバーコードを作成できるアプリにも連携できます。
この記事の目次
バーコードの種類と作成方法
バーコードは白と黒のバーで構成されており、バーコードリーダーで光を当てて、その反射光をデジタル信号に置き換えてデータを引き出すシステムです。
バーコードには2つの種類があるので、それぞれのコードの特徴や作成方法を紹介します。
一見同じように見えるかもしれませんが、全く異なるコードなので、両者の違いについて把握しておきましょう。
JANコード
JANコードはJapan Article Numberコードの略称で、商品を識別するために商品ごとに付与されたバーコードのことです。
レジに商品を登録する際に使われるコードで、店員がバーコードリーダーでスキャンしているバーコードがJANコードにあたります。
JANコードは13桁の数字(短縮コードの場合は8桁)で構成されており、先頭の2桁の数字は国コード、国コードを含む先頭9桁の数字が事業者(メーカー)コード、10~12番目の数字が商品コード、最後の数字がチェックデジットです。日本の国コードは45か49で、他の国が作成した場合は他の数字になっているので、手元にあるJANコードをチェックしてみてください。
ちなみに、チェックデジットとはバーコードの読み誤りがないかチェックするための数字で、各桁の数字から一定の法則を用いて導いた数字が使われます。
なお、JANコードの作成手順は以下の通りです。
- GS1事業者コードの新規登録手続き
- 商品アイテムコードの設定
- チェックデジットの計算
- JANコードの印刷
GS1事業者コードの新規登録手続きは、GS1 Japanのページから行ってください。
商品アイテムコードを決めるときは、自社の製品と重複しないように注意しましょう。
チェックデジットは、チェックデジットの自動計算入力フォームで計算することができます。
13桁の数字が決まったら、印刷業者に依頼して印刷してもらいましょう。
ITFコード
ITFコードとは商品物流の標準コードのことで、梱包用のダンボールなどに付与されており、JANコードとは異なりPOSレジ上で使うことはほとんどなく、仕入れなどで使うことが多いでしょう。
世界基準のITFコードは、13桁のJANコードの先頭に物流識別コードを追加した14桁の構成(日本独自の規格は16桁)です。
ITFコードはバーコードの回りが太い黒線で囲まれているので、バーコードの回りをチェックすれば、JANコードとITFコードを区別することができます。
商品を入荷して販売する小売業者はITFコードを作成する必要はありませんが、商品を集合包装にまとめて出荷する事業者は作成しなければなりません。作成する手順は以下の通りです。
- JANコードの作成
- JANコードに物流識別コードを追加
- ITFコードの印刷
物流識別コードは、箱売りをする場合は0、バラ売りをする場合は1~8の数字をつけるのが一般的です。もし、1~8の数字を使用した場合は、新たにJANコードを作って対応しましょう。
POSレジの「スマレジ」は、複数のバーコードを読み取れるバーコードリーダーに対応。商品管理用のバーコードを作成できるアプリにも連携できます。
バーコードはどんなときに必要?
バーコードがどんなときに必要なのか紹介します。
一般的には、商品登録と商品データの読み込みの2つのシーンで利用することが多いです。使用シーンをイメージしながらチェックしてみてください。
商品を登録するとき
商品をPOSシステムに登録するときにバーコードを用います。
商品登録画面で商品情報とバーコードを同時に登録することで、バーコードをスキャンしたときに、レジ上に商品データを表示させることが可能です。
確かに、バーコードがなくても金額を手入力すれば、会計処理自体はできるのですが、どの商品がいつ、何個売れたかなどのデータを得ることはできません。商品のデータを集計・分析するためにも商品ごとにバーコードを作成しておくことをおすすめします。
商品データを読み取るとき
商品データを読み取るときもバーコードが必要で、バーコードをスキャンしてPOSシステムに登録した商品情報を引き出します。
JANコードは13桁の長い数字で、無数にある商品のJANコードを覚えることは困難かつ、数字で管理するのは効率が悪いです。
POSシステムから特定の商品データを読み取るときに該当するJANコードを探したり、手入力したりするのは時間がかかるだけでなく、見間違いや入力ミスなどが発生する可能性が高いため、非効率的といえます。
POSレジを導入するのであれば、バーコードでの商品管理は必須といえるでしょう。
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バーコードの読み取りに失敗したときの原因と解決策
バーコードリーダーで商品をレジ登録するときに、まれにバーコードの読み取りが上手くいかないときがあります。
バーコードの読み取り失敗にはいくつか原因があり、解決策を踏まえて紹介するので、もしバーコードが読み取れない事態に陥ったときは参考にしてみてください。
- バーコードに対してバーコードリーダーの角度がずれている
→ バーコードとバーコードリーダーの光の向きを揃える - バーコードが隠れている
→ バーコード上の汚れや水滴などを拭き取る - バーコードリーダーがバーコードから離れすぎている
→ バーコードリーダーの光がバーコードにしっかり当たるように近づける - バーコードリーダーが汚れている
→ バーコードリーダーの照射部分の汚れを取り除く - バーコードリーダーが反射光を感知できていない
→ 日光や蛍光灯の光がバーコードに当たらないようにする - バーコードリーダーが壊れている
→ バーコードリーダーを取り替える
POSレジにおけるバーコードリーダーの役割
POSレジにおけるバーコードの役割は大きく分けて2つです。
バーコードを導入することで、作業効率のアップとデータの一元管理が期待できます。
それぞれの役割について紹介するので、どのようなメリットがあるのかチェックしてみてください。
お会計などの作業がスムーズになる
バーコードを利用することで、お会計などの作業がスムーズになります。
予めバーコードには商品情報が登録されているので、バーコードをスキャンするだけで商品情報や価格などがレジに表示され、表示されたとおりに会計処理を進めることが可能です。
プライスカードを確認したり、金額を手入力したりする必要がないので、人的ミスを防止することができます。早く正確に情報を確認できる点がバーコードの大きなメリットといえるでしょう。
一つのシステムで売上、価格、顧客、在庫管理などが可能になる
バーコードで商品情報を登録することで、売上や価格、顧客、在庫状況の一元管理が可能です。
バーコードで商品を管理すると、POSシステム上に販売数や売上高、顧客数など全ての情報が集約され、リアルタイムで情報が更新されていきます。
たとえば、バーコードでレジ登録することによって、午前中にお客様が100人来店して、100円のおむすびが200個売れたといった販売データを残すことができ、そのデータから午前中の売上高や客単価、現在の在庫数などが特定できるのです。
得たデータによって、発注を調整したり、売り場のレイアウトを変更したりと販売戦略に活かすことができるので、販売データを1つのシステムで把握できるのは最適な売り場作りに役立つといえます。
POSレジの「スマレジ」は、複数のバーコードを読み取れるバーコードリーダーに対応。商品管理用のバーコードを作成できるアプリにも連携できます。
POSレジのバーコードリーダーの選び方
POSレジのバーコードリーダーにはいくつか種類があるので、ポイントを絞って選ぶことが重要です。
そこで、この段落ではバーコードリーダーの選び方を紹介します。バーコードリーダーを選ぶときの参考にしてみてください。
読み取りたいバーコードに対応しているかどうかで選ぶ
読み取りたいバーコードに対応しているか確認しましょう。
バーコードには一次元バーコードと二次元バーコードがあるので、どちらのバーコードを利用するかで導入するバーコードリーダーが異なります。
ちなみに、一次元バーコードはJANコードのような縦線が横に並んでいるバーコードのことで、二次元バーコードはQRコードのような水平方向と垂直方法に情報が散らばっているバーコードのことです。
二次元バーコードリーダーは一次元バーコードを読み取ることは可能ですが、一次元バーコードリーダーでは二次元バーコードを読み取ることができません。
二次元バーコードを使う可能性があれば、二次元バーコードリーダーを導入するのが無難です。
読み取り形式で選ぶ
読み取り形式で選ぶ方法もあります。
バーコードを読み取る形式は主に以下の3つです。
- レーザー方式:レーザー光をバーコードに当てて、反射光をセンサーで捉える方法
- CCD方式:バーコードからの反射光を電気信号に変換する撮像素子(CCD)で読み取る方法
- ペン方式:LEDの光をバーコードに当てて、反射光をセンサーで捉える方法
一般的には、レーザー方式やCCD方式のバーコードリーダーが使われていますが、コストを抑えたいのであれば、ペン方式がおすすめです。
ただし、ペン方式は使用者がバーコードリーダーを左右に動かしながらスキャンする必要があるので、操作性を重視するのであればレーザー方式かCCD方式を採用しましょう。
接続方法で選ぶ
使用する場所や端末によっては、接続方法も意識する必要があります。
接続方法には有線と無線があり、パソコンやPOSレジに直接バーコードリーダーを接続する場合は有線タイプ、Bluetoothなどを利用してバーコードリーダーでスキャンしたデータをパソコンやタブレットに転送する場合は無線タイプを導入しましょう。
一般的には、有線タイプは主にレジ業務や受付業務で使用されることが多く、無線タイプは商品の仕入れや在庫管理などで使用されています。
目安としては、POSレジがパソコンやレジ機器であれば有線タイプ、タブレットであれば無線タイプを導入するとよいでしょう。
バーコードリーダーの形状で選ぶ
バーコードリーダーの形状で選ぶのもおすすめです。形状には主に以下の3タイプがあります。
- ハンディタイプ:手に持ってスキャンするタイプで最も一般的な形状。手にフィットしやすく、使いやすいのが特徴。
- CCD方式:小型タイプ:USBメモリよりもやや大きく手のひらに収まるくらいのサイズ。スペースも取らず、持ち運びに便利。
- ペン方式:置き型タイプ:卓上などに固定してバーコードを近づけて読み込ませるタイプ。ハンズフリーで、スムーズにレジ業務を進められるメリットがある。
形状に関しては、取り扱う商品やレジ周りの環境などによって使い分ける必要があるため、どの形状が最適か判断して購入しましょう。
POSレジの「スマレジ」は、複数のバーコードを読み取れるバーコードリーダーに対応。商品管理用のバーコードを作成できるアプリにも連携できます。
POSレジを導入してより手軽な店舗運営を実現させよう!
POSレジを導入することで、バーコードのメリットを最大限に活かして店舗経営ができます。
今回紹介したバーコードの作り方やバーコードリーダーの選び方を参考にして、スムーズな店舗運営を実現させましょう。
なお、POSレジのスマレジはバーコードリーダーに対応しており販売業務がさらにスムーズにおこなえます。