クレジットカード決済を導入しようか迷っている事業者の中には、どのようなメリットがあり、どれを選べばよいか分からずに困っている方もいるのではないでしょうか。実は、クレジットカードを読み込むクレジット端末機には3つのパターンがあり、店舗の環境に合わせて選ぶことが重要です。
本記事では、クレジット端末機を導入するメリットやクレジット端末機の種類、導入方法、選び方を紹介します。この記事を読んで、クレジット端末機の導入を検討する際の参考にしてみてください。
この記事の目次
クレジット端末機とは?
そもそもクレジット端末機とは、クレジットカードの承認を行うための機械で、CAT(キャット)端末と呼ばれることもあります。クレジットカード決済を行うには、まずお客様が使用するクレジットカードが有効かどうか確認しなければなりません。
クレジットカードには有効期限があり、期限が切れている場合は使用することができません。また、各カードには限度額が設定されていることが一般的で、上限を超えた場合も一時的に使用できなくなります。
ほとんどのお客様は有効なクレジットカードを使用するので、承認されないことはほぼありませんが、稀に期限が切れていると気付かずに使用してしまう人もいます。クレジット端末機は、ただクレジットカード決済を行うための機械ではなく、クレジットカードの有効性を確認する役割も担っていることを押さえておきましょう。
クレジット端末機を導入するメリット
クレジット端末機を導入するメリットはいくつかあります。ここでは、4つのメリットについて分かりやすくご紹介します。
現金管理の手間が軽減できる
お客様との現金のやり取りが多ければ多いほど、レジ内に現金が増えるため、管理が大変になります。クレジット端末機を導入することで、キャッシュレス決済の割合が増え、管理しなければならない現金が自然と減ります。
また、現金での支払いが多い場合は、釣り銭として渡す頻度の高い硬貨を多めに準備する必要があります。釣り銭を用意する場合は、銀行で両替をしなければならず、その際に両替手数料が発生します。たとえば、100円を1円の棒金(1円50枚)20本に両替するのに100円の手数料が発生することもあるので、釣り銭を管理するコストの負担も大きいです。
現金管理の手間削減や現金管理のコスト削減ができるのは、クレジット端末機を導入する大きなメリットの一つです。
顧客数の増加に繋がる
クレジットカード決済機を導入すれば、顧客数の増加にも繋がる可能性があります。キャッシュレス決済の普及により、店舗選びの基準に「クレジットカードで支払えるかどうか」を重視する消費者が増えています。それは、クレジットカード決済をするとポイントを貯めることができ、手持ちの現金が少なくても安心して利用できるからです。
消費者にとって現金払いよりもクレジットカード決済の方がメリットが大きいため、同じ商品を取り扱っている場合でも、クレジットカード決済に対応している店舗の方が好まれます。
また、新型コロナウイルス感染症の対策としてキャッシュレス決済が推奨されており、現金の利用を避ける消費者が増えているのも事実です。このことも踏まえると、クレジット端末機を導入することで、高い集客効果が期待できると言えます。
顧客単価が上がる
クレジットカード決済を利用する場合、手持ちの現金に関係なく買い物ができるので、顧客単価が上がります。現金払いであれば、買い物の合計金額をお財布に入っている現金の範囲内に収めなければなりません。同時に、手持ちの現金を全て使うわけにはいかないため、買い物に対して消極的になる傾向があります。
クレジットカードが利用できれば、手持ちの現金が少なくても気持ちに余裕が生まれ、高価な商品も購入しやすくなります。また、そこまで金額を気にすることなく買い物ができるため、顧客満足度向上にも繫がるでしょう。
インバウンド需要に対応できる
クレジット端末機の導入は、インバウンド対策にも効果があります。海外ではクレジットカードの利用が一般的で、訪日外国人の中にはクレジットカード決済を希望する層が一定数います。クレジットカード決済が利用できれば、自国の通貨を日本円に両替する必要はありません。
海外旅行の経験がある方は心当たりがあるかもしれませんが、通貨の両替は大きな手間がかかります。両替できる場所を探さなければならず、両替した後は自国の通貨の現金を持ち歩かなければなりません。
そのため、訪日外国人の多くは、利用先としてクレジットカード決済対応の店舗を選ぶ傾向があります。特に外国人観光客が多い地域は、クレジット端末機を導入するだけで、高い集客効果が見込めるでしょう。
クレジット端末機の種類
クレジット端末機には、据え置き型、ポータブル型、スマホ・タブレット型の3種があります。クレジット端末機を選ぶときは、レジ周りの環境を考慮するのがおすすめです。
ここでは、各種類の特徴やメリットを紹介します。
据え置きタイプ
据え置きタイプでは、レジに直接繋いでクレジットカード決済を行います。スーパーやコンビニ、デパートなどは一般的にこのタイプを使用しており、レジと有線で繫がれているもしくは一体になっているので、クレジット端末機を自由に持ち運ぶことはできません。
一方、レジと繋がっているため決済処理にかかる時間が早く、お会計のスムーズ化が可能です。また、ボタン一つで処理ができるので、従業員の負担も軽減できます。さらに、お客様の前で使用するため、クレジットカード決済の不正や端末・カードの紛失を防ぐことができる点もメリットです。
ただし、レジ周りに物を置けるほどのスペースが必要で、他の決済手段を追加する場合は、別途専用端末を導入しなければならない機種もあります。機能性や操作性は高いですが、少し狭い店舗では使いづらい一面があるでしょう。
ポータブルタイプ
ポータブルタイプは、Wi-Fiや4G回線などを利用した無線型のクレジット端末機です。端末が独立しているので、自由に持ち運ぶことができます。レジ周辺だけでなくテーブル会計にも利用でき、訪問販売や移動販売にも対応可能です。
一方で、レシートプリンターが内蔵していない機種もあり、その場合は別途レシートプリンターを用意しなければなりません。また、バッテリー切れが生じる恐れがあるので、小まめに充電をする必要があります。
据え置きタイプが導入できない、もしくは持ち運びを前提に使用したい方は、レシートプリンターが内蔵されているポータブルタイプがおすすめです。
スマホ・タブレットタイプ
スマホ・タブレットタイプは、スマホやタブレットに接続したカードリーダーを介して決済を行う機種です。他のタイプに比べて専用端末を用意する必要がなく、カードリーダーを購入するだけで利用できるため、導入コストを抑えられます。また、スマホを使えば楽に持ち運びができるため、イベント会場や移動販売と相性が良いです。
ただし、レシートプリンターが内蔵されていない機種が一般的なので、別途レシートプリンターを用意しなければなりません。また、スマホやタブレットのバッテリーにも気をつける必要があります。据え置きタイプやポータブルタイプに比べると機能性は劣りますが、持ち運び性能が高いため、なるべくコンパクトな端末機を導入したい方におすすめです。
【審査や運用方法が違う】クレジット端末機の導入方法
クレジット端末機の導入方法には、カード会社との直接契約と決済代行会社との契約の2パターンがあります。それぞれの導入の流れやメリット・デメリットを紹介するので、ニーズにマッチする方法で導入しましょう。
カード会社と直接契約する場合
カード会社と直接契約する場合は、カード会社に直接問い合わせて、加盟店の申込みをします。Visa、Mastercard、JCBなどのカードブランドごとに契約を結ぶ必要があり、ブランドごとに売上金が入金される仕組みです。
カード会社に申請をして審査後、端末のセットアップまで早くて約1週間で導入できます。ただし、審査の進捗状況によっては数週間かかることがあるため、余裕を持って1カ月程度と想定しておきましょう。
導入するカードブランドを絞る場合は、直接カード会社と契約することで、無駄を省き必要な決済手段のみを導入できます。一方、複数のカードブランドが利用できるようにしたい場合は、カード会社ごとに締め日や入金日が異なるので、経理管理が煩雑化する点がデメリットです。カード会社ごとに手続きをしなければならないため、運用に手間がかかる点もマイナスなポイントと言えるでしょう。
決済代行会社を経由する場合
決済代行会社とは、カード会社と事業者の間に入り、複数の決済手段を一括で管理してくれる会社です。決済代行会社と契約する場合、契約の申込みを行い、導入するカードブランドを選択します。手続きを代行してくれるので、後はクレジット端末機がセットされるのを待つだけです。
決済代行会社の経由は、カード会社と個別に契約を結ぶ必要がないため、運用の手間を大幅に軽減できるメリットがあります。入金日をまとめることができることから、売上管理の簡素化も可能です。さらに、プロが必要な業務を担ってくれるので、審査から導入までがスムーズに進み、早くて1週間以内にサービスの開始ができます。
手数料が発生するデメリットはありますが、業務負担の軽減を考慮すると、決済代行会社を利用した方が安心です。
クレジット端末機を選ぶときのポイント
最後に、クレジット端末機を選ぶ際のポイントをご紹介します。ニーズにマッチした端末機を選びたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
他のキャッシュレス決済に対応しているかどうかで選ぶ
さまざな支払い方法を用意したい場合は、クレジットカード決済だけではなく、電子マネー決済やQRコード決済にも対応しているマルチ決済端末を選ぶことをおすすめします。キャッシュレス決済の中ではクレジットカード決済が最も多いですが、電子マネー決済やQRコード決済を優先的に利用している消費者も少なくありません。
特にQRコード決済は、ポイント還元キャンペーンなど精力的にプロモーション活動が行われているので、今最も注目の決済手段といえます。クレジットカード決済だけではなく、他のキャッシュレス決済にも対応できれば、より高い効果が期待できるでしょう。
導入・運用費用で選ぶ
クレジット端末機を導入する場合、初期費用や月額費用、決済手数料が発生します。端末代や端末機のセットにかかる費用が初期費用で、サーバー代やデータの通信費などシステムの維持に必要な費用が月額費用です。
また、決済手数料とは、クレジットカード決済による売上から指定口座に振り込まれる際に引かれる手数料のことで、カード会社によって決済手数料が決められています。あくまで目安の相場ですが、初期費用は1~5万円、月額費用は3,000~8,000円、決済手数料は3~5%(美容系など単価が高い場合は5~10%)が目安です。
なお、カード会社によっては入金手数料(売上金の振込の際にかかる手数料)が発生する場合があります。なるべく入金手数料がかからない会社を選ぶこともおすすめです。
サポート体制で選ぶ
クレジット端末機のトラブルが発生したときに備えて、サポート体制が整っているサービスを選びましょう。たとえば、24時間365日体制の電話サポートや急なトラブル時の駆けつけサポートなどがあれば、機械に疎い方でも安心です。いつどんなことでトラブルが発生するか分からないので、不測の事態に備えて、安心できる体制を整えておくことをおすすめします。
クレジット端末機をしっかり比較して店舗にぴったりな端末を選んでみよう
クレジット端末機を導入することで、現金管理の手間削減や集客・客単価のアップ、インバウンド対策など事業者にとって大きなメリットがあります。また、クレジット端末機はPOSレジと連携することで、顧客情報の収集や業務効率のアップを図ることが可能です。
「スマレジ・PAYMENT」は1台でクレジット、電子マネー、QRコードに対応。端末代金0円&決済手数料3.24%が安くなるキャンペーン中ですのでクレジットカード決済の導入をお考えの事業者様は、ぜひ利用をご検討ください。